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座敷童が小豆ご飯に飽きたと言っています。  作者: ヴぃc
第2章 仕事も私生活も楽しむゾ
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牛丼

いつも読んでいただきありがとうございます。感想を頂きましてありがとうございます。なんとその方々の本棚を閲覧できるようになりまして、読むだけより文章書いた方が自分が読みたい作品をゲットしやすい事に今頃気がついた次第です。しばらく寝不足決定しました。

「サイテーよくもノコノコと、のり子の前に顔を出せたもんだね。勝手に合い鍵も作ってたなんてキモイ。」


 電子レンジで温めなおした牛丼を掻き込みながら憤慨する悠ちゃん。

 昨日、お昼は事務所で食べれるとLINEが来たので、悠ちゃんの分も持参した我が家の牛丼。玉ねぎと牛肉を甘辛く煮た後卵でとじている。いわゆる他人丼だ。我が家ではこの状態で出てくるのがデフォルトだったので、初めてすきやで牛丼を注文した時は、え?卵生なの?って驚愕したものだが、家庭の常識ってお外では非常識だったりするもんね。


「たまたま友達が夕飯食べに来ていて、追い出してくれたから助かったよ。」

「それ、友達なの?新しい彼じゃないの?」

「あはは。単なるゲーム友達だよ。」


 妖怪だけどな。


「勝のLINEもブロックしたし、着拒否設定もしたからもう会うこともない。こうなると大阪に転勤になってくれてせいせいしたよ。」

「帰り道とか気を付けてよ。何かあってからじゃ遅いんだから。」

「悠ちゃん心配してくれてありがとうね。念のために今度の休みに鍵を付け替えてもらうよう手配したから。」

「いつでもうちに泊まりに来てくれていいからね。」

「その時はよろしくね。」


 番犬ならぬ自宅警備員が常駐している事を悠ちゃんにゲロれないのが歯がゆい。今頃はわらしさまも温めた牛丼食べてるかな?



「この紅ショウガ紫色なんだね。」

「これよく野菜もらうオクサマの手作りなんだよ。」

「甘辛い牛肉に、このしょうがのピリッとした辛さが絶妙。」

「でしょっ。梅酢に新生姜漬けただけだよっておっしゃるんだけど、すごく美味しいよね。これ食べてからは市販の紅ショウガ買えなくなっちゃった。」


 おばぁちゃんの梅干し同様自分で漬けてもこの味は出ない。

 いつかはどちらも上手に漬けれるようになりたいな。


「余はまんぷくじゃ。のり子ご馳走様。」

「お粗末様でした。」

「エネルギーチャージもできたし午後からも頑張るぞ~~。」

「田中さんえらい気合十分だね。」


 野菜ジュースを飲みながら林さんが帰ってきた。


「のり子のお弁当食べたから元気百倍よ。」

「ちぇっ。いいっすね。俺なんて下の喫茶店でメシ食おうと思ったら鬼混んでたからコンビニにしたのに。」

「林さんも社長みたいにお弁当作ってこればいいのに。」

「そこは越えてはいけない壁だと思ってる。」


 林さんは変な意地を張っているモヨウ。


「料理する時間があるなら俺は新作探しに潜る。渡辺さん最近おすすめないの?」

「223話が更新されたら読んでも大丈夫だよって作品の更新待ち。」

「何それ?」

「今絶体絶命のピンチで続きが気になってしょうがないって友達がモダモダしてたから、読まずに待ってる。続きがすぐ読める安心感の元読みたいからね。」

「じゃ、223話が更新されたら作品名教えて。」

「のり子も林君もよくそんなに活字ばっかり読めるね。」

「漫画も捨てがたいけど、活字が一番想像力の翼を広げられるから好き。」

「俺はアニメもバッチコイだぜ。」


 そんなに手を広げていたら1日が24時間じゃ足りなくなるね。


 午後からは、悠ちゃんがつきっきりで新しい作業を教えてくれた。


「よくもそんなめんどくさい手順を踏んでいたね。」

「比較対象がないからめんどくさいと思っていなかったよ。確かに悠ちゃんのやり方で作業したら今までの1/3のスピードで作業が進んでいくね。なんだかすごく仕事ができる人になった気分。」

「のり子大げさだなぁ。その調子で残りの原稿もよろしく。」

「お任せあれ。」


 入社したての頃は、焦りと不安でいっぱいいっぱいだったのに、少しづつできる事が増えて小さな自信につながった。私ここの会社にいてもお荷物じゃないんだ。きちんと会社の一部になっている。

 キーボードを打つ指先にちょこっとだけ力が入りながら、新しい作業に没頭した。












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