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座敷童が小豆ご飯に飽きたと言っています。  作者: ヴぃc
第2章 仕事も私生活も楽しむゾ
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チーズフォンデュ

 久しぶりに悠ちゃんと帰る時間が一緒になった。


「のり子、ちょっとあそこのラテアートのお店に寄って行かない?」

「私も気になっていたけど、1人じゃ入りづらかったんだ。行こう。」


 立体のふわふわな白熊が鎮座するマグカップをきゃぁきゃぁ言いつつ写真を撮った。これぞインスタ映えってやつだろう。インスタやってないけどさ。

 飲むのがもったいないねなんて言うものの、思い切ってゴクリ。口ひげが生えました。店内を見渡すとアイスラテにはストローがついていた。アイスにすればひげが生えなかったのか。見るのと飲むのは違うな。普通のコーヒーが一番美味しいわ。悠ちゃんに資格取得講座に行ってこようか、何の資格が良いか悩んでいる話をした。


「私も資格なんて持って無かったよ。」

「あんなにパソコン使いこなしていろいろやってるのに?」

「大抵の人たちは独学が多いと思う。あまりスクールには通ってないんじゃないかな?」

「そうなんだ。」

「必要な資格が出てきたらその都度講習会とかいったりするし、交流会に顔出して情報交換するくらいかな。のり子は今アシスタントだけど、ゆくゆくは、私がやってる事全部できるようになるよ。」

「悠ちゃんと同じことができるようになる頃にはアラフォーになってる気がするけど、悩みが1個解決したよ。聞いてくれてありがとう。」

「どういたしまして。」


 わらしさまが我が家に来てから、フルスピードで問題が解決していくね。

 この前からもやもやしてたことがスカッと解決してご機嫌で悠ちゃんにまた明日ねと別れた。



 ◆◇◆



 急にポテトサラダが食べたくなったので、ピクルスを作る。

 お鍋に白ワインを入れて火にかける。砂糖、塩、酢、粒胡椒、ニンニク、鷹の爪、ローリエを加え砂糖が解けたら完成。塩もみしたきゅり、人参、セロリ、プチトマト、を加える。長芋があったら漬けたかったけど今回は無かったので次回のお楽しみ。粗熱が取れたら冷蔵庫へ。


 わらしさまがジャガイモをレンジでチンしてくれている間に食パンをグリルで焼いて、アスパラガスをボイルする。


「のりちゃん、チンって鳴った。」

「鍋つかみはめてジャガイモ裏返してもう1回チンして。」

「イエッサー」

「火傷しないよう気を付けてね。」

「ガッテンショウチノスケ。」


 フライパンにニンニクをすり付けたら、白ワイン、とろけるチーズ、牛乳、片栗粉を入れて溶かす。


「のりちゃん鳴ったよ。」

「竹串でぶすっと通るかチェックしてくれる?」

「ぶすってなった。」

「ジャガイモまな板の上に持ってきて。」

「イエッサー。」


 チーズが溶けたら耐熱容器に移す。


「わらしさまこのチーズホットプレートの真ん中に置いてきて。熱いから気を付けてね。」

「は~い。」


 ジャガイモの皮を、あちちってしながら剥いて一口大に切っていく。パン、アスパラガス、焼いたウインナーも一口大に切る。切れたそばからわらしさまがホットプレートに運んでくれた。なんてファインプレイ!


 残った白ワインを2つのグラスに注いで。


「「カンパーイ」」


 グラスを重ねた。

 わらしさま子供じゃなくて妖怪だもんね。

 わらしさまはどれからチーズに突っ込もうか悩んでる。どれもチーズマジックにかかれば美味しいのだよ。


「のりちゃんこのチーズフルーツの香りがするよ。」

「今乾杯した白ワインがフルーティーでしょ?この中にも白ワインが入っているんだよ。」


 1人だと面倒だから、牛乳とチーズをチンしてなんちゃってチーズフォンデュにするけど、フルーティーな白ワインがあるならば本格的なチーズフォンデュにしないとワインに申し訳が立たない。

 口の中に広がるこの風味。いくらでも食べれちゃう気分になってくる。


「かはくちゃんにも食べさせてあげたい。」

「そうだね。冬に泊まりに来たらチーズフォンデュパーティーしようか。」

「今度来た時じゃダメなの?」

「ダメじゃないけど、暑い夏にホットプレートの前に集合っていくらクーラー効いてても、絵的に暑くない?」

「そっか。じゃ冬になったらすぐお泊りに来てもらう。」

「稲荷様も呼ばないとすねちゃうんじゃない?」

「しょうがないからいなりも呼ぶか~。」


 約束と、思い出がどんどん増えていく幸せ。明日はどんな約束と思い出が増えるかな?




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