209 黒鉄の塔
「ふむ。暇じゃのう。為政者というのは存外にすることがない」
そこは『魔導皇国デリダス』の首都、皇都。
鉛色の空の下に広がる都市の中央に聳え立つ、通称『黒鉄の塔』と呼ばれる魔鉄鋼製の頑丈な建造物の最上部にある広い部屋の中で、金色の冠を頭に載せた年端もいかぬ少女が冷たい金属製の肘掛け椅子にもたれ掛かり、言葉通りとても退屈そうな表情を浮かべている。
「……お祖父様が退屈にかまけ、軍事にのめり込んだ気持ちもわからぬでもないのう。ここまで暇なのはある意味、一種の拷問じゃな」
「ミルバ様」
独り言のように不満を口にする少女は、その国を統べる『皇帝ミルバ』その人であった。
だが、ミルバの発言を聞き、同じ『謁見の間』に佇んでいた黒い鎧の男がゆっくりと歩み寄る。
その長身の男は魔導皇国を実質的に支配する『十機衆』の長、ランデウスであり、ランデウスは冷たい玉座の上で退屈そうな表情を浮かべる少女の前に立つと、恭しく跪き、片手を床に付きながら諌めるように言った。
「……恐れながら申し上げます。どうか、臣下の前ではそのようなことをおっしゃらぬよう。戦後の争乱は多少落ち着いたとはいえ、民の中には未だに先帝の治世をよく思わぬ者も多くおりますので」
静かに進言をした男、ランデウスは未だ幼い皇帝ミルバの唯一の後見人であり、実質上の魔導皇国の実権を握っている人物である。だが、ミルバに対するランデウスの態度は、あくまでも一人の家臣として節度を守ったそれであり、幼い自分に頭を下げる長身の男に少女は小さくため息をつく。
「────別に、良いではないか、ランデウス。少なくとも、お主の前で儂が隠し立てすることなど何もあるまい。それに、言わせたくなければ、そう命じれば良い。本来であればお前が皇帝を名乗り、儂を力尽くで従わせることもできようが?」
「……お言葉ですが。それでは国が纏まりません。我が魔導皇国は代々、『最も才ある者』を国の頂に据えてきました。単なる武官にすぎない私にはその才はありません」
「ふん。古臭い考えじゃ」
そう言って小さく鼻を鳴らした少女に、大きな負い目を感じているランデウスは静かに俯くと、詫びるように言った。
「……私をもっと恨んでくださってもよろしいのですよ、ミルバ様。もしあの日、クレイス王国から来た彼が止めに入っていなければ、あのまま私は……」
深刻そうな表情の上にさらに眉間に皺を寄せたランデウスに、ミルバは窓の外の金属めいた都を見遣りながら小さく息を吐く。
「ふん。今更、何を言い出すかと思えば。それはもう良い、と言うたじゃろうが」
「しかしながら。貴女の祖父をその玉座から引き摺り下ろし、手にかけようとしたのはこの私です。本来であれば私は貴女の────」
「よい。貴様の懺悔はもう、聞き飽きた」
ミルバはランデウスの言葉を断ち切ると、少し寂しそうな表情を浮かべ、自分の祖父が孤独に暮らしている細長い塔を見下ろした。
「────儂とて、肉親への情がないと言えば嘘になる。じゃが、ランデウス。勘違いするなよ? お爺様がああなったのは己の愚かさ故じゃ。身の程を弁えず、くだらぬ野心をたぎらせたが故に、なるべくしてそうなったのじゃ。臣下の一人でしかなかったお主の責任などでは決してない」
ミルバは幼い顔に物憂げな表情を浮かべつつ、むしろランデウスを気遣うように優しく声を掛けた。
ミルバの祖父、デリダス三世はクレイス王国の武力侵攻に失敗し、帝位を孫娘であるミルバに委譲して以来、『クレイス王国』の名を聞くだけで怯えて縮み上がるようになり、自ら進んで望むようにあの狭い塔に閉じ籠った。
ミルバも一度だけ、ごく短時間の面会する機会を得たが、そのやつれた姿にはもはや自らを『賢帝』と呼ばせていた過去の威光の面影はない。
「……むしろ、お主は国難の時期によく尽くしてくれたと言えよう。身内の暴走を止めてくれたことに感謝こそすれ、恨もうなどと筋違いも良いところじゃ。儂がまだ十の子供だと思うて、見損なうなよ? 大概にせい」
「────は。申し訳ありません」
ランデウスは思わず、自らが口にした話題を恥じた。
己の目の前の人物はその幼さにも関わらず、自らの感情にきちんと区切りをつけている。
先帝にも仕えた経験があるランデウスは、新たな皇帝ミルバのことを内心、あまりにも『物分かりが良過ぎる』人物だと思っている。
この歳にして博識過ぎるほど物を良く識り、何事も話の一端を聴いただけでよく理解し、理解の程度すら、数回言葉を交わすだけで人並み以上に深めてしまう。
時折、わかりすぎると思えるほどに。
その賢さ故に己の中に飲み込んでいる感情も多くあると思えるが、それを必要以上に表に出さないだけの知性も備えている。
こうして会話していてもどちらが年長者か、わからなくなる始末だった。
故にランデウスは彼女こそが未来の皇国を導きうる『皇帝の器』と考えている。
いまだに子供らしく未成熟な部分はあるものの、自分たちには決してない輝く資質があると固く信じている。
事実、本来ならこの年齢の子供にこなせるはずのない多種多様な政務を既に大量にこなしており、その上で暇だ、と言っている。
祖父から受け継いだ『天賦の才』は、確かにこの少女にも宿っている。
末恐ろしい、と思えるほどに。
「────とはいえ。お主の進言はもっともじゃ。お前の他に誰も居らぬからと言って、あのようなことは口に出すべきではない。為政者として失格じゃな。クビにしたければいつでもするがよい」
「……全てはミルバ様の御身のことを案じてのこと。そのようには決して思われませぬように」
「不安に揺れるこの国にはむしろ、お主のような者こそ必要じゃ。どこから見ても清廉潔白で、誰からも信頼を置かれる実直な者がな。実際、この国を良い方向に動かしているのはお主じゃ、ランデウス。お主に比べれば儂など、ただの良い服を着せられたかかしじゃよ」
自嘲しつつランデウスに笑顔を向けるミルバは、自らの置かれた状況を全て理解している。
金色の冠を頭に載せた自分は、結局、利用されているだけの存在であるのだと。自らを崇めるように見える他者から本当に必要とされているのは、自らの『生まれ』であり、『血統』であり、ただの象徴としての役割であるのだと。
ランデウスを含め、周囲の大人たちの事情によってのみ生かされ、その冷たい椅子に座らされていることをミルバはよく理解している。
にもかかわらず、ミルバ自身も自ら国の礎となることを厭わず、半ば仕方のない運命として受け容れている。
それこそがランデウスがこの人物を今後の国の頂に据えたいと考える、『王たる資質』そのものであった。
その諦めの交じった飄々とした態度にはかえって、己の私情を私情として脇に置き、疲弊した国の為にその身を捧げるという、静かな覚悟すら秘められているようにランデウスには感じられた。
「ま、何にせよ。案山子なりに身内の罪ぐらいは濯がねばな。これからもよろしく頼むぞ、ランデウス。籠の中の鳥の儂はお主だけが頼りじゃ」
「は」
その幼いながらも十分な知性を湛えた顔を見るたび、ランデウスは彼女が為政者として適正な年齢となるまでは自分が守護し、立派な皇帝として育て上げなければならない、といつも思いを新たにする。
「……とはいえ。この見栄えばかりの畏まった衣装は、肩が凝るのう。為政者としての務めとはいえ、いささか疲れる」
「では、お食事の前にお召し換えのための侍女を呼びましょう。目立った公務もしばしありませんので」
「要らぬわ、見損なうな。赤子ではあるまいし。着替えぐらい、己の手でできる」
「しかしながら、お一人になられるのは、少々、懸念が」
「はは、過保護じゃのう、ランデウス。お主なら、この塔の最上階がどれだけ閉ざされた場所か、よくわかっていよう? どこにも危ないことなどありはせぬよ」
「御身の安全もそうですが。私の懸念は別のことでして」
「……はて? お主はいったい、何を警戒しておる? 濁さずはっきりと言ってみい」
「ミルバ様はつい先日、失踪されたばかりなので」
俄かに向き合う二人の間に緊張が走り、そのちょうど中間地点に見えない火花がチリチリ、と散った。
「……ふむ? 失踪とは、大袈裟な。ちと、仕事の合間に遊びに外に行っていただけじゃぞ? ちゃんと書き置きも残しておいたじゃろうが」
「はい。誰一人、読めぬ暗号としてですが」
「……はて? 誰にでも読めるとても簡単なものにしたつもりだったのじゃが……?」
そう言って、ミルバは頬に指を当てて白々しく首を傾げた。
そう。ランデウスは彼女を皇帝たる資質の人物だと認めている。
……これさえなければ。
「つまり、ランデウスよ。話を総合すると、お主はまた儂が行き先も告げず立ち去ると?」
「……行き先をはっきり告げていただき、十分な護衛をつけてくださるのなら何も反対致しません」
「ふふ。本当に過保護じゃのう、ランデウス。ただ遊びに行くのに護衛とは。儂を身を案じてくれるのはありがたいが、安心せい。そもそも先日、衣装室はお主自身がチェックして怪しい場所は何もないということを確認したばかりではないか? それで、どうやって儂が消え去るというのじゃ?」
「は、おっしゃる通りかと」
「じゃろ? というわけで、ちょっと着替えてくる。無論、無断では外出せぬよ。無断ではな」
そう言って、ミルバはそそくさと皇帝専用の『衣装替え部屋』に入ると金属製の扉をバタン、と閉めた。
ランデウスは正直、今日のミルバの様子を少々疑わしく思っていた。妙にしおらしくなったかと思えば、必要以上にランデウスを誉めそやす。
この一連の不自然な流れには覚えがあった。
────最初にミルバが姿を消したのは、皇帝に戴冠して一か月が経過した頃だった。
全ての仕事を順調にこなしていたミルバが突然、「うむ。退屈じゃ」とだけ言い残し、忽然と黒鉄の塔から姿を消した。
当然大騒ぎになり捜索隊をあちこちに派遣し、丸一日。
ミルバは市井の民に交じって皇都の狭い路地で追いかけっこに興じているところを発見された。
ランデウスに問い詰められた際、共にキャッキャと遊んでいた同年代の子どもに囲まれたミルバは毅然とした態度でこう言った。
────『これは決して、遊んでいたわけではない』と。
曰く。『世の常を理解するのが為政者たる者の務め』であり、『子供たちの曇りなき眼を通して嘘偽りのない街の姿を知らずして、どうして良い政治ができようか?』と。
ミルバの理路整然とした言葉に、ランデウスは思わず、己には欠けていた視点だと感心し、反省すらした。
でもせめて、街に行くならば事前に申し出て、護衛の一人ぐらいつけてくれ、と懇願し、その場は咎めることなく終わった。
だが────その、翌々日。
皇帝ミルバは再び、行方をくらました。
その日は前回の苦言を受けてか、しっかりと書き置きがあった。だが、そこには「為政者たる者、己の目と手で民草の生活を深く知る必要がある」という謎めいた内容だけ。
またもや、行き先を告げず消えた皇帝の捜索をランデウスたちが必死に行うこと、数日。
探しても探しても一向に見つからぬ皇帝に、途方に暮れた捜索隊がある日の朝、ふらりと休憩に立ち寄った街角の小さなパン工房で、ミルバは新人のパン職人見習いとして働いているところを発見された。
ひたすら困惑する捜索隊に、パンの粉で顔を白くしたミルバはまたもや毅然とした態度でこう言った。
────曰く。『一国の支配者たる者は、市井の民が日々の糧をどう得るかをその身を以て知らねばならぬ』。そして、『小麦一粒の重みを知らぬ者が果たして良い政治ができようか?』と、ミルバは朝のパンの仕込みに用いる粉の量を丁寧に量りながら言った。
そして、なぜパン屋なのかと不思議がるランデウスに対し、『為政者たる者、民が飢える時は共に飢えねばならぬ。一食の重みを知ってこそ、真に民への責任を果たすこともできよう』と、身分も明かさず市井のパン屋に弟子入りした意味を懇々と説いた。
その言葉にも正直、ランデウスは少し心動かされたが、『食の道は一日にしてならず。故に、あと十年はじっくりここで修行を』と引き続きパン生地を捏ねようとしたミルバを無理やりパンから引き剥がし、黒鉄の塔に連れ帰った。
パンを作りたければ住まいの中に専用の工房を作るから、頼むから無断で街の商店に紛れ込まないでくれ、と。『それでは民の生の声が聞けぬ』と大いに不満顔のミルバに、ランデウスはどうにか、もう同じことはしない、とだけ約束を取り付けた。せめて行き先ははっきりと告げてくれ、とも。
だが────
皇帝が再びいなくなったのは、そのパン工房が完成した翌日だった。
ミルバは自ら主催した工房お披露目のパン祭りの喧騒に紛れ、消えた。
ランデウスを始めとした捜索隊は再び、途方に暮れた。
そこには『今回の行き先はズバリ! ココ!→』との短文の先に暗号めいた意味不明な数式を含む記述がなされた書き置き以外、どこにも手がかりがなかったからだ。確かに、解読さえできれば本人の位置情報が正確にわかるようになっているようだったが、行き先をはっきり、とはそういうことじゃない……と、ランデウスは暗号の解読に当たった数学者たちと共に頭を抱えた。
ミルバの行方はまたわからず仕舞いだった。
前回までの反省を受け、皇都のありとあらゆる場所に予めミルバ捜索網を組織していたランデウスだったが、下水の奥の奥まで探してもミルバの影すら掴めない。
だが、皆が途方に暮れ始めた頃、皇都で奇妙な遊びが流行り始めたと聞いて、ランデウスは妙に思った。
それは簡易的な翼のついた魔導具を背中につけて高い塔の上から飛び降り、しばらく滑空してから地上に降り立つ、というとても危険な遊びだった。
皇都では技術の発展の為、そうした遊びも幾つか許可されているが、流行るタイミングといいその異様な技術力といい、非常に嫌な予感がしたランデウスがもしやと思い、その会場を見に行くと────いた。
行方不明だったはずのミルバが噂の『空飛ぶ魔導具』を駆使し、皇都を悠々と飛び回っている。
何も知らぬ観衆から大きな歓声を受けながら、高速で皇都に聳え立つ無数の塔を縫うように見事に飛び回るミルバに、ランデウスの顔は真っ青になった。
彼女に何かあれば、国家の一大事では済まないからだ。
そうしてミルバが気の済むまで大空を滑空して降りてきたところを複数人で一斉に捕獲し、連れ帰った。
その時のミルバの言い分はこうだった。
『────国とは無論、地図の上に存在しているわけではない。民とて統計上の数字ではなく、大いに泣きもし、笑いもする。そこに住まう者たちを己の眼で感じ、各々の生きた表情を直接、己の心に焼き付けずして、血の通った政治など行えようか?』と。
ミルバは共に空を共に舞っていた同好の士たちと熱く視線を交換し、グッと親指を立てながら爽やかな笑顔でそう言った。
ランデウスはまたもやその言葉と、行動を実現する才能にも感心したが、どうしてわざわざ危険な空を飛ぶことを選んだのかと問うと、
『……何故、空を飛んだのか? それは、そこに空があったから』
などと言うばかりであり、最早、ミルバが単に外で遊びたかっただけという疑惑が拭えない。
ランデウスとて、十歳の幼い少女に過ぎないミルバをずっと狭い檻の中に幽閉しようなどとは考えない。彼女の旺盛な好奇心に蓋をしようとするのも無理があると考えている。
ランデウス自身も何の罪もない彼女を『利用』しているという負い目があり、出来る範囲でならその年代の子供らしい経験もさせてやりたいと思う。
だが、あと少しだけ……自分の立場を意識した行動をしてほしいと常に願う。仮にも、ミルバの身分は魔導皇国の『皇帝』なのだから。
……せめて、外出時に護衛はつけてくれ、と思いながら、声を掛けようとミルバが籠った部屋のドアをノックする。
すると。
「──────ミルバ様?」
そこには誰かがいる気配がなかった。
その部屋は実質的な最高権力者であるランデウスと言えど、ミルバの許可なくば立ち入ることはできない場所だった。現実的には立ち入ることが可能でも、ランデウスの清廉潔白にすぎる性格からして、そこに入ることは許されない。
だが、ただならぬ不安を覚えたランデウスは己の禁を破り、その不可侵の領域へと強引に押し入った。
そこには案の定、ミルバの姿はなく、管理者のランデウスが全く覚えのない場所に見たこともない隠し扉が設けられており、子供一人がやっと通れるほどの通路の先に長い縄梯子がかけられた暗闇が広がっている。
「……また、書き置き?」
そして、全てを推し量ったかのようにちょうどランデウスが屈んだ目線のあたりに、花柄の便箋がヒラヒラと揺れている。
──────────
お勤めご苦労。
今日も、止むに止まれぬやんごとなき事情により、急な用事を思い出した。
故に、ちょっと外出する。
……でも、探すなよ? 絶対に探すなよ?
すぐ戻るから。
くれぐれも前のように大騒ぎするでないぞ。
ちゃんと、すぐに帰るんじゃからな。
P.S.
貴様が用意させた食事は勿体無いから世話役の侍女たちに食べさせよ。
我が国の食糧事情を鑑み、しっかりと味わい一片も残すでないと伝えよ。
じゃあ留守番よろしく。
貴様の宿敵にして良き友
ミルバより (キスマーク)
──────────
「────────ンスゥ」
ランデウスはまず、誰もいなくなった衣装替え部屋の天井を見上げ、心を落ち着けるために深く大きく息を吸う。そうして眉間に皺を寄せた顔に複雑な笑みを浮かべ、床に膝をついたままの姿勢で両手で頭を抱え、喉の奥から声を絞り出す。
「また、やられた」
……騒ぐな、とは言われたが。
これがどうして騒がずにいられよう?
────この国を統べる皇帝が、また、行き先も告げずに『消えた』のだ。
項垂れるランデウスの背後に、ミルバの夕食を載せた配膳車を侍女が押してくる音が響く。
「ランデウス様。陛下のお食事をお持ちいたしました」
「それはいい。世話役の皆で食べてくれ、だそうだ。一片たりとも無駄にするな、とのことだ」
「……ど、どうされたのですか? まさか」
「まただ。またミルバ様が脱走された」
「まっ、またですかぁ!?」
「俺は、またミルバ様を探しに行ってくる。だが、良いか。このことは決して外には漏らすな。大ごとになる」
「か、かしこまりました」
青い顔のランデウスは、そう言って足早にその部屋を出て行った。
新章『エルフの里編』の始まりです。
またしばらくお付き合いいただければ幸いです。






