ep.47 島の名は
朝になった。
焚き火の残り火が、まだかすかに煙を上げている。
海は静かで、昨日の騒ぎが嘘みたいだった。
ぽぷらんが、島の中心にちょこんと座る。
しっぽで、砂の上に“火”の字を描いた。
「ここ、火の輪の島にしようよ」
ぽぷらんの声に、ルカがうなずく。
「うん、ここ、あったかいもん」
ナナが手を挙げる。
「じゃあ、名前つけようよ!」
孝平が、少し考えてから言った。
「“火島”ってのは、どう?」
咲姫が笑う。
「シンプルだけど、いいのです。火の輪らしいのです」
ミオが、島の端に立って、海を見渡す。
「ここから、また誰かが来るかもしれないね」
リリアーナが、静かに言った。
「そのときは、火を灯して、迎えよう」
火の輪に、新しい“かたち”が生まれた。
それは偶然の産物であり、魔法と混乱と笑いから生まれた、もうひとつの“かけら”だった。
火の輪に、島ができました。
そして、名前がつきました。
“火島”――
シンプルだけど、ちゃんと火の輪の延長線上にある名前だと思ってます。
ぽぷらんの“火”の字、たぶんあれ、しっぽで描くのめっちゃ上手いです。
次回からは、この島をどう使っていくか、また新しい展開が始まります。
それでは、また火のそばで。




