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魔法戦士ギン  作者: burazu
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騎士プラナ

 ブロッス帝国のバンス将軍が率いている部隊と魔導騎士団の一員であるプラナ、並びにその従士達がプレツに既に船で上陸しており、陣を張ってなにやら軍議を行っている。


 その軍議でバンスが発言をしている。


「ではプラナよ、お主と従士達は陽動としてスップの街への襲撃を任せる。その隙に我ら本隊が以前奪還に失敗した砦を攻撃する。やはりあそこは今後のプレツ攻略の為にも押さえておく必要があるからな」


 バンスの発言を受け、プラナが返事を返す。


「バンス将軍、戦力を分散して大丈夫なのでしょうか?エンビデス宰相のお話だと例の魔法剣を扱う……確かギンという名の者だと思います。その者達がいる以上まずは全戦力で砦を落とし、奴らに圧を掛けるのが良いかと思いますが」

「奴らがいるからこそ奴らの足止めをする必要があるのだ。正直わしはプレツ軍よりも奴らの方が手強いと思う。あのカイスですら敗走を余儀なくされるのだからな」

「……それは……」

「なに、お主らで奴らを無理に倒す必要はない。少しでも時間を稼いでくれれば良い」


 バンスの時間を稼いでくれれば良いという発言を聞いてプラナが言葉を返す。


「いえ、カイス様やトーラス殿の無念を果たすためにも奴らは……あのギンという男だけでも我らの手で始末してごらんにいれます」

「ハッハッハッ、良い部下に恵まれたなカイスは、だが無理をする出ないぞ。お主を失えばわしがカイスに顔向けできんからな」

「ありがたきお言葉、恐悦至極に存じます」


 バンスとプラナのやり取りを聞いて、バンス隊の副官であるブリードがバンスに声をかける。


「バンス様、自分は早速攻略部隊の出撃準備をして参ります」

「うむ、前線指揮はブリードお前に任せる。頼むぞ」

「はっ!」


 出撃準備に向かうブリードにプラナが声をかける。


「ブリード卿、お気を付けください」

「ふっ、俺はバンス様の副官だぞ。前のようにそう簡単にはやられん。お前こそしくじるなよ」


 そう言ってブリードは出撃準備へと向かっていった。


「では私もスップへの襲撃準備をして参ります」

「うむ、感謝するぞプラナ。我らに助力をしてくれるる事を」

「いえ、奴らは手強いですから。それに私も将軍やご息女のピリカ様には日頃よりよくして頂いているので」

「いやいや、お主こそピリカと仲良くしてくれて父親としてわしは嬉しいぞ」


 バンスの言葉を聞いて思い出すかのようにプラナは言葉を発する。


「あっ、ピリカ様のご婚約が決定したようですね、おめでとうございます」

「わしよりも今度ピリカに会った時に言ってやってくれ」

「はい、では行って参ります」

 遂にバンス隊、そしてプラナが動き出す。プレツの命運は?


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