ジェファーの切り札
エイムの魔法を纏ったギンの魔法剣がジェファーの肉体を切り裂き、ジェファーに致命傷を負わせる事に成功し、ジェファーはその場に倒れこむ。
「やったなギン!これで俺達の勝ちだな」
「いや、まだジェファーは生きている、このまま一気に終わらせる」
ギンがまだジェファーが生きている事に気づき、そのままとどめを刺しに向かおうとするがジェファーは起き上がり魔法を放ち、ギンは魔法剣を発動させ防ぐ。
「はあ、はあ、……まだだ、まだやられるわけにはいかぬ……」
「やはり何か企んでいたか、だがそうはさせないぞ」
「無駄だ!我が魔力を媒介にあの方をお呼びすれば貴様らに勝ち目はない!」
「あの方?」
ギンがあの方という言葉に疑問を抱いていると突如としてジェファーは呪文の詠唱を始める。
「我が力と我が力を糧とし、我を司らんとする神グレゴよ、その姿を今一度現世に現わし、我が願いを聞き給へ!」
ジェファーが口にしたグレゴという名にルルー、そしてムルカが反応をし、言葉を発する。
「神……グレゴ……、ひょっとして魔神グレゴの事!」
「まさか、魔族の神を召喚するとは!」
次の瞬間、ジェファーは最後の言葉として神グレゴに対する懇願の言葉を述べる。
「グレゴ様、どうか人間共を……」
自らの魔力を媒介としたジェファーはそのまま息絶えてしまう。魔神官ジェファーの最期だ。
ジェファーが息絶えると次の瞬間エイムは新たな魔力の発現を感じとり一同に知らせる。
「皆さん、新しい魔力が発現し、どんどん大きくなっています。多分これが……」
エイムが発言を終える前に魔力はどんどんと強大化し、やがてギン達のいる城内にジェファーが召喚した神グレゴという存在が姿を現す。
その顔には表情がなく、まるで石像のようではあるが城内に身体を浮かし、遂には言葉を発する。
『我が名はグレゴ、今ここに召喚されし我が使命を果たさんとする』
「我が使命だと」
『人間同士、そして人間と魔族の戦いにより秩序の乱れし世を破壊する。それこそが私の使命だ』
「そうはいくか、俺達でお前を止めてやる」
『ふっふっ、できるかな?』
そう言ってグレゴは手よりエネルギーの塊のようなものを発し、エイムが魔力障壁で防ぐ。
『おもしろい、私を止められるかどうか試してみるがよい』
「あなたに勝ち、今度こそ本当に戦いを終わらせてみせます!」
『戦いを終わらせるか……その望みが空しい望みだという事を教えてやる』
ギン達の前に現れた魔神グレゴ、秩序の乱れた世を破壊するという使命を帯びた存在を止め、戦いを終わらせることができるのか?




