切り裂け、ジェファーへの刃
速度強化の魔法、そして至近距離から火球を放ったギンであったが、ジェファーには効いておらず、奇襲は失敗したかに見えたが、ギンとエイムはその状況にも焦りはなく、ギンは即座に魔法剣を発動させ仲間を驚愕させる。
「ギン!あいつ魔法剣をもう発動させてやがる」
「ギンはいつも敵の魔法を防ぐときや攻撃の瞬間に発動させるのに、あんなに距離をおいた状態でどうして!」
ウィルやヨナが言うようにほとんどの場合ギンは魔法攻撃の回避や接近戦で敵を切りつける時に魔法剣を発動させる事が多いが、ジェファーから明らかに距離があり、しかもジェファーは今は魔法による攻撃がないにも関わらず魔法剣を発動させていたのでその狙いが分からず戸惑っているのだ。
「敵を欺くにはまず味方からとは言うが、お前のやっている事など所詮小細工の延長にすぎんは、魔力が尽きるのを待っても良いが、何かしらの狙いがあっては厄介だからな」
ジェファーはそう言い放つとギンに対し魔法を放とうとするが、別の魔法の気配を察して魔法の発動を取りやめ魔力障壁を自らの周囲に張る。
魔法を防ぐ事に成功をし、その魔法を放ったエイムの方を向き、あざ笑うかのように言い放つ。
「ふっ、たとえ無詠唱でも私はお前が魔法を放とうとするのが分かるのだぞ」
「……」
「そもそも詠唱もない魔法でこの私を倒そうとは愚かなり」
ジェファーがエイムに気を取られている隙を突き、ギンが剣でジェファーを切りつけようとするが持っている杖でギンの剣を防ぐ。
「甘いな、所詮貴様らがどれほど知恵を絞ろうが絶対なる力を持つ私には勝てんのだ」
ジェファーはそう言うとすぐさまギンは無言で火球を放つがジェファーのローブには焼け跡すら残らなかった。
「焦ったか、魔力障壁の効力があるローブに2度もそのような魔法を打ち込むとはな」
「いや、この戦いは俺達が勝つ!」
そう言ってギンは剣で再度ジェファーを切りつけようとするが一瞬剣から手を放し、ジェファーの前の前から姿を消す。
「何どこだ!」
次の瞬間ギンは足払いでジェファーを転倒させ、宙に浮いた剣でジェファーを切り伏せようとする。杖で防ぐのは間に合わず、かわそうとするがローブをかすめる。
「惜しかったな、結局私に決定打を与える事は不可能だ」
「そうでもない、転倒している間はさすがに気づいてもエイムの魔法詠唱までは防げなかったようだな」
「ふっ、私の魔力障壁をもってすればどのような魔法も通じはせん」
ギンの言うようにエイムの魔法詠唱はすでに始まっており、エイムが魔法の準備を始めていた。




