剣を捨てた魔族
ブライアンとジエイの連携攻撃に苦戦したアルドは突如自らの姿を擬態と言い放ち、その姿を変化させていく。そこにいたのは2足歩行の大型の獣型の魔物であり、エイムもある事実を指摘する。
「やっぱり魔力が変質しています、まるでさっきとは別人、いえ別個体の魔物みたいです」
「どういうことだ?何故アルドはそんな周りくどいことを……」
「知りたくば教えてやろう、剣を極める為だ」
「何?」
剣を極める為に、わざわざ身体を小さく擬態した事を明かすアルドは更にその理由を話す。
「俺の家系は魔族の剣豪の家系でな、俺の親も兄弟も先程までの俺のような姿だった」
「まさかお前だけそのような体格に成長したというのか?」
「そうだ、成長の速度が速すぎたと最初は思われていたが、俺の体質に何かしらの問題があったようだ、こんな体格では剣を扱えず、その結果俺は一族の失格者の烙印を押されたのだ」
「それで、あの姿になる為に擬態魔法を習得したのか?」
ギンが尋ねると擬態魔法をどのように習得したかをアルドは語りだす。
「そんな時に魔神官であるジェファー様が俺に擬態の魔法を授けてくださったのだ、その結果俺は親や兄弟と同じ体格に擬態でき、剣技も魔族一となったのだ」
「それが剣士である俺との決闘にこだわった理由であり、さっきのブライアンの言葉に激怒した理由にもなっているのか」
「だが、このまま無駄死をするわけにもいかん、この真の姿で貴様らを1人でも多く道連れにしてやる。それが貴様らに敗れ死んだブリックとピッキーへの弔い、そして俺に剣を極めるきっかけをくださったジェファー様への恩義に報いる事になる!」
こだわっていた剣を捨て、真の姿に戻ってギン達を葬る事がブリックとピッキーへの弔いとジェファーへの恩義に報いる事だと主張するアルドに対しブライアンが言い放つ。
「お前が魔族の為やジェファーの為に戦う理由があるようにな、俺達も仲間や、俺達が帰ってくるのを待っている人達の為にも負けられねえんだよ!」
「ならば、こい!俺を侮辱したお前は真っ先に殺してやる」
「へっ!やれるもんならやってみやがれ!」
そう言ってブライアンは斧でアルドに斬りかかるが、斧を受け止められ更にアルドに殴られ身体が吹き飛び壁にぶつかる!
「がああ!」
「ブライアン殿!」
ブライアンの身を案じジエイが近づき声をかけ、ブライアンがジエイに対し言葉を返す。
「あんにゃろう……とんでもねえ馬鹿力になっていやがる……」
「なんと、あれがアルドの真の力というわけですか」
本来の姿のアルドはとんでもない怪力の持ち主であった。その力はブライアンをも簡単に吹き飛ばすほどであり、どう立ち向かうのか?




