リーザの目覚め
儀式は成功したが儀式の反動で自らの魔力を大きく消耗した魔神官ジェファーは部下であるブリックの転移魔法で洞窟から姿を消し、ピッキーとアルドも離脱に成功する。
そんな中、衰弱していたリーザの救出の為にルルーが自らの魔力をリーザに分け与える。
「ルルー、リーザは?」
「とりあえず魔力を送るのには成功したわ」
「そうか、だけど魔力を与えたって事は今度はお前が大丈夫なのか?」
「平気よ、ほんの一部だし、少し疲れただけよ」
ブライアンの心配の声に自らの魔力の一部のみなので自身にはさして影響がない事をルルーが告げると、リーザに変化が訪れ、エイムが一同に呼びかける。
「皆さん、リーザさんが……」
エイムの言葉に一同が反応し、リーザの方を目にするとリーザが目を覚まし、リーザが周囲の変化に対し反応をする。
「う、うううん、は、い、一体何がどうなってるの?私は……」
「リーザさん、良かった!目が覚めたんですね」
「あなたは確か……、なんか魔物に連れ去られてから記憶にあいまいな部分があるの、一体私は……」
魔物に連れ去られて以降、記憶に曖昧な部分があると告げたリーザにルルーが事のいきさつを説明する。
「あなたは魔族の目的の為に、さらわれてしまい、そしてあなたの魔力が魔族に奪われてしまったんです」
「私の魔力が……」
「申し訳ありません、我々のミスであなたをこんな目に合わせてしまって」
「いえ、あなた方のせいではありません、でもどうして私が魔族に……」
自らが魔族に狙われる理由に今一つ納得いかないリーザに今度はギンが理由を話す。
「信じられないだろうがあなたの育った孤児院の寮長殿よりあなたはピトリ王家に代々仕える貴族の家の生まれと聞いた」
「私が……そんな高貴な家の……」
「そしてあなたの姉は現ピトリ女王陛下だ、あなた方は生まれつき特殊な魔力を宿していた、それが奴らが狙った理由だ」
ギンがリーザの出自を告げるが、リーザ自身、まだ心の準備ができておらず、とてもすんなりと受け入れられる状況ではなかった。
それを察してかブライアンが一同に呼びかける。
「ま、まあその話はあとでゆっくりしようぜ、何とかしてここから脱出しようぜ」
「そうだな、来た道を戻りたいがまだ魔物がいるかもしれない、ジエイは大丈夫なのか?」
ギンがそう呟くとジエイが来た道からギン達の元に現れ、一同に現状を告げる。
「遅れて申し訳ない!ですが道を塞いだので魔物はここまで来るのに時間はかかります」
「ジエイ、実は奴らをとり逃がした、リーザの救出はしたから脱出しなくてはいけないのだが……」
「……仕方ありません、他の道を探しましょう」
来た道を戻る事ができなくなったギン達は別のルートを探す事とした。




