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魔法戦士ギン  作者: burazu
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戦場に散る武人

 ギンの剣がバンスの肉体に致命傷を負わせることに成功し、その場にバンスは倒れこむ。


 これで勝利かという時にカイス率いる魔導騎士団が現れ、バンスに呼びかける。


「バンス!」

「バンス将軍!」


 呼びかけたのはカイスとプラナであり、その2人とトーラスがバンスの元に駆け寄り他の騎士も後に続く。


 その様子を見てブライアンが臨戦態勢をとる。


「ちきしょう、魔導騎士団まで来やがったか」

「待って、あれを見て」


 ルルーが促した先にはすでにプラナがバンスの傍らにいてバンスに声をかけている。


「バンス将軍!しっかりしてください!誰か治癒魔法でバンス将軍を治すのだ!」


 プラナは部下にバンスを治癒魔法で治癒するよう命じるが、バンスが声をかける。


「無駄……だ、こ……の傷で……は、も……う、助からん」

「そんな事おっしゃらないでください!バンス将軍!今からでも遅くありません!ピリカ様の婚姻を見届けてください!」


 涙ながらにプラナも訴えるが、そんなプラナにバンスはある言葉を言う。


「名残惜しいが、そ……れは、も……はや……かなわん。そ……れ、より……お前から……ピリカ……に、伝えて、欲しいこと……がある」

「止めてください、聞きたくありません」

「わし……は……最後……まで。武人バンスの……名……に恥じぬ、戦い……をし、た、と」

「バンス将軍……」


 涙の止まらないプラナに対し更なる遺言を残すバンス。


「そ……れ、から、すまなかったと……伝えてくれ、お前の……母親を……見殺しにして、と」

「……はい、必ずお伝えします」

「すまん……な、辛い役割を……押し付けて」


 プラナに伝えると、更にカイスに呼びかける。


「カイスよ、帝国を、陛下を頼むぞ」

「ああ、帝国も陛下も私が守っていく。だからもう安心して眠ってくれ」

「で……は、そう……させてもらう……あっちで……ブリード達が待って……い、る、か、ら、な……」


 次の瞬間、バンスはそっと目を閉じる。


 まるで眠るように。


「バンス将軍ーーー!」


 プラナにとってはピリカ共々親しくしており、父親に近い存在であったバンスの死は胸が張り裂けるような思いで泣き叫ぶのを止められなかった。


「さらばだ、バンス。いずれ私もお前と同じところに行くだろう、だがまだ行くわけにはいかん、しばし待て」


 バンスに哀悼の意を示したカイスはトーラスに命令を下す。


「トーラス、バンス将軍の遺体を運ばせろ。くれぐれも丁重にな」

「はっ!」


 ここにブロッス帝国将軍バンスはその生涯を終える。


 戦いに生き、戦いで死んだ。

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