前へ目次 次へ 267/375 七層36 生憎 「……」 奴の言葉を嘘だと否定したかったが、生憎心の声も同じようなことを言っておリ、それはこいつにとって揺るぎない事実だということを証明していた。 「誰だ?」 「わからん。あれ特有のいやな感じがするだけでわたしには特定できない」 嫌な感じか。 ひどく頼りにならない感覚によって判明したことを俺に物申していたのかこいつは。 命を握られてるくせに豪胆なものだ。 本当に偽物などこの中にいることは考えたくないが、用心をする必要がある。 いつどこで誰が入れ替わったか。