前へ目次 次へ 246/375 七層15 馴染み どうも体に馴染んでなさそうな様子のそいつに話しかける。 「体の調子が悪そうだな」 「自分のものじゃないから、馴染まなくてね」 女はそういうとこちらに視線を移した。 「見ない顔だね。私は大年寄のつもりだったがまだ知らない奴がいたってことかい」 視線は値踏みするように見ながら笑顔でそう尋ねてくる。 『怪しいね』と心の声が聞こえているので笑顔は偽物だとすぐにわかる。 この警戒された状態から心を開いてもらうにはどうしたものか。