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怪獣少女のいるところ  作者: 七志野代人
第二章 決意と絆
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住人たち 前編

 25日から27日まで、学生の身分関係ないですが、ボーイスカウトの基礎技能訓練があるため、実質投稿が不可能なので、投稿が遅れます。

 執筆がPSVitaなので、契約もしてませんし、家から離れると執筆が出来なくなってしまうんですよ。

 次の投稿は、早くても27日以降になります。

 ジュラと手を繋いで外に出かける。

 買い出しだが、まあ結構教えてもらった場所まで距離がある。

 そこまで徒歩で移動。

 今日は実にいい天気だ。

「……いい天気」

 ジュラもおんなじことを考えていたらしい。

 こういう日は、普段家でだらだらしている俺も、外に出ようかと思えるからな。

 出かけるには丁度いい。

 空を見上げれば、白い雲、眩しい太陽に、青く高い空。……そして空飛ぶ少女。

「女の子!?」

「……フェル」

 ジュラが女の子を見て呟く。

 フェル? それがあの子の名前か?

 さりげなくジュラが俺の後ろに隠れたが、そこは触れないでおこう。

 そうこうしている内に、こちらに気がついたのか、フェルと呼ばれた少女が降りてきた。背中からは、翼竜のような羽。

 あっという間に、羽は折り畳まれるように消えた。

「おや、ジュラじゃないか。ルモと一緒じゃないなんて珍しい。ん? ところでそっちの彼は?」

 ジュラは無言であちらを伺っている。

 ジュラは簡単に言えば、超人見知りってことは、ルモさんから聞いている。

 まあ、恐らく知り合いであろう人に、ここまで警戒心バリバリだとは思わなかったけど。

「俺は芹沢由人(せりざわよしと)と言います。つい先日、この大怪獣町に引っ越しました。えーと、あなたは……」

「ああ、自己紹介が遅れたね。あたしはフェル。この町でのんびりと過ごさせてもらっているうちの一人。ジュラのお姉ちゃんには、お世話になってたんだよ」

 笑いながら、フェルと名乗った少女は握手を求めてきた。

 ここで断る理由もないので、握手しておく。

 見た感じ、十七、八歳くらい。

 ポニーテールに結ってある、赤みの強い茶色の髪。大きな瞳は明るい黄色。

 全体的に、活発そうな印象だった。

「よろしくねー、芹沢君。ああ、楽に話していいよ。わざわざ敬語使われるのも、なんかくすぐったいから」

「ああ、それじゃあ……よろしく、フェル」

「うんうん、よろしく。そうだ、芹沢君は、お昼ご飯はまだだろう? うちで食べてってみないかい? ジュラは時々ルモと来てたよね」

「お店?」

「レストランをやってるんだよ。芹沢君はこの町に来たばっかりみたいだし、奢るよ?」

「あ、ああ、それじゃあ、お言葉に甘えて。ジュラも一緒ですけど……」

「だいじょぶだいじょぶ。まあ、見たところ、君が新しいジュラの保護者みたいだね。ルモも、この町のことで忙しいだろうし、仕方ないか」

「……熱戦食らわないよう、がんばります」

「あははっ、そうだね、その意気だ。っと、立ち話もどうかと思うし、早く店にいこうか。あたしも早く行かなきゃ怒られる」

「なら急がないとな」

「……ご飯」

 お互い笑いあい、フェルのレストランに向かった。

 

 ……


 十分くらい歩き、件のレストランに着いた。

 落ち着いた内装に、少し押さえた採光が合わさって、なかなか居心地が良さそうだ。

「フェルちゃん、遅いですよ」

 涼やかな声とともに、店の奥――厨房から、一人、女の人が出てきた。

「バルハ姉、ゴメン! いや~、お客さんと話してたら結構時間たっててさ」

「あんまり遅刻が多いと、お給料が減っちゃうよ?」

「ひーっ! それだけは勘弁! お小遣いないと、あたし今月生きてけないんだから!」

「ほらほら、お小遣いのため、早く働いてください」

「うあーっ! ごめんよ芹沢君。あたしはしばらく相手できなさそうだ」

「あー、うん。まあ、仕事がんばれ」

 因みに、この町で生きてく上で、衣食住は国が面倒見てくれているが、それも最低限であり、娯楽に至っては皆無のため、自力でお金を稼ぐしかない。

 まあ、殆どの店が個人の趣味でやってるらしいので、その上で人――もとい怪獣を雇い、それである程度の利益をだし、そこから資金を得て、国を間にはさんで欲しいものを注文しているらしい。

 ネットやらテレビやらは、全員で嘆願書を出して設置してもらったようで、そういう大規模な要望は国に直々に依頼するしかないそうだ。

 前に俺がいった、国に頼りきる云々以前に、うまい飯食いたきゃ働け状態らしい。

 因みに、食材なんかも大怪獣町の面子で仕入れてるらしい。

 と言うか、その人に会いに行くところだったんだけどな。 

 ぼんやりとそんなことを考えてると、厨房から出てきた女の人がこっちに来た。

 見た目は十七、八歳くらいに見える。

 長い、薄めの青い髪に一房だけ、目が覚めるような紅の髪。

 赤い瞳と、輪とした顔立ちが映える。

 静かで、でも同時に鮮烈な美しさ、とでも言えばいいのか。

「初めまして、ですよね? あんまり、はじめてという気が、わたしはしないんですけど」

「ええ、初めまして、芹沢由人といいます。つい先日、この町に引っ越しました」

「……そうですか。あなたが……」

「俺のことをご存知で?」

「……いえ、ルモさんから話はうかがっていましたので。わたしはバルハと申し上げます。よろしくお願いします」

「いえ、こちらこそ」

 少し、バルハさんの口調に含みがあった。

 俺のなにかが彼女に引っ掛かったんだろうけど。

 後で話でも聞くか。


 ……


 ジュリ。

 少女型巨大怪獣唯一の死亡個体。

 ディストラクション計画の披検体にされ、実験後、死亡が確認された。

 尚、ディストラクション計画は、後の大規模事故により、無期限の延期――事実上凍結された。

 ジュリの死骸は、後の機械細胞実用化計画にも利用されている。

 この話から、徐々に主人公の正体が明らかになっていきます。

 まあ、最後の方の部分は、わかる人にはこれ以上ないフラグなんですけど。

 ヒントは、ジュラの元ネタと、ジュリはジュラと同種族ということです。

 後は、設定の参考が、VSデストロイアと、×メカゴジラってとこですかね。

 注、作者はにわかです。あんまり期待しないでください。

 また、元ネタはある程度参考にしていますが、ストーリー上、いろいろ弄ってあります。

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