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7.the end of everything.―3


 ――『私はきっと、その他のサーバーに明人を飛ばす。選べる程の力はないからね。酷い世界に飛んじゃってたら、ごめんね』

 そう悪い世界じゃなさそうだぜ、と、大自然を見渡し、坂月は思う。

 ――『全部は私じゃ見れなかったから、推測での話しをするね。あのガンマサーバーはきっと、「何かの実験用」だったんだと思う。何か、が分からないから何ともいえないけど。後ね、DF。彼等は多分、人間じゃない』

「…………、」

 DFは人間じゃない。そう知って、坂月は「確かに、そうだ」と思った。

 ――『彼等は多分、サーバーに設置された機械人形、特殊存在アノマリーだと思う』

 今の坂月の脳裏には、銃弾で打ち抜かれても倒れず、飛散させても鮮血を流さないDFと戦った記憶が蘇り、張り付いている。確かに、彼等のあの行動は人間とは思えなかった。いや、人間には不可能だったといっても良い。何の力もなかった坂月に銃を奪われたのは、人間らしいプログラムによる弊害だろう。そして何より、坂月が初めて撃ってしまったあのDFの表情が、そうだ、と物語っているような気がした。

 ――『こんなのおかしいよね。信じられないと思う。でも、私の見た未来は、確か為これ。間違いない。あれだけ時間を掛けたんだもん。はずれなんておかしいよね。なんてね』

 時間を掛けた、という言葉からユイナは消滅前の一日で、このメールを作り上げたのだな、と想像する。

 ――『前にも言ったけど、明人。君の力は異常で、最強なんだよ。きっと「世界が変わっても」その力の優位性は崩れない。絶対に。だから、明人は新しく向かった世界で、その力を使って、生き残って。後、もし、私達がいたガンマサーバーみたいな事に、明人が新しく身を置く世界がなったら……早めに手を打てば、明人のその力でなんとか出来るかな、なんて思ってる』

 流れるように書かれた文字が、だんだんとユイナの口調になってきたようで、坂月は安心する。これは本当にユイナが送ったメールなのだ、と。

 その文の下には一○行程の改行。そして、最期の言葉がその下に綴られていた。


 









 ――『頑張って、明人』

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