189-6.じゃがいもパン②
お待たせ致しましたー
その次に、いよいよ成型の工程だ。
麺棒で伸ばしていくのは体の大きな子供達にお願いする。幼稚園や保育園くらいの子供だと、今回の生地は伸ばしにくいからだ。
「はい! こっちに来てください」
コックスーツに着替えている私は、調理台のひとつで生地を伸ばす作業の手本を見せていく。
出来るだけ、均一に綺麗に。
ここまでは求めないが、綺麗に見せると子供達のやる気も湧いてくるだろうから。
だけど、いつもの速さで伸ばしたらよくわからないだろうから……出来るだけゆっくり。
それを意識して伸ばしたら、子供達から歓声が上がった。
「「「「すっごいすっごい!!」」」」
「あれ今から俺達がするの!?」
「私頑張る!!」
「「うん!!」」
やる気が出てきてくれて何よりだ。
私は破けないように、と注意点を言ってから……また班に戻った子供達の様子を見て回る。
マシュラン達もやってみてはいたけど、パン作りだなんてきっと初めてだから色々試行錯誤していた。料理の手伝いは、野菜の下ごしらえ程度だったのかな??
マシュランもだけど、ミッシュ達も均一に伸ばすのが大変そうだった。
それでも、しばらくして何とか伸ばしたら。次は具材を詰めていく作業だ。
「伸ばした生地に、削ったチーズをたっぷり乗せて」
その次に、じゃがいもペースト。
これを閉じ目をしっかりつなぎ合わせるイメージで、中身を出さないようにする。さらに追いチーズも。この後、閉じ目を下にして麺棒で軽く伸ばす。
「あまり伸ばさないように、優しく」
「「「「はーい!!」」」」
あとは、これをフライパンでこんがり焼き目がつくまで焼くだけ!!
イーストが入っていないから、普通のパンより膨らまないしね??
そうして、出来上がったポテトチーズパンを包丁で半分に切ったら。
「「「「「わぁああああ!?」」」」」
伸びるチーズが凄いのと、出来立ての湯気に感動したのか。子供達は早く食べたいと、どの子も物凄く顔に出ていた。
「はい。もう一度手を洗ってから食べましょうね??」
「「「「「はーい!!」」」」
出来立て熱々を食べたい気持ちはわかるけど、手が汚れているのは衛生的によろしくないから。
手をしっかり洗ってから、それぞれの調理台の周りを囲んで食べることにした。
「「「「「美味しいー!!」」」」」
「チーズすごぉい!?」
「お芋ほくほく!!」
「本当にピザパンみたいです!!」
などと、喜んでもらえたので何よりだ。
「「「「「美味しい……!?」」」」」
マシュラン達も、自分達で作ったパンの味に驚いていたわ。
次回はまた明日〜




