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166-1.精霊同士の恋

お待たせ致しましたー






 *・*・*










 本当の誕生日パーティーも終わりを迎える前に。


 皆さんに、今の(・・)ロティを見てもらうことにしました!



「ロティ! 出ておいで!!」



 私が影に向かって呼びかけると、ロティがすぽんと出てきた!!


 ユリアさん達といた場所で、成長した大人の姿で!!



『でっふでふぅううううううう!!』



 ロティが影から体を全部出すと、顔はやっぱり私とお母さんに似ているけど、髪は綺麗に波打っているから私達とは全然違う。


 それに、輝いているように見える笑顔も、彼女しか出来ないと思う。



「「「「「「ロティ!?」」」」」」


『ロティ!?』



 皆さんもだけど、悠花(ゆうか)さんの影から出ていたレイ君も驚いて声を上げていた。



「私の異能(ギフト)……『幸福の錬金術(ハッピー・クッキング)』を経て、成長した契約精霊となりました!!」


『あい、ロティでふ!』



 大人の姿になっても、口調とかは相変わらずなのでちょっとだけおかしいが。


 目覚めて、出会って。お母さんとの繋がりがあったからこそ、私に用意されていたAI精霊。それが今は、レイ君と同じ契約精霊になったと言うことを、記憶が戻った時に一緒に情報が流れてきた。


 だからロティには、きちんと生命があるわけで。



『ロティ!!』



 ロティが私の横に立つと、レイ君がダッシュでこっちに来た。服装はお屋敷で着るようになったコックスーツじゃなくて、正装した男性用の服。


 カッコよく身につけていたレイ君は、ロティの前で息を整えてからゆっくりと顔を上げた。



『おにーしゃん!!』



 ロティはレイ君が目の前に来ると、ひまわりのように眩しい笑顔になった。その笑顔で彼女の気持ちを知る私は、レイ君のことが大好きなんだなってよくわかった。



『ほんとに……ロティでやんす、か?』


『でふ! ロティは大っきくなったんでふよ!! ご主人様達のお陰でふ!!』


『…………ぶ、じで』


『ふぇ!?』



 ロティがえっへんと、私よりもエイマーさん並みに大きくなった胸を逸らせていたら……レイ君が涙を流し出して、そのままロティに抱きついた!?


 思いっきりギューって!!


 ロティは驚いてたけど、すぐに笑顔になってレイ君の頭を撫でていた。今のレイ君とロティってだいたい同じ大きさだから。



『無事でよかったでやんす……!! 消滅にならなくて良かったでやんす!! 俺っち……俺っち!!───────……ロティが大好きでやんすからぁあああ!!!!』


『ロティもでふよ?』


『……へ?』



 レイ君に泣きながらの告白に、ロティはすんなりと自分の想いを伝えた。


 レイ君があっけらかんとなりながらロティに目を合わせると……ロティはにっこにこな笑顔だったわ。



『ロティもおにーしゃん……レイバルスが大好きでふよ!!』


『……ほんとに?』


『でっふ!』


『!?』




 そしてロティは、たくさんの人に見守られているにも関わらず、公開キスをレイ君にしてあげたのでした。


 当然、悠花さんもだけど私達も二人に大きな拍手を贈りましたよ?

次回はまた明日〜

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