165-2.いとこ同士
お待たせ致しましたー
今日から六日間連日更新‼️
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誕生日パーティー会場は……凄いとしか言いようがなかった。
赤をメインにした色とりどりの飾り付けもだけど。
料理もすっごくいっぱいあって……これが私のためだけとは思えないくらいに。
そして出迎えてくださったのは、フレイズ様だった。
「お待ちしていました」
フレイズ様は私の前に立つと、いつもとは違って最敬礼をしてくださった。やっぱり、王女だって言うのには気づいていたみたい。
けど、顔を上げてくれた時には苦笑いしていた。
「ありがとうございます、フレイズ様」
「……殿下から様付けとは」
「今までの事を含めても、フレイズ様の方が素晴らしいお料理を作れますし。私だなんて、パンだけですから」
「だけ……では。神に見出された方ですのに」
「ふふ。ですから、今まで通りでお願いします」
「……公式の場でなければ」
「はい」
とりあえず、誕生日パーティーは無礼講だからと、私の知っている人ばかりが会場には集まっていた。シャルロッテ様に、フィーガスさんやカレリアさん。アイリーン様やデュファン様達も。
「お姉さまああああああ!!」
アイリーン様は私と目が合うと、豪華なドレスを身につけていらっしゃるのにダッシュで駆け寄ってきた。
「リーン様!?」
「やっと……やっと従姉妹として名乗れますわ!!?」
「……従姉妹?」
「あら、ご存知なくて? わたくしやお兄様のお父様は陛下の弟君でいらっしゃるのですよ?」
「……え?」
たしか、お屋敷でレクター先生が言っていたような気がする。王家に近いご親戚であるとかなんとか。
と言うことは……私とカイルキア様は従兄弟同士!?
悠花さんとかは知ってて、身分差問題ないって連呼してたのか!?
だけど……ユリアさん達が記憶を封印してたから……それは知れなかった。その記憶は徐々に戻って来るらしいが、今はまだなんも変化がない。
「そうだとも、我が姪! やっと僕も叔父だと名乗れる!!」
とか考えていたら、デュファン様がやってきた。デュファン様はお父さんや私と同じ、彩緑の髪と綺麗な深い緑の瞳を楽しそうに輝かせていた。
叔母様……のエディフィア様はお母さんとハグしていた。お化粧を気にせずに号泣して……は仕方ないもんね? エリザベート様も駆け寄って号泣し出してしまった。
「王妃の復活。並びに、王女の帰還が相成った。本日が王女の生誕日だ。皆、祝おうじゃないか!!」
お父さんが声を上げたので、皆でお酒やジュースなどのグラスを手に取り……私の誕生日パーティーが始まったのでした。
次回はまた明日〜




