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155-3.スイートポテトフィナンシェ②

お待たせ致しましたー


 ロティにフードプロセッサーになってもらい、さつまいもを潰して。


 ある程度なめらかになったら、次は砂糖とバター。


 また回したら、次に卵黄とバニラエッセンス。卵白はフィナンシェ生地に使っているし、あっちじゃ卵黄は使わないから無駄がない。


 最後に、生クリームを入れて回す。


 終われば、焼いた時とは違うスイートポテトのような香りが厨房に広がっていく。



『いい匂いでやんすねぇ〜?』


「フィナンシェ生地と焼くともっといい匂いだと思うよ?」


『楽しみでやんす!!』



 スイートポテト生地は絞り袋に入れて。


 フィナンシェ生地は、銀製器具(シルバーアイテム)から出した一気に複数焼けるマフィン型付きの鉄板に。


 同じく取り出した、マフィン型の紙カップを敷いて、そこに30gほどスプーンで入れて。



「その上に、スイートポテト生地を絞り出します」



 最初は、フィナンシェ生地を押し込む感じで。丸口なので、少し渦を描く感じにして。


 出来上がったら、ロティの天火機(オーブン)で焼いていく。片付けは並行してやっていたので、時間短縮(クイック)をかければ。


 蓋を開けた途端、バターたっぷりのフィナンシェの香りと焼いたスイートポテトの濃厚な香りが一体となって。


 幸せな気持ちになれた。



「チャロナくん!! これは焼き立てが美味しいだろうか!?」


「食べちゃいます? 食べちゃいますか?!」


『待てないでやんすぅうう!!』


「そうだね。予想以上に早く出来たし、今は食堂にも誰もいないから」



 最近は美味しいものレーダーでやって来る、通称三馬鹿トリオも来ていない。


 食べるチャンスは今だ、とロティの天火機から出したスイートポテトフィナンシェを人数分渡して。


 ちょっと、あちちと言いながら、紙をめくってパクッと食べた。







【PTを付与します。



『しっとり濃厚スイートポテトフィナンシェ』



 ・製造50人前=1000000PT

 ・食事一人前=20000PT



 →合計1020000PT




 レシピ集にデータ化されました!





 次のレベルまであと507125000PT




 】







 一個食べただけで、二万?


 とんでもない数値だ!!


 けど、その意味がよくわかるくらい美味しい。


 フィナンシェは焼き立てよりは冷めた方がいいだろうけど、ほくほくねっとり、甘〜いスイートポテトの部分と食べると口の中に幸せが訪れた。


 これは、絶対カイルキア様も喜んでくださるに違いない。


 ただ、焼き立てよりはしっとりしてる方がいいと思うので、短縮化(ショートニング)で時間を進めたのをもう一度全員で食べたら。



『「「〜〜〜〜!!?」」』



 声が出ないくらい、美味しかったのだろう。


 三人とも、首を強く縦に振ってくれた。


 私も食べたが、焼き立てよりもこっちの方が好みであっという間に一個食べ終えてしまった。



『美味しいでふううううううう!!』



 ロティも満足してくれたので何よりだった。


 そして、おやつの提供時間になると。


 スイートポテトフィナンシェは、大好評であっという間になくなってしまい。


 カイルキア様には、夕方にもう一度食べたいと強く言われたが。レクター先生によって却下されてしまったのでした。

次回はまた明日ー

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