155-1.妄執(イシュー視点)
お待たせ致しましたー
*・*・*(イシュー視点)
あと少し……。
あと少し、だ。
王女殿下がこの城に戻って来られる。
そして、僕の野望も叶う時が来る!!
ああ、ああ……!!
忌々しい、アーネスト様の弟子になったと言う女ども。
この僕を差し置いて、アーネスト様の弟子になるだなんて……許されない。
僕は、断じて認めない!!
「アーネスト様の弟子になるのは、このイシュー=メルバルトだけで充分!!」
他は誰も認めない。
誰もいなくていい!!
この僕だけで、充分なんだ!!
さあ、式典の当日はどうしてやろう。
たとえ、陛下の御前であれ。僕の野望はもう止まらないところまで来ている。
いくら、行方知れずだった、王女殿下の帰還とは言え。
陛下や殿下には悪いが。
この僕が、王女殿下を殺すんだ。
アーネスト様の弟子になるために、邪魔者は王族であろうと排除するんだ!!
「あと少し……あと少し。ああ……楽しみだ」
狂っているのは自覚はしている。
だが、僕はもう手遅れだった。
妄執は、もう僕一人ではどうにも出来ない段階まで来ていたのだから。
次回はまた明日〜




