表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

635/825

154-5.誕生日会⑤

お待たせ致しましたー






 *・*・*











 こんなにもたくさんの誕生日プレゼント。


 千里(前世)でも、チャロナ()でも、今までもらったことがなかった。


 だから、文字通り埋もれるくらいの誕生日プレゼント達の山にあっぷあっぷしていたが。


 悠花(ゆうか)さんやカイルキア様に助けていただいたので、なんとかなった。



「さ、チーちゃん? メインのケーキにろうそく消しに行くわよ??」


「あ、うん!」



 この世界での誕生日のお祝いは、日本とだいたいは一緒なんだけど。ケーキのろうそくの火を消すのはフィナーレ間近って言うのが普通なんです。


 だから、あっと言う間に誕生日パーティーも終わりを迎えるわけで。


 半分以上、ガチガチでいたけども。


 またカイルキア様に手を引かれて、ケーキのあるテーブルに向かう。


 着いた時には、エイマーさんが準備してくださったのか、ケーキにろうそくが灯してあった。


 歳の数分、十七本。


 一気には無理でも、ちゃんと消せるだろうか?



「さ、チャロナ」



 カイルキア様にケーキの前までエスコートしてくださったので。


 何回か深呼吸をしてから、ろうそくにふーっと息を吹きかけた。


 やっぱり、一回では無理だったので。二、三回に分けて。


 日本とかじゃ、吹き消す時に願い事をするってあったから、今も願っていた。



(これからも……このお屋敷で、カイルキア様のそばでパンを作りたい!!)



 当たり前のようで、そうじゃない。


 あと数日で式典があるから、その日以降私の処遇がどうなるかわからないから。


 だから、今願わずにはいられなかった。


 そして、美味しい美味しいイチゴたっぷりのバースデーケーキを堪能してからは。


 来賓に来ていただいた皆様に、改めて感謝のお礼を言ってお見送りをした後に。


 メイミーさん達が、私の部屋にいただいた誕生日プレゼントを運んでもらうことになり。


 ドレスもアクセサリーも、ひとりじゃ大変なのでメイミーさんに外していただいた。



「よく似合っていたのに……」


「こ、壊しそうですもん!!」


『でふ?』



 ちなみに、ロティも着替えていた。メイミーさん達が私のドレスと共布で作ってくださったようで。ロティのアメジストのような瞳によく似合ってる、レースやフリル満載のドレスと言うよりはワンピースだった。


 しかも、ローザリオン公爵家の皆さんから、ロティにもプレゼントをいただき。


 今ロティの頭には、私のとは違うが可愛らしいティアラが乗っていた。可愛いロティにとっても似合うわ!!



「ふふ。式典当日にはもっと着飾るのよ? 明日からのレッスンでも慣れさせなきゃね?」


「え〜……」


「お城に行くだけじゃなくて、また受勲するのよ? 以前の授賞式とは場所も規模もこことは全然違うもの」


「……は〜い……」



 たしかにそれはそうなので、頷くことにして。


 とりあえず、普段着に着替えてから。夕飯までプレゼントの仕分けなどをすることにした。


 ただ、あまりに多過ぎて。悠花さんにヘルプ要請を出したくらい。



「芸能人並みね〜?」


「ほんと。悠花さんが提案してくれなかったら、ここまでなかったよ」


「おっほっほ! とりあえず、あたしのはこれよん!!」



 と言って、持ってきてくれたのは護身用にしては綺麗な短剣だった。


 急いで、リュシアの街で買いに行ってくれたらしい。


 普段から身につけるのは無理だから、無限∞収納棚に保管しておいた。


 次は、と手にしたプレゼントは。


 アイリーン様とはまた違う、ネックレスが入っているような上質な箱。


 開けてみたら、四つ葉のクローバーのように配置されている、緑の宝石が四つ集まったネックレスに一枚のカードがあった。



「可愛い……綺麗」


「あら、それ多分カイルよ?」


「え?」


「どう準備したかは知らないけど。身につけやすいものって言ってたし、そのカード見てみなさい?」



 と、悠花さんが言うので二つ折りになっていたカードを開ければ。



『感謝を込めて  カイルキア=ディス=ローザリオン』



 ああ、本当に。


 カイルキア様が、好き。と、改めて実感したのだった。

次回はまた明日〜

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

こちらの作品も出来たら読んでみてください。
下のタイトルから飛ぶことが出来ます。



名古屋錦町のあやかし料亭~元あの世の獄卒猫の○○ごはん~


転生したら聖獣と合体〜乙女ゲーム攻略のマッチングを手助け〜
ツギクルバナー
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ