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132-2.カレー教室と大豆

お待たせ致しましたー






 *・*・*









「あら、違うのが良かったかしら?」



 ユリアさんが、今日は先にとお土産の品を渡してくださったんですが。木箱の中身は大豆だったのだ。



「あ、いえ! 嬉しいです!! こんなにもたくさんいただいていいんですか?」


「構わないわよ? いつもあなたには美味しいお料理を食べさせてもらってるし、夫もシアも喜んでいるから」


「ねーね、ねーね!」


「なぁに?」


「ちゃーのねーねにゃの! 抱っこぉ」


「あらあら」


「抱っこしていいの?」


「うん!」



 赤ちゃんを抱っこだなんて、孤児院で生活してた以来だけど。ちゃんと出来るかな?


 まだ数年程度だったから、大丈夫だと思う。箱をシェトラスさんに渡してからシアちゃんをぎゅっと抱っこしてあげた。



「どう?」


「あっちゃかーい!」


「あったかい?」


「ぽかぽかにゃの。いー匂いもしゅりゅの!」


「あ、パン作ってたからかな?」


「にゅー」



 大してない小さな胸のあたりで頭をぐりぐりするのも可愛らしい。


 若干痛いけど、我慢我慢。


 気が済むまで抱っこしたら、何故かこのタイミングでウルクル様のご登場となった。



『少しぶりかの?』


「やほー」


「あら、ウル」


「ねーね!」


『おお、おお。今日は何をチャロナに渡したのじゃ??』


「大豆よ。あなたの出番ね?」


『ほっほ。妾もだが、フィルドの方が良いかもしれぬぞ?』


「責任押し付けないでよ」



 とりあえず、今日は半分はお料理教室!!


 作るのは、ユリアさんとフィルドさんで。シアちゃんはウルクル様が子守をしてくださることになった。



「先に。お米を洗ってからつけ置きしておきます。お米がふっくらするためです」



 次に、スパイスの配合などなど。


 野菜はシアちゃんが食べやすいように、フィルドさんがみじん切りを引き受けてくださった。やっぱりすっごく早い!!



「お野菜とひき肉をじっくり炒めたら、水で煮て灰汁をとります」


「そこは私が請け負うわ」


「わかりました」



 ユリアさんが調理するのは初めて見るけど、やっぱり奥さんだからか手際がいい。灰汁も丁寧にお玉ですくい取っていった。


 そして、カレーが出来上がったら。ご飯をフライパンで炊いて。蒸らしも終わったら、さあ食べようかと思ったんだが。


 シアちゃんの熱いご要望でチーズドリアになったので、軽めに作ることにした。お昼ご飯はあんまり食べていないそうだけど、メインのプリンアラモードがあるからだ。



「おいちー!!」



 そして、シアちゃんは大満足だった。後に出したプリンアラモードも口周りをべたべたにしながらも美味しそうに食べてくれたし。



『フィルド達よ。久しぶりに共同作業と行かぬか??』



 ウルクル様がプリンアラモードも空っぽにしてから、そんなことを言い出した。



「……やっちゃう?」


『そちとならで出来ようぞ?』


「ウルだけでも出来るでしょ??」


『まあ、手伝え』



 何をするのだろうと思っていると。私とロティも一緒に、と菜園の方まで大豆の箱を持ってついていくことになった。



「ウル!」


「ラスティ、また珍しい作物を植え付けようぞ?」


「珍しいー?」



 ウルクル様のダイブを微動だにせずに受け止めるラスティさんは相変わらずすごいと思う。


 エピアちゃんもやってきたので、ウルクル様とフィルドさん達にペコリとお辞儀をしてた。



「えっと……そちらの女性、は?」


「ユリアと言うの。こっちのフィルドの妻よ。抱えているのは縁戚の子で、シアと言うわ」


「きゃわいいねーね! 抱っこぉ!!」


「え、抱っこ??」



 今日のシアちゃんは抱っこして欲しいばっかりだったが。エピアちゃんはユリアさんに教わりながら、なんとか抱っこ出来たのだった。

次回はまた明日〜

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