【幕間】『中華ゴマ団子』

　★・☆・★

　軽やかな音楽が暗闇に響き渡り、ある一点に向かってスポットライトが当たる。

　そこには、作者こと櫛田が頭の部分にシルクハットを乗せている。

『久しぶりの閑話〜〜閑話ぁ〜！！　──ぐっほぉおおおおお！』

　説明途中の櫛田に戦闘斧(バトルアックス)が飛んできて、そのままホームランされた。

「超超久しぶりだからって、はしゃごうとしないの！！」

「悠花(ゆうか)さん……ここくらい、いいんじゃ？」

「甘いわ、チーちゃん？　あいつは喋ろうと思えば永遠なくらいに喋るわよん？」

「そ、そうかなあ……？」

『ぐ……否定は出来ぬ』

　杖をつきながらも、櫛田はずるずると戻ってきた。

「ほらほら。戻ってきたんだから、さっさとやるわよ？」

『うにゅ』

「は、はーい？」

『コロコロゴマ団子』

《材料》

　胡麻（黒胡麻か白胡麻かはお好みで）

　もち粉

　米粉

　砂糖

　塩

　水

　揚げ油

《別途用意》

　硬めに作ったカスタード

　こし餡

　お好みでかぼちゃ餡

『櫛田が在住している長野では、あまり中華屋さんが多くありませんが。こし餡とカスタードがメインでふね？　かぼちゃ餡はネットで時々見かけますん。長野のおやきにもかぼちゃ餡があるんでふが、うみゃーでふよ？』

「時々、愛知の言葉が混じっているわね？」

『両親関西だから、完全に地元言葉だーじぇーど』

「は、はい！　まずは生地作りから！！」

《生地》

　①もち粉、米粉、砂糖に塩をざっくりと混ぜて。水を少しずつ加えて混ぜていく

『ここが注意点！　団子製作などで、一気に水を入れると混ざりにくいし、美味しい生地にはならないので。最初は30ccくらいを目安に混ぜてから、数滴入れる感じで』

「手間ですが、美味しいお団子のためです！」

　②作った生地を、ひと口大よりも大きめに切り分けて団子状に丸めていく

《成形》

　①生地の真ん中をくぼませて（深めのお椀のような形に）、餡子もしくはカスタードを入れて、穴を閉じるようにして丸い形に整える

『餡子達は、先に生地よりは若干小さめの丸玉にすると包み易いですん！』

　②薄く水を濡らしてもいいが、胡麻を満んべんなくまぶす

《揚げ》

　①低音でじっくり、丸を保つのに菜箸などで五分くらい面倒を見ながら、揚げていく

「熱々出来立てのほくほくよぉおお！？」

「飲茶でも、手間がかかるデザートだしね？」

『ゴマ餡、カスタード、かぼちゃ餡くらいしか櫛田も知らぬですん』

「ところで、作者。なんでしばらく幕間やんなかったのよん？」

『……だから』

「「は？」」

『本編楽しいし、簡単なレシピ多かったからわざわざいいと思ったんでふよぉおおおおお！！』

「「……ああ」」

　辺りが段々と暗くなっていく。