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118-4.ガーリックチーズトースト②

お待たせ致しましたー






 *・*・*









 ささっと作ってから、シュライゼン様達が待っていらっしゃる食堂に向かうと。既にカイルキア様もいらっしゃっいました。



「……そうか」


「うむ。次回の段取りがまた一歩前進したんだぞ」



 なんのお話かは、立場上聞いてはいけないと思ってスルーすることにして。シェトラスさんに、カイルキア様がいらっしゃったことを告げてから、ガーリックチーズトーストを持っていくことにした。



「シュライゼン様、カイザークさん。お待たせ致しました!」


「うむ! 待っていたんだぞ!!」



 カイルキア様には申し訳ないが、シュライゼン様達の前に出すと興味津々に覗かれたのだった。



「これが……今日の菓子? か?」


「お菓子と言うよりは、軽食向きですね?」


「エピアの要望だと聞いたが」


「はい。バケットに、バターとニンニク。それにチーズをたっぷり使って焼いたトーストです」


「なるほど」


「じゃ、俺と爺やが先にいただくんだぞ!」



 そして、シュライゼン様達はいただきますをしてから、トーストに勢いよくかぶりついた。



「「んん!?」」


「パンの表面がさらにパリパリなんだぞ!? バターとニンニクの風味がいい!! チーズも二種類使ってるんだね!? 塩気とコクがニンニクとも相性バッチリなんだぞ!!」


「これは……食事にもなりますが、酒とも相性が良さそうですなあ?」


「うむ!」


「旦那様、お待たせ致しました」


「……ああ」



 シュライゼン様達の感想を聞いて、早く食べたいとうずうずされていたカイルキア様の前に、シェトラスさんがトーストを持ってやって来られた。


 そして、迷うことなくトーストにかぶりついたのだった。



「! 美味い……」


「ね、ね? これは酒にも合いそうだろう?」


「ああ。ワインが欲しくなる」


「昼間からの酒はいけませぬぞ、お二人とも」


「む」


「はーい……」



 シュライゼン様がぶーぶーすねちゃっていると、今度はマックス(悠花)さんが来たのでした。



「チーちゃぁん! 今日のおやつはなーにぃ?」


「ガーリックトーストの上にさらにチーズを載せたのだよー?」


「ま! 素敵じゃない!!」


「すぐ作るねー?」


『でふぅ!』



 せっかくなので、ロティのトーストモードで焼いてから悠花さんの前に出したのだった。



「へー? 見た目は普通のチーズトーストのように見えるわねぇ?」


「ふふふ、内側はカロリーの爆弾。ガーリックバターだよ!」


「絶対美味しいものよ!!」



 と、ひと口でひと切れの半分も口にした悠花さんは、頬張った途端にガッツポーズを決めたのだった。



「ガーリックバターは言うまでもなく! 二種類のチーズの相性も抜群よ!! 昼間だけど、酒飲みたくなるわ!!」


「なりませぬぞ、マックス殿!!」


「なんで、カイザーの爺様がいるんだよ!?」


「俺もいるんだぞ!」


「シュラもかよ……」


「お二人はわざわざ抹茶を持ってきてくださったんだよ?」


「え、どこから?」


「ホムラの皇室にあったんだぞ!」


「へー?」



 どうやら、お貴族の悠花さんでもホムラの皇室とは縁がなかったみたい。なのに、何故シュライゼン様は皇太子殿下とお友達に?


 貴族と言えど、関係は色々あるんだと思うしかなかった。



「悠花さん、悠花さん」


「なーに?」


「このチーズトースト。パスタとも合わせたくない?」


「! ナイスよ、チーちゃん! 酒もだけど洋食にも良いわね!!」


「シェトラスさんから、エスメラルダさんがパスタを作ってること聞いたの! で、もし可能ならラザニアが出来るかもしれないの!」


「最強じゃなあああああい!!」


「「「ラザニア??」」」



 悠花さんとハイタッチしたら、外野の大半の方々には疑問に思ったので。私は説明すべく、姿勢を正しました。



「通常のパスタ、もしくはスパゲティは細い麺ですが。ラザニアに使うパスタは麺にする前の板状のものなんです」


「「「??」」」


「そのまま湯がいて食べるわけではなく。ソースを数種類。ひき肉を使ったミートソースとホワイトソースと言うものも使って、器の中で重ねるんです。一番上にチーズを載せて、窯などで焼いた料理なんですよ」


「「「ゴクリ!!」」」



 絶対食べたい気持ちになったのだろう。カイザークさんの目まで輝いたのだから。



「チャロナ、あたいに任せな!!」



 いつのまにか、食堂に入ってきたエスメラルダさんが意気揚々とした感じでこちらにやってきた。



「エスメラルダさん!」


「美味いパスタだろう? 焼き込むとは聞いたことはないが、面白い! あたいがいくつか試作してみるよ!」


「お、お願いします!!」


『でふぅ!』



 けど、すぐには出来ないから一週間は猶予を設けることになり。


 エスメラルダさんや、あとからやって来たサイラ君にエピアちゃんにもチーズトーストを出したのだった。



「なあ、チャロナ? エスメラルダさんがいやにご機嫌なんだけど?」


「……どうしたの?」


「実はね?」



 と、ラザニアのことを簡単に説明したら、二人も興奮してしまったのだった。


 ラザニアのパスタ問題だけが解決すれば、きっと大丈夫だとは思うけど。


 生パスタでラザニアを作ったことがないんだよなあ、と言うのが私本人の課題なのだった。

次回はまた明日〜

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