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ベリーベリーベリー  作者: ルケア


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デイローレル侯爵家に売り込み

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 王城では、その様な取引があった後に、魔族救済派だけを集めて、王から直接感謝の言葉が述べられていた。魔族排斥派は、現状を良しとしていない。王が魔族救済派ではいけないと思っている貴族家が大半だ。だからこそ、王家を打倒しようとしている訳なんだ。それを止めたという功績が大きいのだろうとは思う。王から感謝の言葉を述べられつつも、報酬の話になっていった。


 何が良いのかと、公爵家から順番に聞き取られて行った。あるものは金を、あるものは絵画を、あるものは焼き物をと、色々と選んでいた。そして、準男爵の番になって、俺たちの番になった。


「そなたの名は?」


「コンラート=オーテルージュと言います」


「よろしい。此度の内戦、まことに大義であった。報酬を取らせよう。何が良い?」


「移民を貰いたく思います」


「……移民とな?」


「はい。今回の内戦で、魔族排斥派の領地を多く得ました。その土地には、スラムに多くの魔族が居る筈です。そこから、魔族たちを引き抜き、領民にしたいのです。ですので、移民を3000ほど頂ければなと思います」


「なるほど。デイローレル侯爵。その差配は任せる。土地の配分をする際に、オーテルージュ準男爵に移民3000を与えよ」


「っは! 畏まりました」


「よろしい。では次だ」


 コンラートが貰ったのは、移民3000。それだけの移民が欲しいと俺が言ったのだ。そうじゃないと、領地の発展が止まるからな。領民の確保は大事なんだ。それだけの事をやってのけたんだから、報酬も貰って良いとは思うのである。それと、これは布石だ。出来れば、準男爵家なのにも関わらず、大きくなってみせるという狙いがあるんだよ。人口が1万人から2万人になれば、準男爵から男爵と認められても良いと言う事になる。それだけの規模の町を持っているのか、広大な土地を持っているのかになるからな。それでなんとか大きくなって、一気に見返したい所ではあるんだよ。そのくらいの事は必要だとは思うぞ。準男爵家なんて木っ端の貴族家なんだから。少しでも大きくしようという意思を見せない事には始まらないとは思うんだ。そのくらいの事はやってしまわないといけないとは思う。


 だが、移民を貰う準男爵家は、他に居なかった。大抵が資金を貰っていった。仕方がないとは思うけどな。普通の準男爵家は、資金難だろうし。資金を貰う事が悪い事ではない。内政をしたければ、資金も必然的に必要になってくる。そのくらいは解っているつもりだ。俺たちには資金があるから、移民という選択肢を取れた訳なんだけどな。その方が領地が発展する。それで良いとは思うのだ。俺たちの野望は、まだまだ領地を大きくすることにある。


「オーテルージュ準男爵は残れ。その他は解散だ」


 あれは、デイローレル侯爵家だな。俺たちだけを残すって事は、移民の話を詰めると言う事でもあるんだろうな。身構えておかないと、呑まれる可能性がある。隙を見せたら、一気にと言う事があり得るからな。慎重に立ち回らないといけない。まあ、味方なんだけど、今回に関しては褒美を貰う立場ではあるんだが、それでも住民の引き抜きに該当するからな。


「おう、残ったな。早速だが、移民の話だ。3000と言う事だったが、魔族だけでいいのか、人間も受け入れるのか、どっちだ?」


「魔族を中心でお願いしたい所ではありますが、スラムに住む人間であれば、大丈夫だとは思います。それだけ、反抗的な意思が無いと言う事になりますから」


「……なるほどな。人間でも良いと。まあ、そうか。別に魔族だけって訳でもないって事なんだな。それなら選びやすい。ある程度、物分かりの良い奴らを見繕う。それで良いな?」


「はい。それで大丈夫です」


「よろしい。……それと、アーミン=オーテルージュはどいつだ?」


「俺です。閣下」


「……まだ子供じゃねえか。お前も子供だが、オーテルージュの戦争屋ってのがお前なのか?」


「戦争屋というのは、初めて聞きましたが、ヨナターク子爵家の命を受けて、今回の内戦の指揮を執っていたのは俺です。そのお陰で、貴重と思われる、国内の地図も貰えました。その節はお世話になりました」


「いや、こちらこそ礼を言う。今回の献策が無ければ、俺たちがここまで勝てていたかどうかは解らないからな」


「……いえ、どの道勝っていたとは思いますよ。ただ、ここまで大きく勝てたかは解りませんけど」


「お? お前は策が無くても勝てていたとは思っているのか?」


「ええ。まあ。デレイエ子爵家とカーマイン伯爵家を落とすことは叶わなかったかもしれないですが、南側で大きな勝利を得られるだろう事は解っていましたので。それだけの戦力が集まらないことは解っていました。なので、この勝利は、俺の考えた範囲の中ではありますが、別に策を労しなくても、勝ててはいたとは思います」


「へえ……。面白い事を言うじゃねえか。普通はもっと戦果を誇るとは思うんだがな。お前は違う訳だ。その点が面白い。普通であれば、自分のお陰で勝てたと、大宣伝してもいいんじゃないか?」


「送られてくる報告書の通りであれば、勝てたのは勝てたと思います。俺の策で、大きな勝利に繋がったのはありますが、決して他の戦力が頑張っていないという訳ではないので。相手の傷口を大きく広げたのは、俺のお陰ではあるのでしょうが、どの道勝てていた勝負でした。それだけの戦力差というか、拠点の有利不利ははっきりしていましたしね。後は流れでケインズ子爵家とロッテルベル伯爵家を落とせば、自然とその流れになっていきます。時間はかかったでしょうが、それだけの戦力はあったと思います」


「ふーん。なあ、オーテルージュ準男爵よ。こいつはいつもこんな感じなのか?」


「そうですね。よく考えているとは思いますよ。それでも、ここまで戦争に適性があるとは思っても見ませんでしたが」


「出てくるときは出てくるからな。こいつは英雄の器だぞ? こいつにその気があれば、俺が引き抜いていた位だ。まあ、こういう奴は、そもそも引き抜きに応じないんだけどな」


「見抜かれていましたか。アーミンは内政をしている方が、性に合っているらしいのです。普段は戦争の話はしませんので」


「だろうな。普段から戦争について話をする奴は、信用ならねえからな。肝心な時に役に立たねえものなのよ」


「それでなのですが、閣下。アーミンを侯爵家の軍人にあわせてみたいと思うのです。あの戦略を立てるだけの人員が、侯爵家に居ないのは、不便でしかないと思うのです」


「そいつは有難いが、良いのか? そういうのも含めての手柄だぞ?」


「いいのですよ。な? アーミン」


「ええ。閣下、俺は毎度毎度献策をやらされるよりも、内政に注力していたいのです。なので、侯爵家の軍人を、俺と同レベルの戦略を組み立てられるように、訓練をしたいと思っていたのです」


「お前の手柄は減るが、本当にそれで良いのか?」


「問題ありません。現に、内政をしている方が楽しいのです。戦争は、出来ればやりたくはないと思っているのですよ。やらなければならない以上は、やりますが。出来ればやらなくてもいい方法があればとは思っているのです」


 それは本心だからな。面倒な事は、偉い人に任せれば良いんだよ。俺が苦労をしないといけない事なんて無いはずだ。それで手柄が減ったとしても、仕方がないだろう? 俺がやりたくないんだから、仕方がない事じゃないか。それだけの話ではあるんだけど、侯爵家の軍人がそういう考え方が出来るようになれば、俺は楽が出来るんだよ。

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