領地を占領中
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戦争はまだ終わっていない。俺たちは占領軍として、町を1つ治めているだけだ。それでも、時間はかなり経過した。既に戦争が始まってから、何日経っているのか。冬が終わり、春がやってきている。だというのに、まだまだ味方陣営は攻め込んでいるらしい。……結構な事ではあるんだけど、魔族排斥派の領地の何処まで食い込んでいけたのかが問題なんだよな。デイローレル侯爵家はまだサクリダ侯爵家の中にいるらしいし、苦戦をしているらしいんだよな。攻め込んでいるのは良いんだけど、搦め手なしだからな。嫌がることを率先としてやらないと、戦力の多さだけでは何ともならない局面がやってくる。それが今なんじゃないかなって感じなんだよな。戦力が多いだけでは何ともならない。攻め込むって言っても、作戦が無ければ難しい。そのくらいは考えてくれとは思うんだけど、こっちが命令する訳にもいかない。向こうにだって面子はあるからな。それを準男爵家が潰すわけにはいかないだろう。搦め手なしだと、そろそろ停戦をしないといけない頃なんじゃないかなとは思う訳で。こっちの兵糧はまだまだ潤沢ではあるが、そろそろ厳しくなってくる部隊も出てくるんじゃないかなとは思うんだよな。まあ、略奪は許さないんだけどな。それはそうだろう。略奪なんてよろしくない。軍の規律が乱れている証拠だからな。
「クルト兄さんはどう思いますか? 俺はそろそろ停戦しても良い頃合いだとは思うんですけど……。こっちには、これだけの攻め込んだって言う実績がある訳ですし、捕虜も大量に居るんですよね。だったら、色々と要求できるものがあるとは思う訳ですよ。それで手打ちにするのが良いんじゃないかなって思っているんですが、どうでしょうか?」
「それはこっちの都合だからな。相手の都合になって考えれば解るだろう。向こうは、これだけの占領地を許し、これだけの戦力を失っているのだ。既に止め時は過ぎてしまっているとは思う。だから、まだまだ継続するとは思うぞ。具体的には夏が始まるまでは粘るはずだ」
「でも、そこまで粘りますかね? 普通ならこれ以上の損害はマイナスでしかないですから、これ以上マイナスにならないように、早めに終わらせたいって思うのが普通なんじゃないんですかね?」
「そうはならないだろうな。マイナスをどれだけ減らせるのかと言う事を考えているはずだ。だから、多少は押し返そうと粘るはずだ。それでも負けが込んでいき、夏頃になれば、限界を向かえるだろう。そのくらいは時間がかかるとは思うぞ。……まあ、何とでもなる範囲の事ではあるんだけどな。色々と考えると、そのくらいの時間にはなるとは思う。今のままでは負けただけだからな。それではプライドが許さないだろう。だから、何とかしようと足掻くとは思う。無駄な足掻きだとは思うかもしれないが、そのくらいはしてやらないといけないという思いがあるだろう。だから、夏が始まってからじゃないと終わらないとは思うぞ」
そんなものなのかねえ。負けが込んで来たら、さっさと負けを認めないと、これ以上に負けることになるんだけどな。それは良いんだろうか。良い訳がないとは思うんだけど。……ここまで上手くやられたんだ。負けを認めないと、これ以上の負けが襲ってくる事になる。それは向こうだって避けたいとは思うんだよな。それを無視してでも、戦争を長引かせる意味が解らない。まあ、気にくわないだとか、そういうのはあるとは思うが、負けを認めない事には、話が進まないんだよな。無駄に管理されている魔族排斥派の貴族が増えるだけの話だ。買い取りの価格もどんどんと値上がっていく。早い所負けを認めた方が良いとは思うんだけどな。その方が被害が少なくて済むんだし。損切に失敗すると、こうなるんだなって典型的な感じになってきているんだよな。ここまでくると、もうどうしようもない所まで来ているとは思うんだけど。
なんにしても、暫くは終わらないのであれば、この地の内政をどうにかしないといけない訳で。既に色々と手を出しているんだけど、魔族の雇用には繋がっていかないんだよな。何が問題だって、民衆は特に魔族だなんだと、差別している訳では無いんだ。問題は、仕事が無い事なんだよな。だから、無理やりにでも仕事を作って魔族たちにやらせないといけない訳なんだけど、それには金が必要になってくる。税金として集められた金を使って、何とかしている訳なんだけど、それでも資金が圧倒的に足りない。魔族全員を雇用するのは不可能なんだ。何とかしてやりたいという気持ちはあるんだけど、何ともならないんだよな。俺たちの権限だけではどうしようもないことだってあるんだよ。民衆が魔族に好意的なら、もうちょっと違ったのかもしれないが、良くも悪くも無関心なんだよ。差別はしていない。特別視もしていない。だから、税金の使い方には気を付けないといけない。無理に魔族に税金を使い過ぎたら、民衆が反魔族になってしまう恐れがある。それは避けなければならない。無理やりに魔族の利権を作るような事は避けないといけない。けど、税金は限られている。それをやりくりしなければいけないんだから、面倒極まりない。オーテルージュ準男爵家なら、資金は無限に湧いてきていた。なので、簡単に事業を起こそうと思えば出来た。だが、この町では、資金源になるのは税金だけだ。だから、資金難が続くんだよ。何とかしてやりたいのは事実なんだけど、資金が足りないから何ともできない。そんな歯がゆい感じなんだよな。出来れば、移民として受け入れたいとは思うんだけど、まだ向こうの内政がどうなっているのかが解らないからな。コンラートが内政を取り仕切っている訳だけど、あの移民たちが村を作るには、もう少し時間がかかる。
だから、積極的に動きたくても動けないんだよ。そろそろ移民を受け入れられるだけの下地は作れているとは思うんだけどな……。俺なら1800人規模の移民を受け入れるとは思うんだけど、こっちが送り付けるのも違うしな。それだけの内政力はあると思うんだよ。だから、どんどんと受け入れて大きくしていけば良いとは思うんだが、内政地の状況が解らないんだから、受けいれようが無いんだよな。ここから約15日もあれば、移動は出来るとは思うんだけど、向こうの内政の状況が解らないのに、押し込むわけにはいかないよな。何かしら問題がおきているかもしれないんだし。問題は起きないに越したことは無いんだが、起きないという保証は何処にもないからな。
さて、暫くはここで内政をする日々だ。内政をしなければならない。放置でも良いんだろうけど、それだと問題が出てくるからな。何かとやっておくに限る。こっちの領地になる可能性も十分にあるんだから。それならば、色々と歓迎するところでもあるし、出来ることもあると思うんだよな。まあ、それでも無意味になる可能性は0では無いんだけどな。領地返還になる可能性も十分にある。まあ、それは最後の最後だとは思うけど。金で領地を返すって事になるんだろうから、こっちだって容赦なく搾り取るとは思うんだよ。だから、最低限しか領地を回復できないとは思うんだ。こっちが獲った領地は沢山あるんだからな。金で返すつもりもない領地だってある訳で。そんな事を言い始めたら、貴族だって金で返すんだし、資金がなくなるとは思うんだよ。全員を返せとは言って来ない可能性が高いんだけど、それでもある程度は返せと言ってくるだろうからな。




