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OFUSE始めました。
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ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。
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さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。
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「しかし、それでコンラートが納得したのか? 俺にはそうは思えない。そもそもここへはコンラートが来るべきだったんじゃないのか? もしかして、ウルリケの方にも行ったのか?」
「いえ? ウルリケ姉さんの方は行ってないですね。ウルリケ姉さんが、コンラート兄さんに負けたことを認めると思いますか?」
「……いや、思わんな。馬鹿な事を言った。それでは、コンラートは何処に行った? 普通であれば、アーミンを寄こすなんて事はしないだろう。使いを出すにしてもカタリーナが居るからな。わざわざアーミンがきたんだ。それなりの理由が必要になってくる」
「そうですね。コンラート兄さんは、今はちょっと領外に出ています。それで、カタリーナ姉さんに全権委任状態になっていますね。でも、コンラート兄さんが内政を仕切っているってよく知っていますね? 年齢的にはカタリーナ姉さんの方が上なんですけど」
「ああ、それは簡単だ。カタリーナは、昔から領地には興味がないと言っていたんだ。いつかヨナターク子爵家にお嫁に行くのだと言っていたんだ。それならば、コンラートに全部任せて、自分は政略結婚の駒にしろというタイプなんだ。その辺はアーミンよりも付き合いが長いからな。全部コンラートに丸投げをしたんだろうとは思っていた」
「昔からそんな事を言っていたんですか。まあ、その夢は叶いそうではあるんですけどね」
「ん? コンラートはヨナターク子爵家に向かっているのか?」
「そうですね。そして、デイローレル侯爵とヨナターク子爵と一緒に、王城へと向かっている所ですよ。新しい爵位を貰いに、ですね」
「……なるほど、そう来たか。そこまで動いていたのか。それでコンラートは王都に向かっていると言う事か」
「あの、コンラート兄さんは何をしようとしているのですか?」
「コンラートというか、カタリーナもアーミンもだな。ビューヘルム準男爵家から出て行って、新しい貴族家を作ろうとしているんだ。その承認のために、王都へ出向き、王に許可を貰いに行ったと。と言う事は、その件については、ヨナターク子爵も同意していると言う事だな?」
「勿論ですね。独立する事を喜んでいましたよ」
まあ、喜ぶだろうな。寄子が自分とは違う派閥に入っていると言う事が解り、そこから新たに自分たちの派閥に入りたいと、若者が出てきたんだから。ヨナターク子爵家にとって、ビューヘルム準男爵家はお荷物だった。要らない家だったんだよ。もう既にな。それが、ちゃんと自分たちの思想と同じ貴族家が出来る。それは喜ばしい事ではある。そして、今まさに、内戦が始まろうとしている。そんな時に、ヨナターク子爵家も、わざわざビューヘルム準男爵家を落としている余力なんて無いんだろうとは思う。落としたとしても、生産性の無い村なんて必要ないからな。それが、生産性のある村へと変わり、自分たちの派閥に加わろうとしている。そんな喜ばしい事はないだろう。……ビューヘルム準男爵家は、内戦の事を知らずに、何もかもが終わっていた可能性があったと言う事なんだよ。ヨナターク子爵家が見限って終わったのか、それともヨナターク子爵家が落とされて、新たな寄親から冷遇されて生きるのか。どちらかの選択肢だったとは思うけどな。どちらにしても地獄のような生活である。今よりも塩の値段は上がるだろうしな。
「……ふう。と言う事は、ヨナターク子爵家は、ビューヘルム準男爵家を寄子とみなしていないと言う事になるな。新たな貴族家の誕生を喜ぶと言う事は、今まででは不足があったと言う事になる」
「そう言う事ですね。クルト兄さんは魔族の事をどう思っていますか? まあ、あの場で色々と言っていたので、解っていることではありますが、一応聞いておかないといけないので」
「魔族か。魔族は兵士に向いているものが多い。単純に人間よりも力が強いものが多いからな。だから、軍に引き入れて、軍を強化したいとは思っていた。……父さんに反対されたがな。父さんは、魔族を人と見做さないらしい。魔族だって人間と同じ人だ。意思疎通が出来るし、同じように生活が出来るんだからな。生活様式が全然違うのであれば、考えもしたが、殆ど人間と大差がない生活をしている。そうじゃないのか?」
「いえ、その通りですよ。父さんは魔族排斥派、クルト兄さんは魔族救済派と言う事になりますね」
「……まさか、ヨナターク子爵家は」
「魔族救済派になります。ビューヘルム準男爵家とは思想が違うのですよ。ですので、コンラート兄さんが魔族救済派として、家を興すことに賛同してくれたのです」
「……合点がいった。と言う事は、ビューヘルム準男爵家に先はない訳だ。寄りにも因って、唯一の隣接領地の寄親と、派閥が違うのか……」
「そう言う事です。ヨナターク子爵家としては、何時ビューヘルム準男爵家を切るのか。それを検討している段階なのですよ」
損切は早い方が良い。それは勿論その通りだ。切れないで最後の最後まで持ち続けると、痛い目を見るからな。ヨナターク子爵家はそれを容認しない訳だ。だから何時損切りするのか、そのタイミングを見計らっていた。そうしたら、損が確定していたところで、思わぬ反発があった。コンラートの登場だ。魔族救済派として、魔族が住む村を運営し、結果を出した。そして、新たな移民を受け入れ始めた。何時損切りをしようかという所で、プラスに反転したのだ。だが、不良債権には変わりがない。だから、今が切り時だと考えて、切る。そう結論を出してもおかしくはなかった。
「それは、コンラートの誕生は喜ばしい事だろう。魔族を受け入れてくれる村長が現れたんだからな。……しかし、それではかなりの内政力が必要になる。潰れる危険性は無いのか?」
「その辺はレイミール商会がお墨付きを出しているので問題ありませんね。今後はますますアマシエ村は伸びていくことになりますよ」
「……なるほど。コンラートが出かけている内に、俺の所へ来た理由が漸く解ってきた。そもそも俺の発言から、父さんとは派閥が違うと、魔族救済派として活動が出来ると、そう思った訳だな?」
「そういう訳ですね。ですので、ウルリケ姉さんの所には行く予定はありません。ウルリケ姉さんも、魔族は排除しそうですし。なんとなくですけど、小麦内政にも、絡繰りがあるような気がしているんですよね。何かしら、内政に無茶をして居るんじゃないかなって思っているんですよ。はっきり言って、ウルリケ姉さんが、まともな手法で内政を育て上げられるとは思いませんからね。何処かで無理をして居るとは思う訳ですよ。それに、軍事的な事については、何も考えていないんじゃないですかね? 最悪だと思われる、オスカー兄さんよりも考えていないと思いますよ? まあ、憶測ではありますけどね」
「そうか。……それで、長々とそれを説明するだけのために、俺の所にきた訳ではあるまい?」
「まあ、お察しの通りですね。こちらの枠組みに入りませんか? このままでは、魔族救済派の同志も死んでしまう。それは容認できない訳です。ですので、ビューヘルム準男爵家を見限りませんか?」
「コンラートの下につけと、そう言う事か?」
「端的に言えば、そう言う事ですね。順調に事が進めば、コンラート兄さんは、準男爵位を貰って帰ってくる訳ですので、その下につきませんか?」
泥船から逃げるのであれば、今が最適だぞ? どう考えても沈みゆくだけの泥船に乗っていても良いのか。その判断は出来ると思うんだが。




