完結記念(イラスト有り)
私の部屋には、宝箱がある。
吸血姫として宝箱の一つや二つはないと威厳が示せない。
そんな宝箱にも、何年何百年何千年と経てばいらないと思うものも入っている。
だからこうして1000年単位で宝箱の整理をしているのだ。
ちなみに中に入っているものは私の魔力による保護下にあるため、朽ちたりすることはない。
「……これは4000年前の宝石……いらない」
ぽいっと捨てる。これが断捨離の基本。
「次は2000年前の民族仮面……なんで取っておいたんだろう」
もちろん捨てる。
「これは……灯と輝夜と行った修学旅行のチケット」
これは当然のように取っておく。
そう、思い出はいつになっても腐らない。だから尊い。
「ふあぁ……なんじゃブラッディ、また宝箱いじりか」
「たまには断捨離しないとダメなので」
「ふーん。妾なんかは基本的に入れたら入れっぱなしじゃがのぉ」
「物で溢れるのは勘弁」
ゴミ屋敷に住んでいいわけがない。
集中して数時間、私は断捨離を進めた。その間魔道王さまは私の捨てる予定のものを使って遊んでいた。
「ふぅ、終わった」
この1000年で価値観が変わり、捨てようと思えたものはたくさんあった。
「む? 宝箱に入れ忘れたものがあるぞ?」
魔道王さまが私に見せてきたのは1枚の写真だった。
そこに写っているのは3人の少女。2人は白衣を着て、もう1人はスーツを着ている。
新米歯科医2人と、新米弁護士1人の写真だ。
「……それは宝箱には入れません」
「む? なんでじゃ?」
「だってそれは…………ずっと手元に置いておきたい、本当の宝物ですから」
これにて本当に完結になります。
本当に長らくありがとうございました!
この作品のおかげで毎日が楽しかったです。キャラクターみんなに感謝を(*´ω`*)
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(イラスト:川瀬様)




