61話 打ち明ける魔法少女
みんなに私たちが魔法少女であったこと、そしてブラッディが吸血姫であることを伝える日曜日がついにやってきた。
改めて考えてみると友達に「実は魔法少女でした〜☆」って言うの、すっごい恥ずかしいんだけど。昔のように魔獣? から街を守っていたならまだしも、私の時代は戦ってからちょっとえっちなことをしていただけだし!
それでも時は残酷に過ぎてインターホンが鳴った。まず最初に同じ百合園荘の桜、近衛が入ってきて、数分後にユウが、最後に鋏がやってきて、ブラッディを残す全員が集結した。
「で、なんなのお姉ちゃん。ずっともったいぶってさ」
明らかに不満げな桜。姉に隠し事をされるのが嫌なのかも……?
「まぁまぁ落ち着いて、みんなも座って座って!」
輝夜ちゃんと土曜日デートで100均に行き、買ってきたラブリーなクッションにみんなを座らせる。
リビングに私、輝夜ちゃん、ユウ、鋏、桜、近衛ちゃんの6人も集まると広めな百合園荘でも流石にちょっと狭いや。
「なんか変な感じ。2人とも妹みたいにソワソワしちゃってさ」
鋏が言い得て妙なことを……。たしかに子どもが大発表をする時みたいなテンションかも。
「じゃ、じゃあ発表しよう! えっと……輝夜ちゃん、お願いします」
「ええっ!? 私からですか!?」
「段取り悪……」
桜の言う通り段取りは悪いと思う。でも仕方ないじゃん! 司会進行なんて慣れてないもん!
「えっとですね……まずは登場していただきましょう。ブラッディ!」
「……ん」
ブラッディはゲートを使い、こっちの世界へ転移してきた。もちろんそんな芸当、普通の人間にはできやしないから事情を知っているユウ以外は驚いている。
「なっ!? 空間転移魔法!」
「それもこの次元からでなく別時空からでござる!」
…………ん?
「2人とも詳しいな〜。ウチにはさっぱり……」
「「当然」よ」でござる」
「「だって元魔法少女だから」」
………………………………………んん!?
「ちょ、ちょっと待ってください! お2人……元魔法少女なんですか!?」
「なんなん魔法少女って! ウチめっちゃ気になるんやけど!」
「ユ、ユウはちょっと待ってて!」
鋏と近衛ちゃんが元魔法少女!? なんでそっち側がカミングアウトしてるの!? っていうかなんで元魔法少女なの!? やばい混乱してきた!
「……みんな混乱しているから私がまとめる。まず私は魔導国のブラッディ。吸血姫と呼ばれていた。みんな、あの時は感謝する。鋏はおそらく【インファントシザース】。近衛はおそらく【テールインペリアル】。そして桜も魔法少女と仮定するなら近衛の側にいた【ドレスチェリー】」
「え! 【インファントシザース】ってあのおバカな魔法少女!? それが鋏なの?」
「失礼! 理系が苦手なだけで文系はトップクラス!」
「……ブラッディ、もしかしてそれを分かった上で今回の企画に参加していました?」
「確証はなかった。でも私は認識阻害の影響を魔法少女よりは受けにくい影響で、これだけの材料が揃えば判断できただけ」
「お姉ちゃんも魔法少女のこと知ってるってことは……お姉ちゃんも元魔法少女ってことだよね?」
「あ、うん。【ハニーランプ】。輝夜ちゃんは【ネイベルナイト】」
「なっ! 永遠のライバル! 輝夜だったの!?」
「あ、はい……」
百合園荘2階は喧騒に包まれる。みんなそれぞれの出自に驚いて、わーきゃーしていたけど……
「なぁ、結局魔法少女ってなんなん?」
ユウの一言でとりあえず冷静になれました。




