43話 文化祭①
秋の大学も深まり……いよいよやってきました、文化祭!
「いや〜、楽しみだねぇ」
「そうね。何しろはじめての文化祭だもの……今日くらいは少しお金を使ってもいいわよね?」
「気にせず楽しむことですよ、鋏さん」
「楽しみやけど模擬店で太らんか心配やわ〜!」
「……一般客……幼女……」
1人だけ雑念が混ざっているけど、それぞれの思いを胸に文化祭に臨む。別に実行委員ってわけでもないのにこの盛り上がりは何だろう。
時刻は11:40。ちょっと早めのお昼ご飯にはちょうどいい時間だね。
「よ〜っし! 食べまくるぞ〜!」
「灯、太らないように気をつけてくださいね」
「わ、わかってるよ。はは……」
改めて輝夜ちゃんがいなかったら私はどうなっていたんだろうか。自制が効かずにモリモリ食べて、家に帰って体重○キロ増量……ひぇぇ、考えただけで恐ろしい。
と、とりあえず体重のことは一旦忘れて、まず最初に食べるものを決めよう!
「えっと……模擬店ブースはあっちか」
やってるやってる! 賑わってるね〜♪
「メニュー表よ、価格も載っているわ」
「鋏、ありがとう! ……あれ? こんなチラシあったっけ?」
「自作したの。どうすれば安く長く楽しめるか考察するためにね」
さ、流石2人の妹を支えるお姉ちゃん……しっかりしてる。それともただ純粋に楽しみだっただけかな?
「というわけで、私はまずチョコバナナを食べてくるわ! 当たりが出ると無料なの!」
そう言って鋏は全力でどこかへと走り去ってしまった。こんなにテンション上がって走り出すような子だったんだ! 文化祭って、その人の見えていなかった面が見えるようになるのかも?
「ユウはどうする?」
「ウチは決まってるで。この、たこ焼きが合格に値するか確かめてくるわ!」
そう言ってユウも駆け出してしまった。
文化祭ってすごい……まるで連携が取れない!
「輝夜ちゃんはどうする?」
「私は焼きそばをいただこうと思います。灯は?」
「なら私はお好み焼き買うから、半分こしよ!」
さすがに私と輝夜ちゃんは連携をとって、半分こ作戦に出た。そうすれば鋏の言ってたような長く安く楽しむってやつになるしね。
「さて、ブラッディは……何してるの?」
「……幼女、いなくない?」
どうやら一般客を舐め回すように見つめて幼女ちゃんを探しているようだった。なんだろ、そのやる気はいったいどこから湧いてくるんだろうか。あ、煩悩からか。




