41話 昔話と、これから
長いようで短かった自動車学校への道も終わり、私たちは無事に全員で免許を取ることができました!
……といっても、車がないからすぐに運転するわけではないんだけどね。いわゆるペーパードライバーってやつ?
今日は夏休み最終日。もう明日から自分で選択した授業が始まっちゃう。……のはどうでも良くて、私は輝夜ちゃんに気になっていることを相談することにした。
「えっ? 最後に『ハニーランプ』と呼ばれた気がする?」
「うん。間違いない……と思う」
そう、あれは自動車学校最終日の、帰り際。闇宮さんから最後にかけられた言葉はバスで遮られたけど、口は『ハニーランプ』って動いていた気がする。
「ということはその闇宮さんという方も魔法少女だったか、もしくは聖王国の関係者である可能性がある……ということですね」
「ど、どうしよう……元魔法少女ってことで脅されたりなんかしたら……」
「たぶん大丈夫ですよ。それに私たちにはブラッディがいます」
それは武力的な意味での大丈夫だよね。輝夜ちゃんって、結構暴力的? ……まぁ、『ネイベルナイト』時代のことを考えたら違和感はないけど。
「そういえば、前々から聞きたかったんだけど、輝夜ちゃんが新人の頃ってどんなことしてたの?」
私が魔法少女になってからは、魔法少女vs魔法少女のスタイルになっていた。もっと昔の、魔法少女vs魔獣の時代の話はあまり聞いたことがない。
「話に聞いているそのままだと思いますよ。魔獣を倒して、ポイントを稼ぐ。それだけです」
「……誰かと協力したりして?」
「私は基本的には一人でした。先輩に助けてもらったことはありますけど」
輝夜ちゃんの昔話って、結構新鮮だな〜。あんまり自分から話してはくれないもんね。たぶん一人の時代だったから思い出したくないんだと思う。聞くのはこれまでにしよう。
気がつけばもう夕方になっていた。雲が夕日に反射して、赤く燃えている。
私は輝夜ちゃんの肩に自分の肩を横からぶつけた。ほんの一点のみの触れ合いだけど、ぬくもりは十分に感じられる。
「なんだか忙しい夏休みだったね〜」
「いいんですよ。その分、次の春休みでゆっくりすれば」
「うん。輝夜ちゃんと、ブラッディと、ユウと、鋏。みんなでね」
「たまには……二人きりでいたいです」
「ふふ。もちろんだよ」
こうして私たちの夏休みは、いろいろなことがありながらも終わりました。
でも悲しくなんてない。これからまた始まる学校生活を楽しむんだ! 文化祭もあるしね♪




