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35話 効果測定

「効果測定?」


 自動車学校に入校し、気がつけば1週間ちょっとが経過していた。

 私たちは学科をすべて受講し、明々後日には仮免許試験を受けることになっている。


 そんな中、効果測定というものを受ける必要がある的なことを告げられた。輝夜ちゃん曰く、ずっと言われ続けていたみたいだけど、残念ながら私の頭には刻まれていなかったみたい。


「効果測定です。簡単に言えばテストを受けるためのテストですね」


「ほへ〜……テスト受けるためにテストって、なんか頭がこんがらがりそう!」


 まぁでもそのままテストを受けて受かりますかと言われてもまぁ受かりません! そこは自信を持って言えるよ。


「……ちゃんと勉強はしてる? ネットでいくらでも問題は解ける」


「へー、そうなんだ」


「……灯、さようなら。私たちは先に卒業式を迎える」


「まだ諦めないでよぉ!?」


 でも効果測定に受からないと仮免試験を受けることすらできないのはまずいね。卒業が遠のく=お金がかかる=お母さんに怒られる!


 とりあえず仲間を探そう。どうせ輝夜ちゃんとブラッディはもう完ぺきなんだろうし。


 ちょうどお昼を食べながら話し込んでいた私たちの前を運転を終えたマリーちゃんが通った。


「あ、マリーちゃんはこれから効果測定を受ける?」


 なんとなく失礼だけど、マリーちゃんからは同族の匂いがする。きっとお勉強なんてしていないはず!


「はい♪ 受けるデスよ」


「じ、自信満々だね。勉強してきた……とか?」


「もちろんデス! 夏休み期間中にお勉強しないのはもったいないデス!」


 マリーちゃんが元気に、爽やかに語ってみせた。

 キラキラしていて眩しいのと、輝夜ちゃんやブラッディからの視線が痛いのと……。


「ま、マリーちゃんは高校どこだったの?」


「私デスか? 私は[聖星乃川高校]デスよ♪」


 お、お嬢様高校だ! 私と同族なんておこがましいにも程があった! 天と地ほどの差がある……。


「灯、とりあえずダメ元でも受けてみましょう。仮免許試験までに何度受けてもいいそうですから」


 輝夜ちゃんに諭され、とりあえず受けてみることにした。

 効果測定を受けたいと受付さんに告げるとパソコン室に案内してもらった。そこで問題を解いていくみたい。

 自分の生徒IDを入力したらすぐに問題が出てきた。


 えっとなになに……『オートマチック車は、クラッチ操作がいらないので負担が軽く、運転は楽であるが、安易な気持ちで運転すると思いがけない危険が潜んでいるので、正しい運転操作をすることが大切である。』


 ……最後の一文はわかる。正しい運転操作をする。もちろん大事だよね。でもなんだろう、この最初の文章。

 クラッチ操作……意味がわからない。クラッチって何だろう。スクラッチ? パパラッチ? ルカ・モドリッチ?


 とりあえず最後の一文を信じて○にしておいた。まぁそもそも○×問題だもんね、期待値は高いよ!


 よくわからないままに問題を解いていき、50問を解き終えた。管理の先生のところに行って結果を聞くみたい。


「お疲れ様でした。森野さんは……82点ですね」


 おおっ! すっごい高得点じゃない? やるじゃん、私。


「残念ですが不合格です。また明日チャレンジしてください」


「……え、え? 82点で不合格なんですか?」


「はい。90点以上で合格です」


 な、なんと……めっちゃライン高いじゃん!

 見直しなんかしない性格ゆえか、輝夜ちゃんたちより早く終わってしまった。もちろん不合格だから格好つかないんだけどね。


「ひひっ! 合格だね〜……」


 何か声が聞こえた気がするけど、今は勉強しないとやばい! このままじゃ一生かかっても仮免すら取れない!


 数分したら輝夜ちゃんたちが同時に出てきた。輝夜ちゃん100点、ブラッディ100点、マリーちゃん98点。なにこの環境。


「……灯、どんまい。人生は長い」


「ブラッディよりは短いよ! ってそんなことより……輝夜ちゃん、勉強教えて〜」


 いつも通り(?)輝夜ちゃんに頼ることに。

 結局家に帰って、輝夜ちゃんにみっちり勉強を教えてもらい、なんとか仮免許試験の1日前に効果測定に受かったのでした。





 ……謎の少女に気がつくまで、あと※日

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