30話 お久しぶり!
旅行から帰ってきた……次の次の次の日。
私たちは[百合園荘]2階の愛の巣にてとある書類を書いております。
「……私の住所どうしよう」
「大学でも使ってる住所でしょ、何を使ってるのか知らないけど」
「……バレないかな」
ブラッディと私と輝夜ちゃんで書いているのはそう、自動車学校の入校書類!
ついに私たちは自動車免許を取るのです!
「改めて確認しますね。私たちは8/6から入校の予定、卒業日9/9このプランでいいですか?」
「オーケー!」
「……大丈夫」
約1ヶ月だね。ちゃんと取れるかは置いておいて、早く取れるなら嬉しい!
ピンポーン!
あ、お客さんだ。
「……誰?」
「あぁ、ブラッディに言い忘れてたや。まぁ見てのお楽しみってことで」
私がガチャとドアを開けると、そこいたのは……桜と近衛ちゃん。
「2人とも久しぶり〜!」
「本当だよ! お姉ちゃん全然帰ってこないし!」
「ま、まぁまぁ落ち着くでござるよ」
怒られちゃった。
たしかに長期休暇には帰る予定だったけど、輝夜ちゃんと一緒の時間がその分減るのが嫌でずっと[百合園荘]に閉じこもっていたんだよねぇ。
「まぁ玄関先で話すのもあれだし、上がって上がって」
「お邪魔します」
「お邪魔するでござる」
……「ござる」まだそのままなんだ。まぁ恋人の桜がそれを認めているのなら全然ありだし、いいんだけど、やっぱり耳に残るというか、なんかどこかで聞いたような……。
「へぇ、広いんだね」
「まぁ2人部屋だしね。本当は奥に寝室が2部屋あるけど、片方使ってないからもっと広がるよ」
「ま、毎日一緒に寝てるでござるか」
「そうでござる」
おっといけない。私もござる口調がうつっちゃった。
「輝夜さん、ブラッディさん、お久しぶりです」
「桜さん、近衛さん、お久しぶりです」
すごい……どっち方面を向いても美少女だ。
輝夜ちゃんやブラッディは言うまでもなく、桜だって可愛いし、近衛ちゃんも和風美人。
私だけ浮いていないか心配なんだけど。
「桜たちはもう進路は決めたの?」
「志望校は決めたでござる。あとは勉強の毎日でござるな」
「うん……頑張らないと」
「ということはいい大学を目指しているのですね。東京の方ですか?」
「いえ、[一星大学]です」
「うぇ!? 桜たちも?」
こりゃ意外だった……桜と近衛ちゃんも[一星大学]志望だなんて。
「……気配を感じる」
ブラッディのその言葉を聞いて、たしかに私も視線を感じた。
ドアの方を向くとひょっこり顔を出していたのは守屋さん。あ、鍵かけるの忘れてたや。
「合格の際は[百合園荘]をよろしく……」
そう言い残してガチャンとドアを閉めた守屋さん。それだけ言いにきたのかな。
改めて考えると[百合園荘]は4部屋あるのに、今使っているのは私たちの1部屋しかない。営業したくなるほど、守屋さんのお財布事情は厳しいのかも。
「そっか〜、桜たちも[一星大学]かぁ〜。難しいよ〜?」
「だよね〜」
「そうでござるよな……」
「……大丈夫。灯でも合格できたから」
「どういう意味!?」
ただまったく反論できない! その通りでございます。どうせ桜も近衛ちゃんも私より成績いいだろうし。
「お2人とも頑張ってくださいね。私たちも運転免許、頑張らなくてはいけません」
「へぇ、お姉ちゃんたち運転免許取るんだ」
「そうだよ! 免許取ったら乗せてあげる!」
「……私は輝夜さんの方に乗る」
「なんでぇ!?」
実の姉を捨てて義理の姉(になる予定)の車に乗ると!? そんなのダメでしょ!
「私の方が運転上手いかもしれないでしょー!」
「やってみないとわかりませんね」
「……そこも楽しみの1つ」
私も輝夜ちゃんもブラッディも、結構前向きに免許取得に向かって頑張れそう。
「まぁ頑張ってよ、お姉ちゃんの運転が上手いのなら、大学まで乗せてってもらうからさ」
「姉を足代わりに使って……まったくもう」
まぁでも頼られるのは悪い気がしないかな。
よし、ちゃんとみんなを乗せてもいいように、頑張らないとだね!
魔法少女が変態でした。1周年でした。
ここまでの応援、ありがとうございます!
これからもよろしくお願いします(*´ω`*)




