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24話 温泉と歯磨き

 お蕎麦やほうとうに舌鼓を打ち、満足してお店を出るとブラッディもちょうど合流するところだった。


「お待たせ〜。楽しかった?」


「……どちらかと言えば尊かった」


 何それ。どちらかと言えばって、何と何を比較してどちらを選んだんだろ……。謎が謎を呼ぶけど、触れないようにしておこう……。


「次はどこへ行くん?」


「次は温泉ですね。『もうほっといてよ温泉』です」


「……なんや昼ドラのセリフみたいな温泉やな」


 その温泉にいくためには結構険しい山道を行かないとダメみたい。だからまず電車に乗って山梨市駅に移動して、そこから少しリッチにタクシーで移動することになった。


「タクシーなんて、贅沢だね〜」


「4人で割れば大した値段にはなりませんよ」


「それでもやっぱり割高やわ。怖いな〜」


「……私の『(アーラ)』でならみんなを運べた」


 それは目立ちすぎるでしょ……と思う。

 私たちは順調に電車に乗り、タクシーを拾って温泉へ!


「あー! フルーツパークだって!」


「山梨県は果物でも有名ですからね」


「……あの子にも果物をあげればよかったか」


 私と輝夜ちゃん、ブラッディで話を進めていると、やけにユウが入ってこないな〜って気がついた。


「どうしたの? 酔った?」


「あ、ちゃうよ。ただ……みんなの前で裸になるの、ちょっと恥ずかしいな〜思って」


 え? その胸で? 私はこんなまな板でも堂々と晒そうというのに?


「もし恥ずかしいのなら無理はしないで大丈夫ですよ?」


「あ、うん。たぶん大丈夫や思うけど……みんなは恥ずかしくないん?」


「私は輝夜ちゃんの裸はほぼ毎日見てるし、見られてるしだから余裕かな〜」


「ちょ、灯! 人前でそんなこと言うものではないですよ!」


 怒られちゃった☆。

 まぁ見ず知らずの人の前で裸になるのは少し恥ずかしいけれど、まぁみんな裸だし、そんな私だけ意識することもないかな〜って思ってるよ。


「ブラッディも恥ずかしくないん?」


「私はむしろ積極的に見せていこう派」


 グッと親指を立てて謎のアピールをするブラッディ。そんな見せたがりな一面知らないんだけど……。たぶんユウを元気付けるために言ったんだよね?


「そ、そんならウチも頑張るで! 見せつけたるわ!」


「そんな見せびらかすほど頑張らなくていいよ……」


 ユウは頑張っちゃうとすごい方向にいっちゃうんだね。

 そんな会話をしながらタクシーに揺られていると、だんだん山も険しくなってきた。カーブも増えてきて、なんだか本当に酔いそうになる。


 やっとこさ駐車場に入った。結構車止まってる! 

 ……そういえばだけど、自動車免許も取らないとだよね……。私に運転とかできるのかな。輝夜ちゃんはなんとなく上手に運転しそうだけど。

 お金を運転手さんに払って、いざ温泉へ!

『あっちいけの湯』と『こっちこいやの湯』の2種類あるみたい。


「あっちいけだとなんか感じ悪いし、こっちこいやの方にする?」


「……賛成」


「いいと思います」


「ウチもそれでいいで」


 というわけで私たちは『こっちこいやの湯』にすることに。脱衣所ではユウはモジモジして脱ぐのを躊躇っていたけど、私と輝夜ちゃん、ブラッディがポーン! と脱いで見せると服を着ているのが逆に恥ずかしくなったのか、すぐに脱いでみせた。

 身を清めて温泉へ。うん、あったか〜〜♪


「あ、輝夜ちゃんそこ立ってみて」


「ここ……ですか?」


「うん! いいね、映える!」


 富士山と、黒髪美人、そして温泉。最高の組み合わせだね。2人きりの旅行だったらキスしたいくらい。


「日本酒が合いそうやな」


「こらこら、未成年ですよー」


 あははと笑いが込み上げる。そういえばもう一年と少しでお酒が飲めるようになるんだもんねぇ〜。なんだかしんみりする。これも温泉効果かな?


 温泉から出たら売り場で売ってた揚げ温泉卵を食べて、輝夜ちゃんの歯を磨いてあげた。膝枕でね!


「人の目が気になるんですけど……」


「大丈夫。綺麗な口の中だよ」


「そうじゃないのですが……」


 照れる輝夜ちゃんと、えっちなお口の中。たまらん。みんなとの旅行だから夜にいい雰囲気になれないのが辛い!

 ……なんてね、楽しいけどね。まだまだ楽しむよ!

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