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14話 バイトとたこパ

「いらっしゃいませ〜」


 どうも、アルバイト中の森野灯です。自分で着てみて初めて知ったんだけど、ここの制服エプロンって結構可愛い! わりとテンションが上がっております!


 ってそんなことはどうでもよくって、そう、私は今労働をしているのです! 家のお手伝いみたいな可愛いものじゃなくて、時給950円という報酬を得て、お仕事をしているのです!


「レジ袋ご利用になりますか?」


 お客さんは黙って首を横に振る。この小さなスーパーのレジの仕事に入ってから気がついたんだけど、この世界には色んなお客様がいる。「頑張ってね」って言ってくれる優しいお客様、レジ打ちが終わると「ありがとう」って言ってくれる丁寧なお客様、ずっと黙っている何を考えているのかわからないお客様、鼻息が荒いお客様とか……あとはなんでか知らないけどずっと店員に怒ってくる顔の四角いおじさんなお客様とか。


 こういう色んな人と関わるってのはいい社会勉強になるかもね。


「森野さん、休憩入っちゃって」


「はーい。休憩いただきまーす」


 もう休憩か。控え室に入って椅子に座る。休憩時間の30分の間にすることと言ってもお昼ご飯を食べて輝夜ちゃんにメールを送ることくらい。≪今日の夜ご飯は何がいい?≫って送っておけばバイトが終わったら食材を買って帰ればいいもんね。


 私は言っちゃえばほとんどの人ができるような仕事をしているけど……輝夜ちゃんの方は大丈夫かな? 子どもと接するのって難しそう。それに自分の授業次第で生徒の人生を左右するんだって思ったら……無理無理! 私には絶対無理だ。まぁ学力が足りてないから採用してくれるところなんてないだろうけどね。

 [一星大学]の生徒ってことで、ここのスーパーでも「こんなところでアルバイトしていいの?」とか聞かれたけど私は入学した時がピークで今はもうその辺の高校生より頭悪い自信あるしなぁ。


「おっと、休憩時間も終わりだね」


 もう一回エプロンを着けてレジに戻る。さぁ、頑張らないとね!



 そこから4時間働いて、時刻は16:00。私のシフトが終わりました!


「森野さん、お疲れ様」


「お疲れ様でしたー!」


 皆さんに挨拶をしてから控え室に戻ってスマホを見る。輝夜ちゃんからメールが届いているとちょっと嬉しいんだよね♪


≪たこ焼き食べたいです≫


 ほへぇ……初めてじゃないかな、こんなこと言うの。まぁそうとあれば今日の夜ご飯はたこ焼きパーティーだね。たこ焼き機は……そういえば家から持ってきてたね。


 必要な材料を持ってレジに並ぶ。知っている人にレジを打ってもらうのって少し緊張するというか、ちょっと気まずいんだよねぇ。


 そんなプチ試練を乗り越えてお家に帰宅!


「ただいま〜」


「お帰りなさい。お疲れ様です、灯」


 私たちにはアルバイトを始めてからとあるルールができていた。それはアルバイトが終わって帰ってきた方をもう1人がなでなでしてあげる、というルール。


「うへへ〜」


 これがまた至福の時間なんですわ。このために働いていると言っても過言ではないよ!


「さて、たこ焼きパーティーの準備をしようか!」


 私が意気込んでそうやって意気込んでみると……


「私でできる準備はしておきました。あとは生地とかをお願いします」


「本当? ありがとー!」


 チーズとかキャベツとか、家にある食材は用意してくれたんだ。そういう小さな心遣いが嬉しいよね。それが好きな人だとなおさら!


 というわけで私はちゃちゃっとたこ焼きの生地を作る。まぁ別に大層なことじゃないけど。たこ焼き粉があるんだし。


 タコもいい感じの大きさに切って……よし!


「じゃあ作ろっか!」


「はい!」


 満面の笑みの輝夜ちゃん。そんなにたこ焼き好きだったのかな?


 さて緊張するね……自分でたこ焼きをやるなんて初めてだからなぁ。家ではずっとお母さんに任せっきりだったし。まぁ料理は得意だし、大丈夫だと思うけど。


 そんな自信が裏目に出たのか、まったくと言っていいほど上手くいかない! もはやたこ焼きじゃなくてもんじゃ焼きみたいになってるし!


「ご、ごめんね輝夜ちゃん……上手くいかなかったよ……」


「し、仕方ありませんよ! たこ焼きなんて日頃やりませんし……」


 くっ……無力な自分が憎い! まぁお母さん任せにしていた自分のせいなんだけど。


「ま、まぁもんじゃ焼きでも美味しいね」


「そ、そうですね……」


 ちょっとしょんぼりを隠せていない輝夜ちゃん。これは2回目は成功させないとね。でもどうやれば……


 ん? そういえばたこ焼きって……


「そうだ!」


「ど、どうしました?」


「たこ焼きマスターに聞けばいいんだよ!」


「え……?」


 というわけでスマホスマホ! 電話してみよう!


「あ、もしもし?」


≪もしもし〜? どしたん?≫


 電話したのはもちろんユウ! 関西人だからきっとたこ焼きの作り方も詳しいはず! ……偏見だけど!


「今プチたこ焼きパーティーしてるんだけど上手く焼けないんだよね〜。コツとかある?」


≪えぇ!? たこパしとるん? 呼んでや〜!≫


「ご、ごめんごめん。次は呼ぶね」


 そうだった……普通にユウを呼べばよかった。


≪まぁ焼き方は任せとき! ちゃんと聞いておくんやで!≫


「う、うん! よろしくお願いします!」


 その後ユウの指示に従い……なんとか綺麗なたこ焼きが焼けたのでした。めでたしめでたし。

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