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エピローグ

お久しぶりです

 林間学校最終日、少し早めに目覚めたので私は散歩することにした。少しテントから離れたところにベンチがあるのを思い出したので、そこで本を読もうと思ったのだが先客がいた。


「なんで、あんたがここにいるのよ」

「それは、こっちのセリフなんだけど」


 と私の偽の恋人、黒崎陸斗は困ったような顔でそう答える。


「となりいいかしら」

「別に構わないよ、ソシャゲのログインしてるだけだから」


 と彼の通常運転の返し方をされた。私もベンチに座って読書を始める。読書を……


『ねぇ、陸斗。キスしようか』

『それがどうした!向こうが初めてじゃなくても僕はファーストキスは好きな人にあげたい!僕たちの関係は奴らを見返し奪うことであって、慰め合うことじゃない!仮にキスをするとしても、奴らの前であってここではない!そうだろ!!』


 陸斗の隣りにいると昨日のやり取りを思い出して全く読書に集中できない、一文字も読書の内容が頭に入らない。実際、今読んでいる部分を読むのは5回めだ、しかしそれでも頭に入らないので私は諦め陸斗の方を向く、スマホのゲームのログインをすると話していた陸斗だが、そのスマホの画面は同じゲームの画面とホーム画面を行ったり来たりしているだけで、遊んでいる様子は全くなかった。


「「あ、あのさ」」


 ただ、戻ろうとしただけなのに話し出すタイミングかぶった……


「陸斗からどうぞ」

「……ただ、戻るわと言おう思っただけなんだけど」

「……ふふ」

「なにがおかしい」


 ムスッとした顔になる陸斗をよそに私は笑い続けた。


「いや、まさかおんなじこと言おうと思ってるなんて……ほんと、私達こういうとこ息ピッタリね」

「そうだな」


 陸斗も笑い、私達はテントの方に戻っていった。


 このあとの林間学校は、朝食の後は閉会式だけで退屈だった。


 帰りのバスは、思いの外疲れていたらしく気づいたら眠っていた。


「ああ、つかれた」

「そうね」


 帰りの電車で、私は陸斗の言葉を肯定する。


「そういえば、今回の林間学校偽の恋人ぽいことそんなしてないよね」

「ああ、そうだな」


 私の言葉に陸斗は肯定した。


「でも、僕たちも慣れてきたから結構それぽくみえるかもよ」

「そうね……」


 そんなときだった、後ろから


「偽の恋人!」


 と驚く星野麗華が私達の前に姿を見せたのは……。


何回もエタってしまいましたがこれで2章おしまいです。この作品もちゃんと完結させるよていなので、今後もよろしくおねがいします。ここまで、読んでくださりありがとうございました。

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