表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/24

こうして僕らは偽の恋人になった

「ですから、天王寺君はあんたみたいな冴えないオタクとは違って優しくてとってもかっこいいんですよ!」


 僕は天王寺をチャラ男と言ったら、ちんちくりんのメガネの冴えない女が天王寺をバカにするなと現れ、僕はこの女の天王寺という男が如何にカッコイイかという話を何十分も聞かされることになった。


「あんなにかっこいい天王寺君がどうして、あんな星野というビッチと付き合うことになったんですかね」

「あぁん、星野をビッチ呼ばわりするんじゃねぇよ」


 僕は、気づいたらガチギレしてこのちんちくりんに如何に星野が如何にすばらしい女かを力説してた。


「ハァハァ……」

「ハァハァ……」


 僕とちんちくりんは星野と天王寺が如何にすばらしい人間かを一限の間論説しあった。お互いの思想を受け入れることは出来なかったが、この女がどういう人間かは、理解はする事が出来た。だから、僕は彼女にとある質問をする。


「なぁ、ちんちくりん。お前が星野の事を嫌いなのは、大変遺憾だが理解はした。その上で誰に1番ムカついている?」


 ちんちくりんは、少し悩んだあと、


「まず、ちんちくりん言うな。私には、白川千香という名前がある。同じクラスなんだから覚えておきなさい」

「わかった」


 こいつ、同じクラスだったのか初めて知った。


「それで、あんたの質問に答えるなら。私というすばらしい女を選ばなかった天王寺君にムカついているわ」


 ほら、白川の思考回路は僕とほとんど同じだった。


「同感だ。僕も自分というすばらしい男を選ばなかった星野麗華にムカついている」


 僕達の思考回路は、かなり人とズレていてイカれていた。


「それで、あんたは私に何をさせようとしてるの」

「簡単だよ、僕は星野に白川は天王寺にやっぱりこっちと付き合えば良かったなと思わせるんだよ」

「なるほど、どうやって?」

「隣の芝生は青いということで僕と白川が偽の恋人になって全力で奴らの前でイチャつくというのはどうだろう?」


 白川は3秒ほど黙った後に、


「天才……」


 と呟いた後に


「いいわよ、大変遺憾だけどあんたの偽の恋人になってあげるわ」


 こうして僕と白川は偽の恋人になった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ