表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
93/229

黄金の武具

 宝箱を開ける。

 中に入っていたのは黄金色の鎧と、武器だった。私はとりあえず武器を手に取ってみると、突然黄金が光り、分裂。

 私がいつも使っている双剣に変化した。


「おお、すごい。黄金武具か」

「すごいいい鎧……。防御力たかそーでボク欲しいけど……」

「分け前はじゅんぺーが決めたほうがいい」

「そうですね……。私この黄金の腰巻欲しいな……」


 と、ほかの三人は分け前で悩んでいるようだった。

 私がどうやら分け前を決めなくちゃならないらしい。別に私自身防具は使わないから君たちで決めてもいいんだけど?


「私は防具使わないし武器もらえたらいいよ。君たちで好きなものを決めな。ただ、ミツキにも分け前をもっていこうか」

「わかってますよー! ミツキはこの黄金のローブです! 魔法使いですし、鎧の類は着れないでしょうから!」

「それいいな」


 黄金の糸で作られたローブを手渡される。

 預かっておこう。


 三人はそれぞれ各々の好きな防具を手にしたようだ。ゼノは黄金の手袋、ルシフェルは黄金の鎧、ウヅキは黄金の腰巻。

 それぞれ自分の職業を考えて選んだようだ。


「さ、そろそろこの黄金郷から出ようか。目が痛くなってきた」

「そうですね」

「なんか運営からメッセージが届いているようだ」


 と、ゼノがコマンドを開きながらそう言っていた。

 私も確認してみると、運営からのお知らせという題がつけられているメッセージ。私は開いて確認してみる。


 内容はというと、明日はサーバーメンテナンス+バージョンアップデートが入るためログインすることはできないという。

 アプデが入るのか。軽度なバグ修正もあるだろうけど、アプデで何か追加されるのかな。


「アプデか。なるへそ」

「明日は遊べないんですか?」

「ログイン自体無理だからねぇ。おとなしく家で……」

「明日暇なのかい? だったら僕の仕事場でも撮影していけよ。僕も黄金郷に連れてきてもらったんだ。等価交換、というやつさ」

「お、いいね。撮影は?」

「構わないよ。仕事場公開は初になるね」


 約束をこじつけた。


『マジで仕事場見れるの?』

『仕事してるところ見れたらいいな』

『動画投稿されること確定して草』


 視聴者の人たちも割と興奮している。

 そりゃ有名漫画家の仕事場を撮影されるのだから好きな人にとってはたまらないだろう。私としても割と楽しみではある。


「ボクは明日収録があるんだ……。行きたかったなボクも」

「仕方がないだろう。サインが欲しいのなら事務所にでも郵送してやろうか」

「ほんと!? じゃあアーガリスちゃんも一緒に描いて!」

「ナチュラルにリクエストしたな……」

「構わない。アーガリスか」


 アーガリスはたしか褐色肌のとある民族の女の子だったはず。

 主要キャラってわけじゃないけど、割とよく出番があるキャラだったな。


『アーガリスとか分かってる』

『アガたんは至高』

『アイドルもアガたんが好き』

『アガたん? そんな略称じゃねえだろ。ガーリーって呼べよ』

『アガたんだろ』

『ガーリーしかありえん』

『リス……』

『アガたんじゃねえとかお前にわかか?』

『ガーリーだろJK』


 唐突にコメント欄で略称戦争が始まった。


「私はアリスって呼んでる」

『独特で草』









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


黒猫は眠らない
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ