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罪と罰の二人も

 SNSでギルドを立てるということを報告しておき、ルールや在籍するための条件なども明記しておいた。

 ゲームをプレイしていると、賽河原 罪子からフレンドメッセージが届く。今どこにいますか?という内容だった。私は王都って答えると、今すぐ向かって会って話がしたいと言い出したので、とりあえず私は場所を指定し、罪と罰と出会うことにした。


 多分、ギルドのことだろうな……。


 ということで、罪と罰が王都に到着し、喫茶店で話をすることになった。


「えっと、まずは時間を取らせていただきありがとうございます」

「いいよいいよ。ギルドのこと?」

「はい! その、迷惑じゃなければ所属させていただきたいのですが」

「いいよいいよ。君たち二人はどちらにせよ私のほうから誘うつもりだったし」

「……え?」


 なんていうか、嫌いじゃないんだよねこの二人。

 ものすごく性格的に。二人ともものすごく丁寧だし、見ていて不快感がないのもグッド。コリアン兄弟はなんていうか、本当にあからさまにあわよくばを狙っていたように見えて少し嫌だったが、罪と罰の二人は本当にあからさまではないというような印象。

 多少の好き嫌いは私だって人間だしあるさ。


「誘っていただけたのですか!?」

「前に一緒にコラボした仲じゃん。あの時は楽しかったからさ。同じギルドにやっぱなりたいじゃん」

「あ、ありがとうございます!」

「ルールは多分もう把握してるよね」

「は、はい! まぁ、私たちは前まではチャンネル登録者数もそこまでいなかったし炎上なんて程遠いものでしたけど……」

「まぁ、炎上行為もしてなければほんっとにゲームの配信しかしてなかったからねー。ましてや片方はお嬢様系のキャラ、片方はごく普通の一般人ってそりゃ受けないからチャンネル登録者数も少なかったわけだし? チャンネル登録者数が増えたのもひとえにじゅんぺーさんのおかげです。どうもありがとうございました」

「いやいや、気にすることはないよ。どうしてもお礼がしたいというのならとりあえず私に悪口を言おうか」

「それは……」

「あの、お断りで……」


 断られた。その少し引くような視線も実に美味しい。君たちのようなかわいい見た目でそういう目を向けられるのも悪くない。

 

「軽蔑の目ってこれでいいんですか?」

「うん。実にいい。私の大好物をわかってきてるね……」

「マジでキャラ付けじゃないのはビビってるんですけど私たち」

「キャラ付けでドMだなんてそんなのできるか! 私は根っからのマゾヒストだ!」


 キャラでマゾヒストって割と疲れるぞ。


「とりあえず……これからよろしくね」

「あ、はい!」

「ギルド名は後で考えるとして……。メンバーもまぁ、一通りはそろったかな」


 今は罪と罰の二人と、私のリア友のサンキチと私の計四人。

 その、コリアン兄弟はさすがにダメだった。というのも、動画を昨日見させてもらって、炎上覚悟の動画しかあげてなかった。

 攻略動画だけならまだしも、食べ物を無駄にするような企画だったりが多くてさすがにそういうのはだめだと昨日、DMでやりとりした。キムチのほうは少し不満そうだったが、ナムルのほうはやっぱりそうですよねとわかっていたみたいだ。


「ギルドに私の友人一人だけ入ってるけど気にしないでね」

「そうなんですか? 別に構いませんが……」

「じゅんぺーさんに友人居たんだ……」

「ものすごく失礼だけど、その失礼さもちょっと気持ちいいね!」

「あ、すんません!」

「気にしないでいいよ。私、こんな性癖だからね。見た目でつられてきても性癖見てうわぁってなる人結構いるから!」


 万人受けなんて絶対するわけないぜ私は!










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黒猫は眠らない
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
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