表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/229

興奮するな

 居酒屋サンキチで。


「ファンタジーフロンティアって今CMとかでものすごい話題の奴だよね? やってんだ」

「そりゃゲーマーですから」

「俺もやってる。安生はやらないのか?」

「うーん。やりたいんだけどねぇ」

「悩んでるんならやったほうがいい。あれはお前も気にいるはずさ」


 という会話をした翌日。

 安生と芝崎はギルドを組んでいた。安生が初めてすぐにギルドに勧誘したらしい。展開はやいよ。もうちょいお互いの親睦を深め合ってやるものだろ。

 だがしかし、安生……もとい、アンジョーはゲームにどっぷりはまったらしく、勧誘してから暇なときはゲームにログインしているようだ。


「まさかアンジョーがここまではまるとは……」

「もともとアンジョーはオタクだったしはまるといえば当然なんだけど、いかんせん顔がいいからアイドルかなにかと勘違いされてるねぇ」

「俺よりレベル高くなってるからなあいつ……」


 芝崎……もといウィバルがそうぼやいた。


「それより……お前さんの配信見たけど……マゾヒストなのは知ってたけどあれほどまでかよ……。顔は美人なのに……」

「いやぁ。変態だっていったじゃん? 昨日受けた痛みはまだ忘れられない……」


 昨日はでかいイノシシに突進されて吹っ飛んで死んだ。痛かった。けど気持ちよかった。あの快感はゲームでしか味わえない……。

 やっててよかったゲーム。


「思い出してきたら興奮してきた……」

「やめろよ……」

「……ふぅ。で、話って何ぃ?」

「ん? ああ、俺らのギルドに入らねえかって話なんだが……。やっぱいい」

「入らないけど……いいってなんで?」

「変態はいらねぇ……」

「ひど!? マゾヒストだって立派な性癖じゃん! いろんな性癖がこの世にあるのにマゾヒストだけのけ者はひどくない!? のけ者って思うと……興奮しちゃう、けど! ご褒美か!? 私にご褒美を与えてんのか!?」

「もうお前怖えよ……」


 入る気はないからいいんだけどね? うん。


「んぐふぅ……」

「お前本当にしゃべらなきゃ美人なのにな」

「……もうそれ以上喋らないで。ウィバルのサディスティックに興奮しすぎて死んじゃいそう。このサディストめ」

「俺はノーマルだっての! もう行くぜ俺は!」

「ああ、またな」

「また」


 ウィバルの言葉攻めはまあまあよかったな。

 興奮しすぎてしまったぜ……。興奮しすぎもよくないんだけどね。でもあれはウィバルが悪い。私が興奮するようなことを言うから……。

 昨日は痛みで興奮できたけど最近、そういう興奮すること少ないんだからたまってんだよ……。










評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


黒猫は眠らない
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ