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そのお悩み、”恋愛支援部”が解決します  作者: 風野唄


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第094話 腐りかけ

誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。

よければ、評価とブクマ等していただければ幸いです。

大富豪は三ゲーム目に入る。

総合的なポイントは鉄道研究部が一位だ。

このままトップにいられると恋愛支援部の優勝は無くなる。

しかし、そろそろ水泳部が仕掛けて来るだろう。

水泳部自身が優勝する為には確実にどこかのタイミングで裏切る。

後半に裏切っても逃げ切られてしまう事も考えられるからな。


またしても大貧民のサッカー部からだ。

サッカー部はここから三位以下を取ってしまえば、ほぼ賞金は貰えないと思って良い。


先程大富豪だったので、サッカー部から二枚はジョーカーとエース。

つまり、二は持っていないと言う事だ。

今から勝とうとしているサッカー部にとって、それは余りにも残酷。

とりあえず、四と五を渡しておいた。


「厳しい状況だ。五のハートをとりあえず。」


最初は、一枚だけを出してくる。

三ゲーム目になると慣れが生じて、一人一人の思考時間も短い。

結果的にはキングを出したサッカー部が場を流す事に成功。


流せたとしても数少ないであろう、強いカードをここで消費してしまって良かったのだろうか。


「さてと、俺は俺の仕事をするか。」


全員が真ん中で行われている大富豪に目がいってる隙に、誰にも気付かずに水泳部の溜まり場付近へ。

恐らく、プレイヤーに情報を送っているであろう生徒の近くにまで行く。

本人は俺が後ろにいる事に気付かず、手札の事などを伝えているので録音しておこう。

後で、証拠だなんだと言い訳されても敵わないからな。


さて、十分証拠も取れた訳だし声を掛ける。


「おい、そこのアンタ。その携帯を大人しく置いて、運営テントまで来てもらおうか。」


「何だよ!俺は何もしてないぞ!」


「悪いが会話は全て録音させてもらっているし、その携帯の着信履歴を遡れば言い逃れは出来ないぞ。」


「クソクソ!こうなったら!」


地面に向かって全力携帯を投げる。

そして、何度も何度も蹴り付けることで使えなくする作戦か。

興奮して話を聞いてなかったのか。

俺の携帯にも証拠が残っているのだから、今更そんなことしたところでどうにもならない。


「携帯を壊したところで証拠は消えないぞ。別にこのくらいのイカサマをしたくらいで退学になる訳じゃないんだから、大人しく着いて来てもらおうか。」


「うるせー!お前、一年だろ!俺に指図してんじゃーねーよ!」


「俺よりも長く生きてる先輩なら、尚更自分の非は認めるべきだろ。」


そんな説得が興奮しているこの男に通用するはずもなかった。

トラブルに気付いていた大富豪をしている水泳部の奴が、こちらをチラチラと気にしている。

バレて終えば、賞金なんて夢のまた夢だから気になるのも当然か。

理由はなんであれ、ゲームに集中できなくなるのは好都合だ。


騒ぎは大きくなる一方だったが、卓球部のこともあってなのか教師がすぐに駆けつけてくる。


「何事だこの騒ぎは!」


教師は生徒が問題行動ばかり起こすので苛立っているようだ。

今回も怒りをぶつけるつもりでここまで来ている。

それを見た水泳部の連絡係の男が口角を上げた。

何かこの場を切り抜ける策を思いついたのか。


「こいつが俺の携帯をいきなり壊したんです!」


「本当か?」


「そんな訳ないでしょ。それとも俺がいきなり人の携帯を壊す異常者に見えるんですか?」


「お前の噂は教師も知っているが、良い噂が何一つないからな。」


ここに来てあの噂が足を引っ張るのか。

教師が生徒の噂を信じて評価するなんて程度が知れるな。


だが、俺は焦ることはない。

俺にはまだ録音していた証拠が残っている。

壊してない証拠にはならないが道連れにする覚悟だ。

これで携帯の弁償とかになったらバイト始めないといけないけど、俺自身の正義を貫き通せるのならそれで良い。


「おい、お前。嘘付くのはそこまでにしておけ。」


「なんだよいきなり入って来て難癖つけやがって。」


「俺はサッカー部の者だ。随分と俺達のキャプテンをいじめてくれたみたいだな。」


「なんだよ負けている腹いせか?そんなの見っともないだけだぞ。」


「これを見せてもまだそう言えるのか。」


彼等もまた被害者の一人だ。

見せられた携帯には自分で壊すシーンがしっかりと映っている。

こんな決定的証拠を撮られているのだから言い訳も出来るはずがない。

教師にもそれを見せるとようやく俺が無実であること信じたようだ。

ここまでしないと理解してもらえないなんて、俺の人望が窺えるな。


そんなことよりもサッカー部の人に礼を言わなければ。

あの状況をガラリと変えたのは間違いなく、彼なのだから。


後ろを振り返ると先程の生徒はいなくなっている。

慌てて周囲を探すと後ろ姿が遠くの方で見えた。


「ありがとうございました。」


聞こえるか分からないが一応礼を伝えると、片手だけを上げて返事をしてきた。

多くは語らないそのスタイルはやはり男なら憧れるよな。

結局誰だったのかまでは分からなかったけど、真に聞けば誰かくらい分かるだろう。


「それで、コイツが勝手に携帯を壊したのは理解できたがお前も当事者である以上非がある。」


コイツとかお前とか教師以前に人としての問題だろ。

いちいちそんなことを指摘したら目を付けられるので言わないけど。

教師に目を付けられて良いことなど一つもないからな。

しかし、これだけは言わないといけない。


「いえ、俺は偶々不正行為をしているのを見かけただけなので注意していただけです。」


「それでもだな。こんな問題になるのは想定出来るはずだから、教師に報告するのが常識だろ。」


「なら、大きな声で呼べば良かったですかね。証拠消されるのを阻止しないといけないから俺はその場を動けないので。」


ただでさえ、卓球部のことで学校としての品格を疑われているのに、不正行為まで発覚したら学校側の立場がないだろう。


「いや、それもそうだな。考えがあっての行動だったのは理解した。」


「それなら、水泳部の処罰はお任せいたします。あ、証拠もありますけどどうしますか?」


「それは外部に漏れることがないよう、削除しておくように。処罰については、こちらで議論した上で通達する。」


それだけを伝えて水泳部数名を連れて運営テントへと戻っていった。

呑気に大富豪をしている生徒も連行するべきだろうけど、あの場からいきなり連れ出したりしたら騒ぎになるのは確定だ。


恋愛支援部の方へ戻ると糸井先輩が結果を聞きにくる。

全てを説明すると満足そうにしていた。

これ俺じゃなかったらもっと穏便に済ませることが出来たのではないかと思うが、経験を積ませてくれたんだよな。

そう思うことにしておこう今は。


「見てよ。不正が無くなった今。星海くんは順調だよ。」


気付けば最終ゲームになっている。

アイツのせいで、二ゲーム分も見逃すことになるなんて。

今の成績トップは恋愛支援部。

そして、後を追うようにサッカー部が二位にいる。


最後の試合は果たして逃げ切れることは出来るのか。

緊張の瞬間が始まった。

カードは順調に配られていく。


震える手で配られたカードを確認する凛。

ジョーカーはないが、二が三枚もある。

それに殆どペアだし勝てるな。


不正などない真剣勝負がようやく始まった。

ご覧いただきありがとうございました!

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毎日22時から23時半投稿予定!

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