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そのお悩み、”恋愛支援部”が解決します  作者: 風野唄


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第045話 あのゲーム再び

誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。

よければ、評価とブクマ等していただければ幸いです。

「さて、どのゲームから始めますか?スライム・スライス?テンペストウォー?それともイマジナリーフレンズ・フォー?」


「色んなゲームタイトル挙げてるけど、それ全部一人用だから。」


「これの共通点を一瞬で見抜くとはやはり同志なだけありますね。」


嬉しいそうにうなづいてるが、俺が気付かなかったらどうするつもりだったんだよ。

あっ、これ一人用でしたとか言ったら気まずくなるぞ。


「みんなで出来る奴はないのか?」


「新品未開封のがあります。」


「・・・。みんなで選ぼうか。」


未開封ということには触れないであげよう。


それにしてもゲームソフトの数には驚かされるよな。

何があるのか気になり、近くに行って適当なソフトを手に取ってみることに。


「なぁなぁ、このゲームって見たことないけど、どこの作品だ?」


「えーっと、どれですか?あぁー、これですか。試作ですから見たことなくて当然ですよ。」


試作品?

と言う事はこれは世には出ていない作品ということか。

パッケージを見るに、異世界へ転生した主人公が一から世界を救う物語。

ストーリーとしては王道だろうし、外れる事もない作品だろう。

ここまで制作されていたのなら後は出荷するのみ。

それがなされなかったのはよっぽどな理由があるのかも知れない。


「これはなんで試作品のままなんだ?まさか、完成品を買ってないとかではないだろ?」


「これは完成品がないんですよ。作った人は死んじゃったので。」


「作者が死亡したのか。それは大事件かも知れないが他にも人はいただろうし、販売まで行ってもおかしくないだろ。」


いや、むしろその可能性が高いと言っても良い。

ほとんど完成した作品があるなら、その人の為にも販売までしてあげたくなるだろ。


「家族の意向ですよ。もし、それが世に出回ればいつかクリアされてしまう。そして、クリアしたのちに徐々に記憶からこぼれ落ちていく。なら、最初から家族だけの中だけでいつまで留めておけば良いということになったらしいです。」


凛はらしいと言う言葉を使ったが、これは恐らく彼女自身の話だ。

それが父なのか兄なのかは分からないが、確実にそうだと思う。

試作品を持っていることもそうだが、何よりそれを話す彼女の顔が他人の事を話している表情ではないからだ。


俺はまだ彼女がどんな過去を抱えているのか知らない。

今後、一生知る機会も訪れないかも知れない。

ただ、彼女の口から何か語られるその時は暖かく聞きいてあげたいと思う。

これが俺の勝手な偽善の心なのか、芽生えつつある友情なのか、もしくはまた別の感情か。

それを知るにはまだ時間が必要がそうだ。


「あっ!これやりたいです!」


「どれだ?」


見せられたのは、『みんなのスゴロク』だった。

この間プレイしたばかりなので、当分はプレイすることないと思っていたがまさかもう一度する流れになるとは。

前回は惜しくも一位を逃す結果になったが、今回は同じような結果にさせない。


「おっ!みんスゴだな!」


「アタシ、やったことないけど大丈夫?」


「それなら、俺が!俺が教えてあげるよ!」


積極的に華の横を確保する圭介。

今時は草食系男子と呼ばれる生き物が増えて来ているらしいので、彼のような存在は重要だろう。


俺も適当に座ることに。

ようやく腰を据えて気付いたことがある。

なんやかんや女子の部屋に入るの始めてだな。

神崎がいるだろと思ったかもしれないが、いくら幼馴染とは言え部屋まで上がったことはない。


なんだか意識してしまうと、ゲームだらけの部屋からも所々女子力を感じる。

これ以上意識してしまうと気持ち悪い奴になってしまうので、テレビに映し出された画面だけに注目する。


「よし始めようか。」


その言葉と同時に扉が勢い良く開く。

ノックが無かったので、何が起こったのか分からずに全員が一瞬ビクッとした。

入って来たのは凛の母親。

あまりうるさくしていたつもりは無かったが、怒られてしまうのだろうか。

しかし、彼女の手にあるお菓子を見るとその心配も消えていく。


「みんなー!お菓子用意したから食べて食べてー!」


ウキウキなのが伝わって来れば来るほど、隣の凛が恥ずかしがっていく。


「ちょっとやめてよー!恥ずかしいから。」


「良いじゃないこういう時くらい。私だって、凛の友達と仲良ししたいわ。」


「ごめんね、華さん。うちの母ちゃん、ちょっと変なんだよ。」


「親にそんなこと言っちゃ駄目だろ?」


「そーだ!そーだー!」


凛の母には申し訳ないけど、変とまで行かなくとも元気すぎるとは思いますよ。


「貴方が華ちゃんねー!よくウチの娘から話は聞いてるわ。もう毎日毎日学校の話とかをね。」


「嬉しいな。アタシのこと話してくれてるんだ。」


「だって、・・・ウチの大事なお友達だもん。」


下も向いてモジモジしながら凛はそう言った。

それを見ると余計に凛の母親は興奮する。


「これだけ仲の良い友達が出来て感動よ。」


「これからも仲良くさせていただきます。」


「こちらこそお願いね。」


華との挨拶を終えて、やっと凛の母の時間が終わったかに思えた。

けれども、まだ彼女の時間は終わらない。

ぐるっと首だけを俺に向けて狙いを定める。

目は獲物を見つけた獣のように輝いていた。


「佐倉陽太くんでしょ?」


「あ、そうです。」


「うーん、ふむふむ。・・・合格!」


「合格?何がですか?」


「それはちょっと教えられないけど。ねぇー凛。」


「本当にもうダメ!良いから出て行ってよ!」


何のことだったのか気になるが、凛に押し出される形で強制退場となってしまった。

扉を閉めた後に深くため息をついて、その場に座り込む。

元気な人がいるとその人に体力を吸い取られてしまうというのはよくあることだ。


今まさに彼女の身にはそれが起きている。

ましてや、ぐいぐいと自分の友達事情へ入り込んでくる親なら尚更疲労する。


「あれだな。面白いお母さんだな。」


「そうそう!俺もあんな美人で面白いお母さんが欲しかったぜー。」


「なら、俺の母さんあげようか?」


「家族簡単にあげちゃダメだよ。」


その子、姉もあげようとしてましたよ。


「コホンッ。まぁ、お菓子を持って来てくれたことには感謝しないとですね。」


「わざわざケーキって。本当に良いのか?」


「良いんですよ。お母さん甘党で色んなスイーツ常備してるので。」


娘の為に自分用のスイーツを出すとか良い母親じゃないか。

それだけ娘のことを優先しているという証拠だ。


ちょうど小腹も空いていたので、感謝しながらショートケーキもいただく。

おやつにケーキが食べられるなんてちょっと贅沢だ。

それに飲み物が紅茶だし、貴族にでもなった気分。


「さてさて、気を取り直しまして始めましょうか。」


「マジで負ける気がしない。」


「それは俺のセリフだ。前回のはたまたま。」


一応言っておくが前回のように逆転なんてシナリオは用意されていない。

ゲームであっても全力で勝ちに行ってやるからな。


こうして、俺達の熱い熱いみんスゴ対決が始まったのだった。

ご覧いただきありがとうございました!

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毎日22時から23時半投稿予定!

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