第044話 弟は生意気
誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。
よければ、評価とブクマ等していただければ幸いです。
「あわわ!そんなこと言わないの圭介!」
「はぁはあん。さては、こっちのイケメンが彼氏か?」
イケメンと言われているのは勿論真。
お忘れかも知れないが彼の顔を格好良いのだ。
残念な性格がプラマイゼロにしている気もするが、他の生徒にそれは知られていない。
「悪いな少年。俺には心に決めた彼女がいるんだ。」
屈みながら凛の弟の頭を撫でる。
しかし、子供扱いしたことがよっぽど嫌だったのか何も言わずに次へ。
俺も何か上手い言い訳を考えないと思っていると、目が合った。
そのまま静止して、十秒ほど俺を吟味している。
「・・・コイツはないか。」
小声でコイツって言っただろ今。
俺は地獄耳だからそんな小声でも聞こえるんだよ。
凛の妹じゃなければ、説教してやる所だったが今回は控えてやろう。
それにしても絵に描いた生意気っぷりだな。
この歳になると生意気になるように人類の進化は出来ているのか?
確かに今になって考えてみると、この子と同じぐらいの歳の時は生意気なガキだったのかもな。
自分で考えて行動することが多くなる年頃なので仕方ない。
「ってことは、まさか!このねーちゃんと付き合ってるのか。」
「あんまお姉ちゃん困らせたらダメだろ。ほら、顔にもちょっと汚れが付いてるし。」
華がしっかりと凛の弟を叱る。
そして、どうやら頬に砂が付いていたらしく払ってあげようと屈む。
最初は嫌だ嫌だと言っていたが、背中をぐっと抱えて逃げられないようにしたので大人しくなった。
大人しくなったと言うか、あの顔は完全に惚れてるよな。
少女漫画とかでよく見るような感じだ。
気持ちは分からんでもないが、華の抱えている物は大きいぞ。
果たして少年は一緒に背負ってあげる事は出来るかな。
次回・儚き少年の恋!絶対に見てくれよな!
「おい陽太、いつにも増してアホみたいな顔してんぞ。」
「アホみたいなことを考えていたから否定はしないな。」
いつもであれば否定してやる所だが、実際に反論の余地はない。
「ごめんなさい!本当に圭介が迷惑掛けてしまって。」
「良いの良いの可愛いもんでしょ子供なんだからー。」
「凛とは対照的な弟だな。兄弟ってこうも違うものか?」
「梨乃と陽太も全く違うと思うけど。アタシ、一人っ子だから分からんないけど、兄弟ってそんなもんじゃない。」
言われてみれば、俺の妹も似ていないか。
どちらかと言えば明るくて人懐っこいし、発言や行動で周りに敵を作るようなタイプでもないしな。
俺も決して敵を作ろうと思っている訳ではないが、悪評と元々の捻くれた性格が相まって余計に人が悪く見せるのだろう。
「お姉ちゃんはお友達と家でゲームするから、暗くなる前にちゃんと帰ってくるんだよ。」
「弟の前だとしっかりとしたお姉ちゃんだな。」
「それは勿論ですよ!姉って言うのは威厳が大事ですから!」
どうやら褒められたことが嬉しかったらしく、どうですかと言わんばかりの表情だ。
「返事は?圭介。」
肝心の本人は違うことに夢中らしい。
姉の言葉なんて全く耳に届いていない様子。
「あの!・・・名前、なんて言うんですか?」
さっきの勢いはどこへやらモジモジしながら質問している。
苦笑いしながらも華はしっかりと答えた。
「アタシ?アタシは古東華だけど。」
「・・・華さん。」
うっとりして固まってしまった。
完全に虜だな。
こんなに一気に虜になるとは、今時の子供はませてるんだな。
「お願いだから姉ちゃんに恥かかせないで!ほら、行った行った。」
「待ってくれねーちゃん!いや、お姉様。俺も一緒に遊ぶ。」
「何言ってるの?ダメダメ!余計なことしかしないんだから。」
「嫌だ嫌だ嫌だ!遊ぶったら遊ぶの!」
こんなに見事な駄々っ子は早々に見られないぞ。
まぁ、恋する人はいつも以上に活力を得るということだろ。
一人増えた所で何か支障を来たす訳でもないので、一緒に遊んで良いのではないだろうか。
むしろ、いつものメンバーよりも新鮮味があって面白いかも。
「良いんじゃない?俺も凛の弟と仲良くなりたいし。」
「良いこと言ってくれるな癖っ毛!お前のこと見直したぞ!」
「多い方が賑やかで楽しいしなー。まさか、陽太が提案するとは思ってなかったけど。」
「はぁ、皆さんがそう言うなら。けど!失礼なないように!分かった?」
「はぁーい。」
これは本当に分かっているのか疑いたくなる返事だな。
俺は少し失礼なことされても子供相手に怒ることはないけど、恐らく普段見れない鬼の形相になるのは凛だろう。
それこそ、あの時見た華の顔に匹敵するくらいの。
ん?なんだ?
凛の弟・圭介が俺に近寄ってくる。
そして、俺に手招きのジェスチャーを見せた。
何か話があるから屈めってことか。
進捗的には俺の耳まで届かないだろうし仕方ない。
「良くやったぞ癖っ毛!実は言うと俺はあの華さんに惚れている。お前に凛ねーちゃんはあげるから、俺と華さんの関係が上手くいくようにフォローしてくれ。」
良いのか姉さんよ。
弟の交渉材料として勝手に引き渡されることが決定したぞ。
流石に受けるのは可哀想なのでやめておく。
「そんな小細工しないで、好きなら正面からぶつかるんだな。」
「くっ、見た目の割に正論言ってきた。」
関係ないよな見た目は。
てか、どんな見た目してればそんな感想が出てくんだよ。
この癖っ毛か?それとも吊り目か?
もしかして、両方とか言わないよな。
そんなこと言われたら、流石の俺でも子供相手に泣いちゃうぞ。
「まさか!お前も華さんを狙ってるんじゃないだろうな!やめろ!ウチのねーちゃんで我慢してくれ。」
「おい、そんなこと言ってたら凛に怒られるぞ。」
「何言ってんだよねーちゃんにはバレないように。」
「何がバレないようになのかな?」
ニコニコした表情で圭介の後ろに立つ凛。
顔は笑っているが心が笑っていない。
だから、怒られるぞって言ったのに。
これからは人の忠告は素直に受け取るんだな。
兎にも角にも到着した星海家。
作りは二階建ての庭付き。
この辺では少し裕福な層が持つ一軒家だ。
「おじゃましまーす。」
恐る恐る入ると中はお洒落な内装になっている。
俺の家にも見習って欲しいと思ったが、あれはあれでくつろげる空間になっているので良しとしよう。
「あらー!おかえり凛!って、まぁー!」
俺らの顔を見ると、あからさまに驚いた表情を見せる。
あえて口にはしないが、恐らく友達を呼ぶのは今日が初めてなのだろう。
恥ずかしそうな表情で母親をリビングへと押し戻すと、急いで自分の部屋に戻る。
俺が同じ立場でもそうしているだろう。
「華さん、ごめんなねーちゃんの部屋で。全然面白くないでしょ?」
「いや、これはすごいって。」
「あぁ、今時どの店行ってもこの幅広い品揃えないぞ。」
壁一面には本棚が設置されており、そこには所狭しとゲームソフトが入っている。
数にしたら数百とかのレベルだろ。
「さらにさらにジャジャーン!」
本棚をスライドさせると中から大量のゲームハードが。
うわぁ、ここは夢の国とかでは無いよな。
趣味ってのはここまで突き詰めるとカッコいいのだなと改めて思う三人であった。
ご覧いただきありがとうございました!
宜しければブックマーク、いいねお願いいたします。
毎日22時から23時半投稿予定!




