第035話 あいつの彼女はツンデレ
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扉の前で一度二人を待たせる。
何かやましい事がある訳ではないが、ある程度は片付けおく。
床に散らばった漫画の束を適当に平積みして、テーブルを使えるように片付けてからウェットティッシュで拭く。
昨日の時点で神崎は来る事が確定していたのだから、その時点で片付けをしておくべきだった。
「もーいーかい?」
真が扉の外で小学生でしか聞かない問いかけをする。
普段ならうるさいと一言言ってやるのだが、今日に関しては待たせている俺が悪いので急ぐ。
「待たせたな。入って良いぞ。」
「俺はそういうの見つけても見たないふりしてあげたぞ。」
「そういうの?」
神崎が何の話をしているのか分からないので、首を傾げる。
俺も何となく意味は通じるが答えてやる必要もない。
何も聞かなかったことにして、部屋の中へ。
二人を申し訳程度に引かれたクッションの上へと案内する。
ふかふかの奴とかではないが、ないよりはマシなはず。
「それで真は何の教科するんだ?どうせ、一教科しか持って来たないだろ?」
「よく分かってんなー。俺が本日挑むのはこれ、数学〜!」
そこまで大きくはないテーブルに、三人でノートや問題集を広げる。
ギリギリ入ったので問題はないが、ここから勉強に集中しないといけないと思うとそれだけで疲れて来た。
程よく点数が取れれば良いので、歴史の勉強でもしておくか。
歴史だけ抑えておけば後はそれなりに点数を取れる自負がある。
もちろん、この場合のそれなりというのは、赤点を回避する事が出来る四十〜五十点のことを指す。
他の人がどうかは知らないが、俺からすれば十分過ぎるくらいの結果だからな。
「絢音さんは何すんのー?」」
「私は英語かな。苦手とまではいかないけど、点数を伸ばせるならこれかなと思って。」
「みんな教科はバラバラっことか。俺と真は、神崎に聞くかも知れないけど、面倒だったら無視して良いぞ。」
「無視はしないよ。教え合うのが勉強会の目的だしね。」
「おい、陽太!この女神を見習えよ!」
反論してやりたいがぐうの音も出ないな。
こんなに良い奴なことがあるだろうか。
頭の良くない二人に教えるのは骨が折れるだろうに。
まさか、ここまで快く引き受けてくれとはな。
俺だったら、絶対に自分で何とかしろって言ってるぞ。
そんなこんなスタートした勉強会。
三十分くらいは、誰も何も言葉を発さないままシャーペンを走らせた。
シャーペンとノートが触れ合ってカリカリっとなる音が耳にこびりつきそうだ。
それでも集中している俺の頭の中には、歴史の年号と難しい漢字がたっぷりな偉人の名前が入り込む。
歴史の中でも世界史であれば、横文字なので覚えやすいのだけど、日本史は難しい漢字まで付いてくるので厄介極まりない。
どうして簡単な名前にしてくれないんだよ。
「あぁーー!!!限界だぁー!!!」
最初にギブアップしたのは真だった。
床に寝転がって、平積みにされた漫画を上から順に取る。
「おい、真。お前が一番点数危ういんだから勉強しろよ。」
「甘いぞ陽太。諦めが肝心という言葉があってだな。」
「ダメだよ諦めたら。元気だして頑張ろ?あ、そうだ!」
どこかへ電話を掛ける神崎。
相手が誰なのかは大体予想付くけどな。
その間も真は、ダラダラと漫画を読んでくすくす笑ってやがる。
完全に勉強に対する戦意を失ったな。
まぁ、真が赤点を取るのは確定したので俺は自分の勉強に集中しよう。
途中で三分の休憩を挟みながらも黙々と勉強を進める。
すると、インターホンが鳴った。
俺達が勉強していることは知っているので、多分妹が出てくれるだろう。
それにしても来客の多い一日だ。
誰かが階段を上がってくる音が聞こえる。
多分、神崎が電話していた相手の正体だろう。
「こらー!真!ちゃんと勉強しなさいよ!」
やっぱりな。
妹に案内されて登場したのは、一年A組・物部風香、真の彼女だ。
いくらやる気が無くても彼女の登場に起き上がる。
「風香!ど、ど、どうしてここに!」
「彼氏がピンチだって絢音から連絡が来たから急いで来たの。でも、勘違いしないでよね。べ、別にアンタのためじゃないんだから。」
なんだその謎構文は。
陽太のピンチに駆けつけたんだから、陽太の為に決まってるだろ。
そしてここで非常に残念なお知らせだが、物部は陽太と同等位の学力である。
事勉強会においては、全くの戦力外という事だ。
「おーい、陽太勉強教えてくれよ。」
「お前の彼女に教えてもらったらどうだ?どこが分からないかすぐに分かると思うから。」
「何よアンタ?私のこと馬鹿にしてんの?真みたいに馬鹿だって言いたいの!?」
やめろ物部、自分を守る代わりに大事な物が傷付いてるぞ。
そして、真はオーバーに傷付いた演技をするな。
うるさい奴らが揃ってしまった事で、勉強に集中出来なくなってしまう。
真に関して言えば、元から勉強する気があったのかも怪しい。
俺を勉強から遠ざけることによって勉強したない仲間を作り出そうとした可能性が大いにあるな。
「なら、神崎に教えてもらえば?」
「それはダメ!いくら絢音でも、女性と仲良くしてるの見たくないから。」
「・・・風香!」
「・・・真///」
「俺の部屋でやるなよ。てか、勉強全く進んでないだろ二人共。」
「ダメだよ風香!ちゃんと勉強しないと後々大変なことになるんだから。」
俺の注意は全く聞かないくせに、神崎が一言声を掛けた瞬間にシャーペン持って勉強を始めやがった。
そんな元気なら最初からそうしろっての。
おバカ達に構っていたことで俺も少しは休憩出来た。
時間まだまだ十一時半。
ここから一気に詰め込んで行けば、今回の中間は高得点を量産できるはずだ。
そのまま時は二時間進む。
途中、脱線しかけることはあっても基本的には皆勉強に集中していた。
俺も苦手意識のある日本史・世界史はどちらもテスト範囲は完璧だ。
まだ、テストの問題紙すら見ていないのに満点を取ったような錯覚に陥る。
それほど詰め込んだいたということだ。
「ふー!なんやかんや勉強したなー。」
「最初はふざけてたから勉強する気ないかと思ってたけどな。」
「まぁ、無かったからね。」
こいつ、時効だと思って本音を言いやがった。
分かっていたが面と向かって言われると腹立つな。
まぁ、改心して勉強してただけマシか。
「さて、ちょうど昼時だしみんなご飯食べようぜ。」
「それを切り出すのは家の者からじゃないか?」
「まぁまぁ、良いの良いの。」
確かに良いんだけどな。
十時に朝ご飯を食べたとはいえ、体内時計は正確らしく胃袋が食事を求める。
つまり、お腹が空いているのは事実だ。
空腹は一番集中力を乱す。
「なんかあったかな?」
「みんなで探せば何があるでしょ!」
「人様の家を物色するのは良い趣味って言えないぞ。」
「うっ、それはそうだけど。」
「俺の家だから全然良いんだけどね。」
「良いのかよ!」
キレキレのツッコミが出た所で部屋を出た。
一階は降りて食材を求めて全員でリビングに移動すると、テレビでも見ていると思った妹の姿が無かった。
代わりに遊び行ってくると書かれた置き手紙が一枚。
わざわざ、置き手紙をするなんて律儀な奴だな。
そう思いながら食材探しを始めた。
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