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もしかして悪役令嬢 ~たぶん悪役令嬢なので、それっぽいフラグを折っておきます~  作者: もののめ明
アルフレッド視点3

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ウィリアムに喋らせると危険

更新、ちょっと遅くなりました…

 アリッサと母上は、なんだか色々と話をしていたようだ。母上がとても満足そうな顔をしている。

 アリッサもニコニコしているので、やはり女性は女性同士の方が話は盛り上がるらしい。でもアリッサが無理をしていないといいのだけど。

 僕らが入ってきたのを見て、母上はすぐに裏側から退出してくれた。

 このあとは、ウォーレンがアリッサと話をする。

 僕は部屋の片隅で2人の様子を見守りながら、アリッサの護衛に声を掛けた。

「前にアリッサにはメアリーという女性護衛がいたと思うんだけど……彼女は他の人につくことになったのか?」

「いえ。王城のみ、私が担当です」

 少し低い声が短く答える。アリッサの方を向いたままなので、どうやら僕と無駄話をする気はないらしい。

 今までアリッサの周りは気の良さそうな護衛ばかりだったが、彼女は雰囲気がかなり違うな。見た目の印象は薄いけれど、きっと火龍公爵からの信用も厚い、かなりの実力者なんだろう。


 さて、ウォーレンとアリッサの話はそんなに長くは掛からなかった。

 防音の魔石が使われているから聞こえないけれど、ウォーレンがオドオドしながら謝り、アリッサが気にしなくていいと答えているのが丸わかりだ。

 ただ、ウォーレンがやたら驚いている風なのは気になる。何を言われたのだろう?


 その後、アリッサと一緒に昼食を摂る。

 どうやらアリッサはウォーレンも昼食に誘ったらしい。断られたとシュンとしているため、代わりにウィリアムを同席させた(出来れば2人だけで食べたいけれど、アリッサは賑やかな方が好きみたいだし。どうせ、ウィリアムは後ろに立っているもんな)。


「公爵家は、いろいろ美味しい食事が出るんでしょうね~」

「んー、そうですね、シェフのジョンが美味しいものに目がなくて。そのおかげですね。でも、王城のお料理も美味しいです!」

「アリッサさまは好き嫌い、ありますか?」

「えーと、苦いものはあんまり……」

 食事を始めると、ウィリアムは如才なく話し出した。アリッサはニコニコと答える。

 そして、僕にも話題を振ってくれた。

「アルは、苦手なものは?」

「僕?これといってないかな……」

「ウソですよ、アリッサさま。殿下はわりと好き嫌い多いです。それに、初見のものは基本的に食べませんしね」

「それは。小さいときの話だろう?」

 余計なことを言うな、余計なことを。

 僕が黙るよう視線を向けたにも関わらず、ウィリアムは悪気のない顔で言葉を続ける。

「野菜は嫌いなのが多いですねー。魚も小骨が多いと口がちょこっと曲がるんですよ。そうそう、嫌いなものが出たときは、こっそり、ハンカチを隠し持ってその中に隠したりしましたね~」

「ウィリアム!」

「え~、可愛い!」

 か、可愛い……?!全然、可愛くない!

 というか、それは5歳くらいの話だ。今は、そんなことをしていない。

「初めての食べ物は、侍女に“味見して”って先に食べさせるんです。それで、どんな味か聞いてから、恐る恐る一口食べるんですよ~」

「だからウィリアム!それは、小さいときの話だから!今はそんなこと、してない!」

「ウィリアムさん、もっと!もっと教えて!」

「アリッサ。ウィルはすぐ話を盛るから、信じないで」

「盛ってませんよーう。僕はいつも本当のことだけ言います。なんなら、ブランドンさんを呼びますか?」

 それは駄目だ。ブランドンとウィリアムが組んだら、もう止められない。僕が覚えてないくらい小さいときの話で勝手に盛り上がるに決まっている。

「アリッサ。アリッサの話も聞きたい。アリッサのことも教えて!」

 僕はウィリアムを無視して、急いでアリッサに頼み込む。ウィリアムはにやりと笑った。

「殿下、ダメですって、話を逸らしちゃ。アリッサさまはもっと教えてって仰ってるのに」

「あ、私はねー、小さいときはなんでも口に入れて大変だったって兄さまたちが言ってた。あと、みんなとおなじものを食べたがるって。お父さまのワインをこっそり隠れ飲んで、倒れて大騒ぎになったこともあったとか……」

「えっ、大丈夫だったの?」

「うん。すぐに解毒魔法をかけてもらえたから。それからは、お父さまもお祖父さまも、私のいないところでワインを飲むようになったんだって」

 好奇心旺盛で、なんでも興味を持つアリッサらしい話だ。火龍公爵がアリッサから隠れてこっそりワインを飲む姿を想像したら、笑える。

「で!ウィリアムさん、他にもアルの小さいときの話、聞かせて!」

「いや、アリッサ……」

 まだ、聞く気か?!

 く、ウィリアムを同席させるんじゃなかった!

「あ、じゃあ、この話をしましょう。アリッサさまが王城で泊まったとき、殿下が怖い話をしたでしょう?」

「ウィル」

「殿下が初めてあの怖い話を聞いた日はですねー、夜に“ウィル、怖いから一緒に寝て”って僕を離してくれなかったんですよ~。もう、あのときの涙目の殿下の可愛いことといったら!」

「ウィル!」

「きゃ~、涙目のアル!それ、私も見たかった~」

 そんな情けない姿、アリッサには絶対に見せない!!


 昼食後は兄上も交えてアリッサと3人、リバーシ大会の詳細についての話し合いだ。

 だが、僕は昼食時の精神的ダメージが大きくて……正直、あまり身が入らなかった。これからはもう、ウィリアムをアリッサと喋らせては駄目だ……。

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― 新着の感想 ―
[良い点] いつも楽しく読んでます! 自分自身忘れてる黒歴史ほど、なぜか身近な人は覚えてますよね〜(笑)
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