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異世界行ったら、出会う女性みんな俺を好きになるので収拾つかなくなっている ~スケッチブックに想いをのせて 死神に恋した男の無双&ほのぼのハーレム~  作者: ひだまりのねこ
第七章 反撃の狼煙  

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2人だけの街 妄想スケッチ

「セレスティーナ! 君の絵を描きたいんだ。今、ここで」


「ふぇっ!? わ、私を絵に? わ、わかりました、ぬ、脱いだ方が良いですか?」


「へ? い、いやそのままで良いから!」


 何してんの俺! 脱ぐって言ってるんだから脱いでもらえば良いだろうが! いやまて、普通に考えたら脱ぐって甲冑のことだよな。変に勘違いして焦ってる俺、バカなの?


 秒で後悔するも時すでに遅し。あ~恥ずかしい!


 


 旦那様が私の絵を描いている。真剣な眼差し……はぁ、格好良い。そんな眼で見つめられたら……顔が熱い、頭の芯がぼーっとする。


 スケッチブックを走らせる筆の音が心地良くて、まるで音楽みたい。


 そういえば、ふふっ、服を脱ぐって言った時の慌てた旦那様可愛いかったな。一体何を脱ぐと思ったのかしら? その後、とても残念そうにしていたのもたまらなく愛おしい。今からでも脱いだ方がいいかしら? でも恥ずかしくて無理ね。


 あぁ、また見られてる。まるで私の全てが写しとられているような不思議な感覚。ふわぁ、だ、ダメ、好きな気持ちが止まらない。いま私、絶対すごい顔してる……お願い見ないで〜!




 セレスティーナの絵を描くだけなら、正直モデルはいなくても大丈夫。


 でも、ほら、見るたびにころころ変わる顔色や表情。描くのには困るけど、飽きないよね。すべてのセレスティーナが可愛いくてたまらない。やっぱりスケッチはモデルがいないとね!


 それにしても、何を考えているのか、知りたいような知りたくないような。


 セレスティーナのすべてを描ければ良いのに。その輝きを残したいな……もっと……もっと!!




『スケッチブックのレベルが上がりました』


 え? またレベルが上がった?


 やっぱりこのスキルは俺の強い想いに連動しているのだろうか?



 さて……今度はどんな進化をしたのかな?



スケッチブックレベル3


【妄想スケッチ】new!


 使用者を限定することで、描いた物を具現化出来る。サイズなどは自動的に最適化される。生き物を生み出すことは出来ない。


【召喚契約】 一部new!


 ①スケッチブックに描き、名を付けることでカケルが倒したすべての生物と召喚契約が出来る。


 ②召喚契約者とは、念話、視覚共有、召喚、送喚可能。召喚、送喚の範囲は、カケルの視界の範囲内。


 ③お試し仮契約 new! スケッチブックにサインしたものと念話が出来る。スケッチブックが状況を判断し、迷惑念話は自動的にカットされるので安心。ただし解約出来ない。


 


 すげぇ! 一気に進化したなスケッチブック。これでスケッチブックが3冊になった。


 名前はアレだが、妄想スケッチの可能性は無限大! 名前のせいであっち方面での使い方しか思いつかないけどね!


 あとは、送喚出来るようになったのは便利だな。一体だけ残しておけば、契約更新も移動なしで出来る。


最後のお試し仮契約もなかなかヤバい。なんで仮契約なのに解約出来ないんだよ!! あと、迷惑念話って何!? スケッチブックが状況判断って、スケッチブックさんて実はすごい人なの? いや、有り難いけどさ。


 

「セレスティーナ、描けたよ」


「本当!! え……これが、私?」


 完成した絵を見て固まるセレスティーナ。


「え、あれ? 気に入らなかった、かな?」 



「……ううん、違うの、すごく綺麗で、幸せそうに笑ってて……私、こんな風に笑えるのね……知らなかった。旦那様の目に映る私がこんなに綺麗で嬉しかったの……」


「……それは違うぞ」

「えっ?」


「セレスティーナの魅力を絵で表現するなんて不可能だ。本物のセレスティーナは何百倍、何万倍も綺麗だよ」


「だ、旦那様……」

「セレスティーナ……」


『主よ、魔人が来たぞ! 偵察かもしれん』


 うん……わかってたよ、お前がここにいる時点でもしかしたらってね!!! 全部俺が悪いけど、空気読もうぜ、フリューゲル。



「わかった。悪いけどお前たちで倒しておいてくれ。いま大事なところなんだ」


『承知した! ひとりも逃さないから安心してくれ主よ』


 飛び去るフリューゲル。



「セレスティーナ、実は俺の屋敷が完成したんだ。それで、もし良かったら……一緒に住まないか?」


「だ、旦那様! もちろんだ。いつからだ? 今すぐ解約してくる!」


「落ち着け、まだ少し先の話だよ。それに、多分賑やかになりそうだし、ある程度広い屋敷だと良いんだけど……」


「ふふっ、確かに賑やかそうだ。でも、私は旦那様と一緒ならどんな狭いところでも、野宿でも構いません、よ?」


「セレスティーナ……」

「旦那様……」


『……主よ、片付いたぞ』


 はいはい、すごいですね! 強いでちゅね〜って早いよっ!? 魔人だよね? どうやってこんな短時間で倒したんですかねっ? チートか? チート使ったんだな?


「……ご苦労様、ちょっと魂回収してくるよ」



「……フリューゲル」

『ど、どうしたセレスティーナ殿?』


「貴様……おのれの罪の深さを知れ……」



『ギャアアー!!!』




「ただいまセレスティーナ、あれ? フリューゲルは?」


「……すまない旦那様。勢い余ってつい……」


「……気にするな、どうせ30分で復活する。自業自得という言葉を身をもって学んだことだろう。じゃあプリメーラへ帰ろう」


 邪魔者はいなくなった。今だけは2人だけの街。


 期間限定の景色を最後に2人で眺める。


 脳裏に焼きつけるのだ。この絶望で終わった悲しい街の姿を。


 そして始めよう、明日から。みんなが笑える街づくりを。 


 


 

 




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i566029
(作/秋の桜子さま)
― 新着の感想 ―
[一言] 戦争中だとかスタンピードの事とか忘れてるんやないやろな(;'∀')
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