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異世界行ったら、出会う女性みんな俺を好きになるので収拾つかなくなっている ~スケッチブックに想いをのせて 死神に恋した男の無双&ほのぼのハーレム~  作者: ひだまりのねこ
第十章 魔人帝国編

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天国の甘い罠再び

『大海原さんと結婚……えへへへ。えっ、嘘でしょう? これは夢? もしかして私死んだのかしら? そうよ……これは夢。だってどう考えてもおかしいもの……』


 セレスティーナ状態になったアリーセはカケルに抱きつくと顔をスリスリして匂いを堪能する。


『ねえ大海原さん……おんぶ……して?』


「えっ? 何で俺の苗字……わ、わかりました」


 アリーセをおんぶするカケル。


『んふふ〜またおんぶしてもらっちゃった。夢最高!!』


 暴走が止まらないアリーセは、更にエスカレートする。


『ねえ、大海原さん……私のファーストキス、もらって下さい』


「えええぇっ!? アリーセ殿下?」


『もうっ! 殿下なんて嫌、アリーセって呼んで……ねえ、は、や、く』


「アリーセ、本当にもらって良いのか?」


『もちろん。お願い……この夢が醒める前に』


 唇を重ねる2人。


『いやぁあああああ!? 幸せっ! 次は何をしようかしら……』


 絶叫するアリーセ。


 周囲はどん引きだが、本人は幸せの絶頂だ。


『あ、あの……アリーセ殿下? 人目もありますからそろそろ……』


『何を言っているのジークリンデ。お楽しみはこれからよ?』


『あ、アリーセ殿下、一旦離宮へ戻りましょう。そろそろ騒ぎに気付いて衛兵がやって来ます』


『何よ、ソニアまで。なんかしばらく見ない内に可愛いくなっちゃって』


 ソニアを抱きしめキスをするアリーセ。


『はわわわわ……あ、アリーセ殿下?』


 真っ赤になって照れるソニア。


『駄目だ……殿下は正気を失っておられる。黒影殿、お願いします!』


「分かったよカイ」


『うわああ!? 人前でカイと呼ばないでくれ!』


 こちらも真っ赤になって照れるゼロ。


『私のことは遠慮なくエルゼとお呼びください……ね、黒影さま』


 エルゼが程良いサイズの胸を押し当ててくる。


『あ〜、エルゼずるいです! 私も慎ましやかですけど……触ってみます?』


 アリーセが上着を脱いて薄着になる。


「くっ、すごい吸引力だ。だが今は移動しないと」


『きゃんっ!? あ、ああ、そんなに強く抱きしめられたら私……』


 デレデレのアリーセを抱いて転移を発動する。


「……転移」




『…………大海原さん、ここは天国ですよね? いえ、そうだと言って下さい!!』


「…………いや、帝城内にあるアリーセの住んでいる離宮だな」


『…………では、まさか私の目の前にいる大海原さんは本物?』


「ああ、アリーセがスリスリしたり、おんぶしたり、キスしたり、抱き合ったりした本物だな」


 ボフンッと顔から湯気が出そうなほど、アリーセが真っ赤になる。



「ち、ち、ち、違うんです! 大海原さん、お願い全部忘れて下さいっ!!!」

 

「無理だな、俺が記憶力すごいの知っているだろ?」 


『へ? もしかして気付いてました?』


「おんぶした時に()()って言ってたからな。それに大海原さんなんて言われればわかるよ」


『はわわわわ……じゃあ、知っててキスしたんですか?』


 可哀想なぐらい赤くなるアリーセ。


「もちろんだ。アリーセ、いや鏡原ありす」


 ありすを抱きしめるカケル。


「ありがとう。お前が侵攻を遅らせてくれてたんだろ?」


『大海原さん……でも私、結局止められなかった……』


「いいや、お前が頑張ってくれたから間に合ったんだ。ぎりぎりで命を繋ぐことが出来たんだ。本当にありがとう……」


『大海原さん……泣いてるんですか?』 


「ああ、嬉しいんだ。みんなが生きていることが、アリーセがありすだったことが……あ、ごめん、急に抱きしめたりして。苦しかったろ?」


『ううん……いいの。そのまま抱きしめていて下さい。ふふっ……あったかいです』


 カケルの温もりを愛しい想いを全身で感じながら目を閉じるありす。


 夢じゃなかったけど、やっぱり夢だった。醒めることの無い夢……ごめんね、ひめかちゃん。今だけは……このまま夢を見ていたいの。



***



「なっ……それじゃあ俺のせいで2人が死んだようなもんじゃないか!?」


『へ? いや、全然大海原さんのせいじゃないですよ!?』


 あまり詳細は言えないですけど。


「とにかく松野もこの世界に来ているんだな?」


『はい、女神様がそう仰ってました』


「女神様って、イリゼ様か?」


『はい、ご存知なんですか?』


「ま、まあな……」 


 ちょこちょこ逢いに行って、イチャイチャしているとは言えないけどな。


「ありすみたいに記憶があるなら良いけど、妹の亜里沙みたいに記憶がない場合は厄介だな」


『大海原さんの妹さんもこちらの世界に?』


「ああ、偶然出逢って、記憶が蘇ったんだ。今は一緒に暮らしているよ」


『なら、大丈夫ですよきっと。そんな偶然ある訳ないです。ひめかちゃんも大海原さんの運命に引き寄せられるはずですから』


「運命か……そうだと良いな」 


『はい、そうですよきっと』




『お話終わりましたか? アリーセ殿下』


 話が一段落ついたと見て、ゼロたちがやってくる。



『ゼロ、エルゼ、ソニア……ごめんなさい、危険な任務ばかりで。ありがとう、無事帰って来てくれて』


『すべて黒影殿のおかげです。いやぁ、アリーセ殿下と一緒に嫁げるとは幸せです』


『一緒に幸せになりましょうね、アリーセ殿下!』


『主様はみんなまとめて幸せにして下さいます!』


『…………へ? 大海原さん? これはどういう……』


「あ、ああ、話せば長くなるんだが……男としての責任?」


『そうなんです。あんな事をされたらもうお嫁さんになるしか……』


 そう言って頬を染めるゼロとエルゼ。


 止めて、誤解を招くような言い方止めて!?


『ふふっ、私なんて世界を敵に回してもお前が欲しいって言われちゃいましたから』


 ソニアさん!? 言って無いよ!? 確かに似たような事は言ったけどさ。


「あ、あの……」

 

 アリーセのジト目が痛い。こちらの世界の女性と違ってありすは普通の日本人だからな。


『…………ぷっ、ふふっ、やっぱりこちらの世界でもモテるんですね! 大丈夫ですよ。私もひめかちゃんもハーレム容認派ですから』


「そ、そうか、ありがとうありす。実は他にも――――」


 他の婚約者のことも説明する。


『…………いくら何でも多すぎです! 大海原さんのばか〜!!!!!!』



 ですよね〜、自分でもそう思うし。


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i566029
(作/秋の桜子さま)
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