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小説の書き方!!私的メモ  作者: 岸田四季
インタビュー
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梶野カメムシさんに突撃インタビュー!!

 今回はnakonokoさんのご紹介で梶野カメムシさんにインタビューしてきました。梶野カメムシさんは前回のインタビューでここプロさんの好きな小説にも載っていた、「マインスイーパ ~二人の地雷処理者~」の作者さんで、現在は「召喚系!」というファンタジー小説を書いています。オリジナリティという点では他の追随を許さないタイプの方だそうです。(談:nakonokoさん)

 ではいつも通りの質問をさせて頂きました。

 あ……かなり本人です。



・今書いている小説を書くようになったきっかけは何ですか?

 大学の文芸部に在籍時(すでに二十年も前です!)、学園祭出展の企画として、提案した「あなたが主役小説」が、《召喚系!》の原案的存在です。

 「あなたが~」は、ジャンルの異なる短編小説を各部員が持ち寄り、来店したお客さんの希望を受けて、登場人物やキーワードを変更して、印刷、製本して販売するというもので、私はファンタジージャンルで参加しました。

 内容は「異世界召喚され飽きた小学生が、やる気なく、反則的手段で魔王を倒す」というもので、細部を除けば、ほぼ《召喚系!》と同じ設定です。

 大学を卒業して数年後、「一味違うファンタジーネタ」を探していた際、昔書いた短編を思い出し、「あの小学生が高校生になったらどんな感じだろう」と考えて生まれたのが、《召喚系!》の主人公、篠座でした。

 原案は完全な異世界召喚もののパロディで、ギャグ色の強い内容でしたが、私がギャグに強くないことと、テーマからキャラを掘り下げるスタイルに変わっていたから、ギャグありシリアスありの内容となりました。


 《マインスイーパ》は、単純に自分がハマっていたからです(笑)。

 一つのゲームを軸に書かれた小説として、《連射王》という小説がありますが、昔に読んだ、「ぷよぷよ」を主軸に書かれた短編小説(詳細がわかりません)に当時衝撃を、後には影響を受けています。

 著者が当時、ぷよぷよにハマっていたことは言うまでもありません。


 学園祭でそんなことをしていたんですか(笑)。面白そうですね。近所のおばさんが主人公のファンタジーとかやってくれるんですかね。

 ぷよぷよを主軸にした小説なんてあるんですか。知らなかったです。

 それにしてもぷよぷよは面白いですよね。ちなみにぷよぷよは故意に連鎖できるのは5連鎖が限界です(泣)。



・小説を書くときに心がけていることは何ですか?

 「売り」、つまり読者へのアピールポイントを、常に考えています。

 小説は、読むためのハードルが漫画やアニメに比べて高いメディアです。

 「面白そう」と興味を引くためには「売り」が不可欠ということを、常に頭においています。

 例えば、斬新さ。他に例のない、一風変わった題材、料理法、組み合わせ。

 前人未到ということは少ないですが、マイナーであれば「売り」にはなります。

 勿論、ただ「珍しい」だけでは駄目で、突飛さと面白さの両立は必要です。

 「売り」の部分で読者を集め、内容で納得していただく、という感じです。

 なので、もう一つの心がけはエンターテインメントということになります。

 個人的には、伏線の意外な消化、危機と逆転、肉体と精神の両方が描けるバトルに、目指すべき面白さがあると考えています。

 とは言え、何が面白いかは人それぞれ。

 せめて自分だけは、心から「面白い」と断言できるものを書こうとはしております。

 プロではないですし、意に染まぬものを書く必要はありませんから。


>ただ「珍しい」だけでは駄目で、突飛さと面白さの両立は必要

 これについては全面的に同意です。自分も「オリジナリティーがある」と「ベタじゃない」は別物だと思っています。変わった作品なら売れる訳じゃないですからね。

 自分だけは心から面白いと思える作品を作る……感動しました(泣)。そうですね。せめて自分だけでも面白いと思ってあげなければ……反省します。



・更新はどのくらいのペースでしていますか?

 五日に一回程度を目標にしていましたが、すみません。

 前回は二週間かかりました……せめて一週間更新を目指したいと思います。


 2週間なんてまだ良い方です。最近は1ヶ月更新しないこともザラにありますよ(笑)。



・好きな小説は何ですか?(プロでもアマでもかまいません)

 ミヒャエル・エンデの小説、戯曲全般。

 古川日出男《アラビアの夜の種族》。酒見賢一の《後宮小説》。

 隆 慶一郎の時代小説全般。


 グハッ! 誰一人知りません。お恥ずかしい。



・プロットはどのように書いていますか?

 文章にこだわらず、思いつく内容をそのまま、とりあえず最後まで文章化します。

 チャットなどで誰かに説明しながら書くと、アイデアが出て調子がいいようです。

 そうして完成したあらすじに肉付けしていく形で、細部の伏線や順序、

 描写の際の留意点、視点、明記すべき事柄などを記入していきます。

 ――とはいえ、プロットを書き始めたのは最近でして、私自身、まだまだ

 模索の段階です。途中でプロットそのものを破棄することも、ままあります。


 チャットで説明するとは珍しいですね。確かに説明するとアイディアが再確認できて良いかもしれませんね。



・ストーリーはどのように構成しますか?

 まずは「売り」を生かすことを主眼に、全体像を想定します。

 次に、意外性や逆転劇が盛り込めるかを考えて構成を練ります。

 テーマや訴える内容は、その次です。本末転倒かもしれませんが、

 テーマから考えた小説は、私の場合、たいてい成功しません。

 料理に例えるなら栄養テーマよりまずは味(面白さ)。

 テーマは最後の隠し味程度に考えた方が、個人的には上手く行きます。

 その次に、矛盾や不自然な展開を可能な限りなくすようにします。

 最後に文章化。私がもっとも苦手とするところです。

 文章に懲りすぎるせいか、単に文才がないのか、毎回、岩盤に穴を開けるような苦行を強いられます。

 いまだに自分の文章を読み返すのは苦痛の極みで、永遠に訂正を繰り返すような有様ですが、誤字脱字を調べるためにも、「なろう」に来てからは投稿前の再読を欠かさぬよう心がけています。


 栄養テーマと味(面白さ)、面白くて分かりやすい例えですね。確かに料理を食べても「健康に良いとかどうでもいいから肉出せ、肉!」ってなりますね、自分の場合(笑)。

 文章化……自分も苦手です。何回書き直しても自分の書いた文章は気に入れませんね。せめて誤字脱字だけは、と思いつつもかなり間違えています(笑)。



 梶野カメムシさん、ご協力ありがとうございました。

 梶野カメムシさんの小説に対する心構えには本当に感服しました。こんな格好いい考えを持ってみたいものです。


 次回もお楽しみに!(更新頑張ります)

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