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51話 ひまりの計画

 スーパーへ買い物に行くと行って出かけたのに、ひまりの帰りが遅い。

既に夜になり、買い物にいってから、ずいぶんの時間が経つ。


 光輝は心配になり、柴田さんへ連絡すると、

ひまりは柴田さんと連絡をとり、隣街のデパートまで買い物に出かけたらしい。

もうすぐ、アパートへ到着するという。


 家に戻ってきた、ひまりはニコニコと笑顔で光輝を見つめている。

何を企んでいるのだろうか。

柴田さんに聞いても、何も教えてくれなかった。

柴田さんは一礼するとリムジンで去っていった。



「この肉のステーキ、デパートでしか売ってないんだよ。最高級和牛だって」


「そんな贅沢をしたらダメだろう。柴田さんに迷惑までかけて」


「柴田はいいのよ。あれが仕事だから。久々に柴田とおしゃべりができて嬉しかったわ」


「今日の夕食は任せておいてね。最高に美味しい料理を作るから」



 そのことはいいが、ダイニングに置かれている、2本の包み袋がきになる。


 ひまりはエプロン姿になると、ステーキを焼き始めた。そしてすぐに皿に盛り付ける。


 今日の献立はシーザーサラダにステーキ、ポトフにご飯だ。

そしてテーブルの上には大きなバラの花束まで飾られている。



「今日は何かのお祝い事なのか?」


「うん……これからね」



 これから? 意味がよくわからない。

ダイニングのテーブルに座り、ステーキを食べようとすると、ひまりから待ったがかかった。



「今日は、これを飲むのでーす。海外でも手に入りにくい最高級のワインよ」


「未成年がお酒を飲んだりしたらダメだろう」


「私の家ではワインは夕食の時に普通に出てきてたよ」



 ひまりは紙の包みを開けて、最高級ワインを取り出すと、ワイングラスにワインを注いでいく。

そして、ひまりは笑顔で「今日に乾杯」と言って、ワイングラスを持ち上げる。


 ワインを一口飲むと、すごく飲みやすくて、口触りが良い。とても飲みやすいワインだ。



「これはいつもお父様が取り寄せているワインだけど、今回だけは、お父様のワインをもらってきちゃった……ワインってあんまり飲んだことがなかったけど……こんなに美味しいものだったのね」



 心配している光輝のことなど気にせずに、ひまりはワインをゴクゴクと飲んでいく。



「飲み過ぎじゃないか?まずは冷えないうちにステーキをいただこう」



 ナイフでステーキを切ると、まるでバターのようにステーキが切れる。一口、肉を口の中へ入れた瞬間に肉が溶けて消えた。まるで触感がない。肉のジューシーな味が口の中に広がる。

これが最高級品質の肉か……光輝の家では今まで食べたことのない種類の肉だ。



「美味い……最高に美味い」


「ワインとも合うのよ。ワインを飲みながらステーキを食べましょう」



 ステーキを食べながら、ワインを飲む。ステーキの肉の味も美味しいが、ワインが一層、味を引き立てる。


 夕飯はあっという間に終わってしまった。



「もう1本のワインは後から飲むし……今日は光輝が先にお風呂に入って。私はその間にキッチンを片付けておくから」



 2人でワインを1本空にしたというのに、ひまりは頬をピンク色に染めているだけで、しっかりとした足取りで、ダイニングの片付けに向かう。

良いワインは1本飲んでも悪酔いはしないんだなと、改めて関心する。



 ひまりに言われて、光輝は風呂の用意をして、風呂場の中で着替えて、シャワーを浴びる。

シャワーのお湯が体に気持ちいい。


 シャワーを浴び終わって、自室へ戻った光輝は寝間着に着替える。



「私もシャワーを浴びるから、光輝なら、いつ入ってきてもいいよ」



 そんな冗談がダイニングから聞こえる。


 さっき飲んだワインが体の中を駆け巡る。気持ち良くて眠い。

しかし、もう少し、この気持ち良さを感じていたい。

光輝はベッドに横になって、気持ち良さに体を預ける。


 シャワーからあがってきた、ひまりが隣の部屋へ入って、着替えをしている。

 そして、ひまりが光輝の部屋へ、もう1本のワインとワイングラスを2本持って入ってきた。

しかし、いつものネグリジェ姿と違う。

ひまりは少し透けたネグリジェを着ている。

豊満な胸や、可愛いおへそがかすかに見えている。

少しだけスケスケという所が、色っぽさをかもしだす。

呆然と見惚れていた光輝だったが、我に戻って、ひまりから視線を外す。



「なんて格好で部屋にくるんだよ。体のほとんどが少し透けているじゃないか……ひまりの裸を見ているようで落ち着かないよ。いつものネグリジェに着替えてきてくれ」



「イヤよ……せっかくデパートまで行って新調してきたのに……光輝に見せるために買ってきたんだし」


「香織とはキスしたんでしょ……私と一緒にワインを飲むぐらいいいじゃん」


「その恰好は色々とヤバいって……ひまりが俺に襲われたらどうするんだ? もっと自分を大切にしろ」


「光輝に襲われるなら幸せ……今すぐ襲ってほしい」



 光輝はひまりを説得することができず、天井を仰いだ。

少しだけスケスケという部分が妙に色っぽくて、男心をくすぐる。

ひまりはスタイルが良いだけに、体のラインもピッタリと見える。


 ひまりはワイングラスにワインを注いで、光輝に渡してくる。

ひまりは美味しそうにワインを味わって飲んでいる。

しかし、光輝の心境はそうではない。

動悸が激しくドキドキして、喉がカラカラに乾く。

思わず、ワインを一気飲みする。


 すると急に視界が歪みだし、酔いが全身に回ってきた。

立つこともできない。

とにかく全身が気持ちいい。

もう耐えられない。



「光輝……まだ酔い潰れるのはダメよ。これから甘いムードになるんだから」



 ひまりの声が遠くに聞こえてくる。しかし、光輝はワインの酔いの気持ち良さで、ひまりが何を言っているのかわからない。

光輝はワインを飲み干すと、ベッドの中へと潜り込んで、寝息を立て始めた。

そんな光輝を見て慌てたのはひまりだ。



「寝ちゃうなんて……そんなの計画にない……これから甘いムードになって、お互いに抱きしめ合って、キスをして、お互いに求め合うはずだったのに……光輝のバカ――!」



 そんなことを言っても、ぐっすりと気持ちよく寝ている光輝に聞こえるはずがない。



「いいもん……このまま、光輝のベッドで2人で寝るもん」



 ひまりは光輝のベッドにもぐりこむと、光輝に抱き着いて、光輝の唇に何回もキスを重ねる。



「これで私のファーストキスは光輝のものだし……」



 光輝は寝返りをうって、ひまりを包み込むようにして、抱きしめて、そのまま眠っている。

それを見た、ひまりは、自分が眠るまで何回も光輝とキスを何回も重ねた。

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