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僕の中の悪魔を殺してください  作者: あまね
ダンジョン編
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ビアンコ18歳 シーデンの森 pt.7

 僕たちは長めの休憩をとってから、八階層に降りると七階層と同じく広い空間のある洞窟に出た。六体のガーゴイルが僕たちを出迎えた。

「またガーゴイルか・・・」

「あいつの攻撃が遅いから助かるけど」

「僕の魔法はあまり効かないから、すごくいやですね」

「おまえら、無駄口はその辺にして、さっさと仕事しろ」

 ブライアンさんはすぐ僕たちに強化魔法と防御魔法をかけてくれたあと、すぐガーゴイルに攻撃魔法をぶっ飛ばし倒し始めて、ミハイルさんも水魔法を飛ばし始めた。八階層は僕に出番がなさそうだった。僕とケリーさんはガーゴイルから落ちた魔石を拾ってミハイルさんとブライアンさんを待っていた。

(はぁ・・・僕も水魔法を使えたらよかったのにな。まあ三つ属性もの魔法が使えるのがすごいことだけど)

 ミハイルさんとブライアンさんがガーゴイルを倒した後、僕たちは道を進んだ。またガーゴイルが僕たちを出迎えた。さっきと同じくブライアンさんとミハイルさんがガーゴイルを退治してくれた。

 さらに奥に進むと、ゴレムに遭った。

「こいつ、強そうだけど、動きが遅いから俺らはさっさと倒せば、大丈夫なはずだ」

 僕は大量の風刃をゴレムに同時にぶっ飛ばした。ガーゴイルの時より効果が出たから、ゴレムが死ぬまで僕はずっと風刃を飛ばしていた。洞窟の奥に進むと、案の定宝箱を見つけた。

「短剣ですね。真っ白できれいですね」

「おぉー、これはオリハルコン製じゃないか!めちゃくちゃ貴重な金属だぞ。すげぇいいもんだ。魔剣より普通に使っても問題ないものだから、ビアンコ、おまえはもらっとけ」

「えっ、いいですか。こんなにいいやつはミハイルさんが持った方がいいと思いますけど」

「おれ、オリハルコン製までではないけど、ミスリル製の短剣を持っている。おまえの短剣は普通の鉄製なんだろう?持っとけ」

「ありがとうございます!」

「それにしても魔剣の後に短剣が出ると、あまりワクワクしないっすね。普通っていうか地味っていうか。オリハルコン製だけどさ」

「正直、聖剣が出てくるじゃないかってちょっとだけ期待してましたね~」

「聖剣が出てきたら、魔剣よりめんどくさいぞ」


 そして僕たちは九階層に降りるとどこかの城の牢獄みたいなところが僕たちの目に入った。ダンジョンの中なのになと僕はつい感動してしまった。牢獄の通路を進むと大量のスケルトン、グール、ゾンビが出迎えた。

「うわー、腐ったものばかりで気持ち悪いですね。本当にいやですね」

「確かに気持ち悪いけど、弱いやつでよかった~」

「場所に似合う魔物っすね!このダンジョンは結構雰囲気を大事にしているっね!」

「「「確かに・・」」」

 九階層で、ゴレムの後に来るものだから、A ランクの魔物が来るんじゃないかと思っていたけど、低級魔物が出てきてよかった。ケリーさんの言った通り本当に弱いやつでよかった。今度は僕は思いっきりファイアボールを連射して、こいつらを倒していてどんどん奥に進んだ。スケルトンとゾンビとグールから特に何の素材もなかった。牢獄の一番奥の牢屋まで行くと、宝箱が見つかり、他の魔物はもういない。

「九階層のボスがリッチとかデュラハンとか出て来るんじゃないかってヒヤヒヤしていましたよ〜弱いものばかりで助かった~」

「本当ですね。僕もそう思いました。リッチがいなくてよかったです。九階層って意外とスムーズでしたね」

「俺らってついてるね。このままだとダンジョン制覇しちゃったりして!はははっ!」

「おまえら、リッチが次の階層に出てくるかもしれんぞ」

「「「・・・・」」」

 宝箱を開けるとき、どす黒い煙が出た。ブライアンさんの状態異常防御魔法がなければ、僕は確実に死んでいた。

「うん?魔導書ですね」

「ここで見つけた魔導書なら、一般的な魔法じゃないんだろうな。ブライアン、これをしっかり全部使えるようにしてくれ」

「頑張るっす!」


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