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僕の中の悪魔を殺してください  作者: あまね
ダンジョン編
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ビアンコ18歳 シーデンの森 pt.5

 僕たちは少し長めの休憩をとった後、六階層に向かった。六階層は昆虫系魔物の住処だった。僕が六階層を少し歩くとポイズンホーネット、キラービー、レッドマンティス、アーミーアントがどんどん現れてきて、ブライアンさんがすぐに僕たちに防御魔法をかけた。僕は大量の風刃を同時に発動させた。一気にたくさんのこの魔物の群れを倒せた。でも魔物がまだまだたくさん残ってるから、僕は風刃を何度も放った。ミハイルさんもブライアンさんも魔法を使っているけど、こいつらはまったく減っていないと感じて、僕はだんだんイライラしてきた。僕は大きいファイアボールを同時に何度も作って同時に放った。火魔法はさっきの風刃より範囲も広く、昆虫の魔物をどんどん燃やしていき、効果も高かったから、一発だけでかなりの数の魔物を退治できた。ケリーさんは魔物の素材を拾いながら、僕たちは奥へ進む。

 僕は風魔法より火魔法のほうが効果的だとわかり、火魔法を中心に使おうと思った。でもファイアボールの攻撃範囲がちょっと小さいから、ファイアボールより何かないかを考え、火の嵐を思いついた。僕は火の嵐をイメージして、火魔法と風魔法をかけ合わせてみた。嵐より火の力を出したいから、僕は風魔法を弱めに、火魔法を強めに出してみた。僕がよく二属性の魔法のかけ合わせをしていたからか、一発目でうまくいった。僕はファイアストームを魔物たちにかけてみると、効果もさっきのファイアボールよりもずっと高い。僕はファイアストームを使いながら、徐々に前に進んでいった。そして僕たちは昆虫の住処の中心を通り、六階層の奥まで辿り着くとジャイアントアント5匹いた。僕たちは咄嗟にそれぞれの得意な魔法をかけ、一瞬で5匹のジャイアントアントを退治した。

 僕たちは一息ついて、ジャイアントアントの部屋の奥に宝箱があるのを見つけた。僕はブライアンさんとミハイルさんに守られながら、宝箱を開けた。

「腕輪ですね」

「これも魔道具だな。魔法の腕輪だ。これを付けると魔力が上がるぞ」

「なるほど、じゃ今回はケリーさんですね」僕は言いながら、ケリーさんに魔法の腕輪を渡した。

「最上級の回復魔法と治癒魔法をを頼むぞ、ケリー」

「はいはい」


 僕たちはまた休憩所に入った。さっきの昆虫の魔物は大した魔物じゃなかったけど、あんなに大量にいるとすごく疲れた。ミハイルさんたちも辟易していた。

「俺、もう無理っす。回復魔法をかけられても心まで癒せないっす」

「俺、ずっと素材を拾っていてマジで腰が痛いです・・・」

「あんな数の虫、見たことがなかったんです。っていうかもう二度と虫をみたくないです」

「火魔法のおかげで、結構楽になったけど、でもあの数は反則すぎるっすね」

「そうだ、ビアンコ。おまえはまた新しい魔法ができるようになったんだね~。頼もしいね~」

「風魔法と火魔法をかけ合わせてみたら、うまく行きました。何事でもやってみるもんですね」

「これからも頼むぞ。じゃ、俺たち、今日ここに泊まろうか。俺ももう限界だ」

 僕たちは森に入ってからずっと食料を森の中で調達してきたから、携帯食がたっぷり残っている。ダンジョンの中の魔物を倒しても消えてしまうから、ダンジョンの中で食材を調達できなくなった。ダンジョンの二泊目の夕食から、仕方なくまずい携帯食で我慢することになった。

「ダンジョンがあると知っていたら、ロックバードの肉とかコカトリスの肉とかサーペントの肉とかもっとたくさん持って来たのに。もったいないことをしてしまいましたね、僕たち」僕たちは森の中でたくさんの魔物を倒したけど、全部持って来れなかったからかなりの肉を捨てていた。本当にもったいないことをしてしまった。

「だね~リンゴの実も荷物の中に入れておけばよかった」

「もっと早くマジックバッグを出会いたかったですね」

「あー、せめて森の中で手に入れたかったよね。そしたらもっとおいしいものをいっぱい食べられるのに」

「携帯食がマジまずいっすね~、改良してくれないんっすかね?」

「俺ももっとロックバードの肉を持ってくればってすげぇ後悔したから、考えないようにしていた。携帯食ってマジまずいよな」

「「「まずいですよね~」」」


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